マブリットキバが語る、AKB48大島優子と被災地の子供たちのいい話

子供たちの夢と希望のためにこういう戦い方もできるのだと、こういう戦い方を続けているヒーローもいるのだということを知りました。そして、同じく戦いを続けているヒロインたちもいます。   ※大変な長文ですので、お時間に余裕のあるときに読まれることをオススメいたします。
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なにやら昨日のAKB岩手県握手会の話が広まっているとの事。
ちょっと長くなるが経緯を書いていこうと思う。

今回の件、事の始まりは震災後の2011年5月22日に岩手県山田町と
大槌町にAKB48グループの皆さんが訪問してくれた。

子供たちや大人たちもすごく喜んで、それから辛い仮設の生活でも
そのことを励みに頑張る子供たちも多かったんだ。
お礼が言いたい、でも被災地の環境じゃ言いに行けない。
そこでオレがメンバーの皆さんに子供達のお礼や伝言を伝えに行く
役目を引き受けたというのが始まり。

今年の一月に山田町の子供たちが集めたお礼の手紙と
子供たちが書いた感謝状をどうすれば良いのか聞きに行って、
なんとその場で訪問してくれたメンバーの皆さんに会えたんだ。

そこで子供たちの手紙や感謝状をメンバーの皆さんに渡して、
被災地の話や子供達の伝言や大人達からのお礼も伝えた。
メンバーのみなさんは「きちんと受け取りましたよ!」ってことで、
証拠に写真やサインの寄せ書きまでくれて子供たちや大人たちに
返事をくれたんだ。

それを受け取って帰ってきて、山田町の皆さんや
子供たちのいる学校に正式に報告したって事がサイトに
書いてあるところだと思う。

それにはちょっとした続きがあるんだ。
それを少しづつ分けて書いていこう。

興味のない人や長い文が苦手な人は注意だぞ!

    

感謝状と手紙を届けて、その後に山田町に戻って
各学校で先生たちに協力してもらって報告会を行ったんだ。

子供たちはみんな飛び上がって喜んだり、泣いたり、笑ったり、
とにかく喜んだんだ。そして、またそのお礼にと子供たちは
メンバーの皆さんにメッセージボードを書いてくれたので、
それを持ってまた届けに行ってきたんだ。

戸賀崎さんは笑顔で受け取ってくれて、そこでまた被災地の現状や
子供達の様子、様々なことを話したりしたんだ。

戸賀崎さんは岩手にはツアーでいくから待っていてね!なんて
粋な伝言をくれて、子供たちもそれを待とう。それまで
被災地を訪問してくれているメンバーにお礼を言いたいって話になった。

オレはもともとAKBGのDDだったので、子供たちが自力で
握手会やツアーに行けるようになるまで、握手会に行って
被災地訪問してくれたメンバーにお礼と伝言を伝える役目を引き受けた。

もちろん、すべての子供の希望を受けることは不可能なので、被災して
仮設に住んでいて厳しい事情を抱えた子供の希望を優先することにした。

そこから子供たちが伝言やお礼を希望する
AKB、SKE、NMBのメンバーの皆さんにそれを伝えることになったんだ。

オレだけじゃなく、スタッフの力も借りて握手会では手分けして
様々なメンバーの皆さんにお礼や伝言を伝えてきた。

伝えたメンバーはもうかなりになる。メンバーの皆さんに
子供達からですと伝えると本当に喜んでくれて、
中には泣いてくれたメンバーさんもいたんだ。

握手会は時間が少ない、だからいつもお礼と伝言を早口で言う。
子供たちのリクエストの多いメンバーさんにはすっかり
顔を覚えられてきたので、挨拶も早々に伝言やお礼を伝えるんだ。

そして岩手に帰って、子供たちに報告をする。
本当に喜ぶんだ、その笑顔が見れるだけでオレもスタッフも救われた。
親御さんや先生方、大人の方々にも丁寧にお礼をもらった。

「ご負担でしょう。いつでもやめてご自分のために握手をしてください」

そう親御さんや先生方にも言われる。でもオレは子供たちと約束をしている。
子供たちが自分の力でCDを買ったり、握手に行けそうになるまでは
できる限りオレの勤めを果たすと約束しているんだ。

それも元々、握手には行っていたのでそれが子供達の伝言や
お礼になるだけで別に負担じゃないんだ。オレはDDだし、
そのぐらいのことはできて当然だと納得していた。

    

そうこうしているうちに時が過ぎていった。

で、最近になって岩手でAKBの握手会があることがわかった。
子供さんがCDを頑張って買っていたので、この機会に
行って直接にお礼を言ってみたらどうだろうって話したんだ。

そして子供たちが直接にお礼を言う決断をして行くことになった。
現地までは親御さんが送ってくれることになり、
会場内ではウチのスタッフが子供たちに付き添ってくれることになった。

つまり、被災地に訪問してくれているメンバーは多いので
子供たちにうちのスタッフが付き添って、各メンバーさんに
手分けをしてお礼を告げるという訳だ。

オレはメンバーの皆さんに感謝状を書いた子供達の代表の
お子さんに付き添うことになった。誰にお礼を伝えに行こうか?
と聞いたら、「優子さんにいきたいな・・」って緊張しながら言ってくれたので、
それじゃ早速に行ってみようと並んだ。

まず、オレが先に並んで2~3秒ぐらいで子供たちが来た事を
メンバーさんに告げる。そして次にいるお子さんにリレーする。

ここからはツイッターで書いた通りの報告になる。
優子さんやメンバーのみなさんは本当に真摯に向き合ってくれた。

たかみなも真面目に話を聞いてくれたし、ゆいはんも喜んでくれた。
とにかくできる限り回った。子供たちもメンバーのみなさんも素晴らしかった。

何よりも、子供たちは救われた。ずっと会えないと思っていた
夢にまで見たAKB48のメンバーにあって、お礼を言って
握手できたんだからこんなに嬉しいことはないと思う。

親御さんたちは会場の外で待っていたんだが、
子供たちが喜んで報告するのを見て喜んでいた。
後でお礼の報告が来たんだが、子供たちは今日も
握手の話題で盛り上がっていたそうだ。

    
    

※DD=「誰でも大好き」の略。特定の推しメンを作らないAKBファンのこと。
※ゆいはん=横山由依

用心棒のキバさん(四代目キバ) @maburitto_kiba

握手会に行ったお子さん達から連絡がきた。AKBGのみんなにファンレターを出したいので公式の宛先を教えて欲しいとのこと。どんな形でも自分で応援することはいい事だよな。

2012-10-09 18:30:52


10月10日以降の追記

マブリットキバ本人による写真つきの補足とまとめ記事

被災地訪問のコンセプトや理念についての解説



個人的あとがき

 … … …

AKB48のメンバーに岩田華怜という子がいます。
彼女は宮城県出身で、AKBのオーディション期間中に自宅で被災しました。
彼女自身、周辺が大変な状況にあるなかでアイドルを目指すべきか悩んだそうです。
それでも彼女はアイドルへの道を選びました。

今年放送されたアニメ番組「AKB0048」では主演を務めました。
過酷な環境で待ち続けるファンのもとへ自ら「会いに行く」アイドルを描くこの作品。
その様子は、今回のまとめで紹介したAKB48の活動と重なって見えます。

彼女はいまAKBのメンバーとして、被災地出身のひとりとして活動を続けています。
現在NHKで放送されている、被災地の現在を伝える番組を担当しています。

彼女がどんな境遇にあり、現在にいたるかは一般にはあまり知られていません。
知らない人はこの番組を見ても「ここにもAKBが…」「なんでAKBが?」と反感を抱き
結果として、何を伝えようとしているのかという本質の部分まで辿り着かないのが実状です。

活動にいたる背景と、彼女たちの活動がもっと知れ渡ることで
彼女たちが不当なバッシングを受けることなく活動に専念できることを望みます。