ライスのアニメ感想.Ex #8：2012年第4クール開始アニメ一口感想録。

テリー・ライス @terry_rice88

新世界より3話。アバンで過去のクーデター、本編はサマースクールな班行動。カヌーで利根川上り。背景の瑞々しさがひと際、神秘的な趣き。森林の緑と水面の青さが画面を引き締めているなあ。とはいえ、冒頭のクーデターは画面作りがアメコミの影付けっぽくて、別作品みたいだった。しかし不穏である。

テリー・ライス @terry_rice88

お話は一気に設定が開かれてきた印象、覚のホラ話からこの世界の真相が開かれていく展開は盛り上がりを感じたなあ。それは別に早季と瞬の微笑ましい初恋もナイトカヌーの舞台づくりから、水面に映る星空の美しさと相俟って、綺麗なシーンだったなあ。作品全体の厳かな印象とも重なっていた。

テリー・ライス @terry_rice88

さて、ミノシロモドキという図書館の情報端末が現れたことによって一気にSF度が高まってきた。これまでオカルティズムに根ざした超常力崇拝の禁欲的ムラ社会だったが、新世界の真実が暴かれていきそうだ。なんだかんだでディストピアなハードSFなのだなと改めて実感して、面白くなってきたぞ。

テリー・ライス @terry_rice88

新世界より4話。図書館端末が早季たちの常識の根底を揺るがす。歴史の真実が明かされたわけだけど、前回までのアバンで展開されていた描写が全て隠された歴史として繋がっていくのに構成の妙を感じた。で、Aパートは丸々この世界の説明で単調になりそうな端末との対話を見事乗り切っていたなと。

テリー・ライス @terry_rice88

要はPKと呼ばれていた異能力者は生き絶え、無能力者と狩猟民族、記録を残し続けていた科学者たちの構図なんだろうけど、ここに猛一枚ベールがかかってる気がする。バケネズミ達＝狩猟民族だとすると、やはり伝染病か何かの流行があったと見て取るべきか？残り５００年の歴史がまだ闇の中だしなあ…。

テリー・ライス @terry_rice88

清浄寺の僧侶、離塵が登場し不穏ながらも強かったが、１０００年後の人間は動物行動学に基づいて、人を殺してはいけない暗示にかかっているようなので非常にディストピア的だな。暴力に抑圧的な世界の中で早季たちがどのように動くのか、次回が待ち遠しい。石は池に投げられた。波紋はどう広がるか。

テリー・ライス @terry_rice88

新世界より5話。都市伝説だと思われていた風船犬が破裂し、離塵が爆散。図らずも早季たちはバケネズミ達の縄張り争いに巻き込まれる羽目に。瞬たちと離れ離れになってしまった早季と覚は地域の在来種の総領であるスクィーラと出会い、外来種である土蜘蛛たちから救って欲しいと懇願されるという展開。

テリー・ライス @terry_rice88

絵コンテ演出、作画監督に山内重保＆羽山淳一コンビを迎えての、逃避行の夜。画面的にクセが強いかどうかは分からないけど独特な繋ぎ方だなあという風に思った。その一方で、動物生態学的に性愛行動で早季と覚が慰めあう一歩手前の描写が非常に艶かしかった。前回の説明で生存戦略的に仕組まれてると。

テリー・ライス @terry_rice88

展開が混迷を極める中で、たぶん最後の描写が良く分からないなあ。石槍で何かぬるぬるした液体が付着して、二人が驚いている最中、洞窟の岩盤が崩れて行ったんだろうと思うけど、一体どうなるんだろうか。他の三人も気になるが次回は禁忌を犯した覚に何か降りかかってきそう。不穏なヒキだ。

テリー・ライス @terry_rice88

新世界より6話。早季によって、図らずも攻撃衝動のリミッターを外されてしまった覚が土蜘蛛族の襲撃を次々駆逐していく逃避行回。攻撃の手を緩めない土蜘蛛どもを呪力を使い、倒していく様は痛快だが、在来種のバケネズミ達の対抗策が覚頼りで、徐々に窮地へ追い込まれていくのがなかなかに迫真だった

テリー・ライス @terry_rice88

早季も早季で相当にリスキーなことをしてることを自覚しながらも、覚のリミッターを外してしまったことへの不安や恐怖、後悔、焦燥感が滲み出ていて、人間らしいなと感じた。まあ、状況が状況であるにしても、覚の呪力を解き放った事で起こる不具合を想定していなかった彼女もまた罪なんだろうなあ。

テリー・ライス @terry_rice88

それでいて、最後の最後でどかんと来る、土蜘蛛どもの大群という絶望は演出的にベタであるが、疲労する覚の姿と共に万事休すな状況に非常に視聴者としては煽られる。しかもここで話が引くし。汚いっちゃ汚いが、次回への飢餓感が増してるのはそれだけこの作品に引き込まれているって事なんだろうなあ。

テリー・ライス @terry_rice88

新世界より7話。逃避行回が終了で第一部完結。そして奇狼丸の登場。ひと夏の出来事は過ぎ去り、早季たちに傷跡を残しながら、時計の針を進めることになっていくという風な趣だった。展開の広がり方がやっぱり小説のそれだよなあと思って、この点においては凄く忠実に再現しているんだろうな。

テリー・ライス @terry_rice88

作画的にはチョット一休みな回ではあったけど、バケネズミたちの攻防に深く関わらず、終わったというか奇狼丸の援軍がやってきたことで、水入りになったのは安心すべき所だったのかなと。ただまあ、作中にも説明があったように忠実であるが故の怖さというのもあるのは確かか。覚の杞憂で終わったけど。

テリー・ライス @terry_rice88

とはいっても、問題点は別にあって早季のやった呪力の解除って、割と危険なものを孕んでいそうだよなあ。リミッター解除の鍵を知っている、という事が今後どう波紋を呼んでいくのかってところだな。しかしスクィーラの卑屈な小市民っぷりは堂に入ってて、何か微笑ましくなってくるが基本頭に来るのがｗ

テリー・ライス @terry_rice88

新世界より8話。2年後。思春期入ったら、マジで男女の区別なく、イチャついてる学園風景が広がってる…！いやあ、性の目覚めと共に気の合う相手と性愛行動に入るとか、ホントに新世界だなあと思って、戦慄した。早季と真理亜、覚と瞬がカップルとして仲睦まじくしてたが早速覚が瞬にフラレやがったｗ

テリー・ライス @terry_rice88

あと真理亜が果てなくドSすぎるｗ守の好意を知っていながら、早季との関係を深めるとかどんだけだよ！絶対楽しんでるだろｗ　とはいえ、1部後半の動物行動学の説明通りの異性間、同姓間の性愛に踏み込んじゃってるのが種としての性を感じてしまう反面、抗えない早季が非常にエロティックだったなあ。

テリー・ライス @terry_rice88

そんな中、能力を制御し切れてない？瞬が自ら孤独を深めていくのとリンクしてこの世界の禁忌に触れて行きそうな2部の導入だったなあ。鏑木肆星がどう絡んでいくのかもそうだが、前回の早季の呪力解除がどのように今後へ影響を及ぼしていくのかが、怖くもある。そして早季はこの新世界に何を思うのか。

テリー・ライス @terry_rice88

新世界より9話。全人学級に来なくなってしまった瞬を探しに、早季たちが情報を集める回。早季と覚は瞬の故郷、松風の郷の荒廃、真理亜と守は全人学級の校舎で不浄猫の格納庫を目の当たりにする。そして、早季は忘れ去った記憶を思い出し、もう一度松風へ行くと、不浄猫が迫ってきたという所でヒキ。

テリー・ライス @terry_rice88

色々情報が錯綜しているが、どうやら瞬は業魔になったくさい？序盤も序盤というか、初回と2話で説明されていた悪鬼と業魔の話がココで来るのか。4話の端末の解説だと確かどっちも精神疾患の症状なんだよな・・・つまり瞬は力が暴走して、松風の郷を壊滅させてしまったって事か。あの卵とかそうなのか

テリー・ライス @terry_rice88

早季も内に閉じ込めていた記憶が親との会話と自分の名の意味を知って、甦り、不快感と新世界社会への居心地の悪さを増大させている。さらに瞬がいなくなったことで、拠り所も失い、精神的に非常に不安定か。真理亜が代わりになるわけもなく、単独で探しに行ったら不浄猫出現。さあ、次回どうなる。

テリー・ライス @terry_rice88

新世界より10話。業魔と化した瞬と対峙する早季、そして別れ。山内重保＆羽山淳一コンビふたたびのエピソードだったが、頭身の高い細身にかとなく色気が乗っかって、起こってしまったことへの後戻りが出来ない残酷さと思春期の儚さに相俟って、告白できなかった二人の切なさが胸に迫る展開だった。

テリー・ライス @terry_rice88

はやり瞬の暴走の引き金は早季の呪力解除が原因だったが、それ以上に暗示と意識の刷り込みで内なる世界に抑圧される超能力を持った新人類が、それらに気付いて、外に向かうとどうなっていくのかが今後の焦点っぽいな。同じように彼女に解除してもらった他三人の行く末も非常に気になってきた。

テリー・ライス @terry_rice88

それにしても今回のロッジ周囲の水面のイメージはEDのまんまだよな。となるとEDの映像はかなり暗示的である。原作未読なのでなんともいえないが早季以外はほぼ全滅しそうな勢いだな。水面に映る幻影の子供たちと打ち上げ花火は大人になった早季に見えているものなのだろうか。それとも果たして…。

テリー・ライス @terry_rice88

新世界より11話。いきなりの学園風景で面食らいつつも、瞬といた記憶が改ざんされて、存在自体が抹消されてしまっている事実にたどり着くという、作品世界のそこの見えない恐ろしさに触れる回だった。あんなに瞬に想いを馳せていた覚と早季ですら、既に彼の記憶がおぼろげになっている事に戦慄する。