科博国際シンポ2012実況ツイまとめ

国立科学博物館国際シンポジウム2012「植物と菌類の環境への適応と進化」を、実況ツイートしてくださっていた 科博筑波実験植物園研究員・奥山さん@yokuyama のつぶやきをまとめてみました。
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奥山雄大(茨城県在住関西人) @yokuyama

プレシンポ、今の話の超要約。 南極=死

2012-10-06 15:13:02
奥山雄大(茨城県在住関西人) @yokuyama

でも南極湖沼の底には液体の水があった!コケが生産者。消費者は特におらず、ワムシ、クマムシが分解者。

2012-10-06 15:15:01
奥山雄大(茨城県在住関西人) @yokuyama

20cm成長するのに250年かかる「コケ坊主」は南極の陸地には分布しない種

2012-10-06 15:17:52
奥山雄大(茨城県在住関西人) @yokuyama

南極の特集環境にいるコケはスペシャリストではなく汎世界的にいるジェネラリスト。

2012-10-06 15:23:11
奥山雄大(茨城県在住関西人) @yokuyama

塚谷さんの話。キジカクシ属で葉のように見えるのはシュート由来の葉状枝。しかし葉と同様に表裏があり、分裂組織も基部のみに局在するなどそっくり葉のような構造をしている。多くの葉に特異的な遺伝子発現パターンを示すが、一部発現しない葉特異的遺伝子もある。

2012-10-07 10:27:57
奥山雄大(茨城県在住関西人) @yokuyama

食用アスパラガスの葉状枝が線形なのは、表裏を決定する遺伝子が発現しなくなっているため。

2012-10-07 10:32:02
奥山雄大(茨城県在住関西人) @yokuyama

先ほどの話を少し訂正。食用アスパラガスの葉状枝では、表を決定する遺伝子が働かなくなって、全て裏の状態になっている。

2012-10-07 10:34:53
奥山雄大(茨城県在住関西人) @yokuyama

シュナイダーさん(英自然史博物館)。種分化は中立的な過程ではなく、系統群の古さと種数は普通相関しない。例外は葉状苔類。

2012-10-07 10:57:23
奥山雄大(茨城県在住関西人) @yokuyama

2004年に、シダの多くが被子植物の陰で最近多様化したことを彼は発表したが、その後のさらなる解析で、着生性の種はK/T境界をはっきり境として、第三紀に多様化していることが明らかになった。

2012-10-07 11:11:17
奥山雄大(茨城県在住関西人) @yokuyama

イギリス英語のリスニングは難しいね。

2012-10-07 11:23:56
奥山雄大(茨城県在住関西人) @yokuyama

厚井さんの発表。カワゴケソウではふつう、一次根は無く、水平方向に生長する不定根から新たなシュートが発生するという特異な性質を持つ。しかし姉妹群のオトギリソウ科でも、同様の不定根を出す能力がある。 また祖先的なカワゴケソウの属では発生の初期に一次根が存在する。

2012-10-07 11:35:55
奥山雄大(茨城県在住関西人) @yokuyama

瀬戸口さん(京大)の発表。日本列島の南北に広く分布するミヤコグサの開花がいかに遺伝的に調整されているか。フィトクロム遺伝子PHYA,PHYB,PHYEの重要ドメインに非同義置換を多く検出。 しかし地理的な分布と変異は一致せず。

2012-10-07 12:07:07
奥山雄大(茨城県在住関西人) @yokuyama

一方で、概日時計遺伝子E1には地理構造を持つ変異を検出。

2012-10-07 12:11:24
奥山雄大(茨城県在住関西人) @yokuyama

ブランドレットさん(西オーストラリア大)。菌根共生のレビュー。外生菌根の起源は被子植物で15回。特にオーストラリアのマメ科やフトモモ科では繰り返し進化している。

2012-10-07 13:58:15
奥山雄大(茨城県在住関西人) @yokuyama

西オーストラリアは外生菌根性の植物と無菌根性の植物の多様性のホットスポット。

2012-10-07 14:02:10
奥山雄大(茨城県在住関西人) @yokuyama

西オーストラリアではユーカリなどの大型の樹木だけでなくマメ科などで小型の木本にも外生菌根性のものが多いのが、多様性が高い理由だそうな。

2012-10-07 14:07:55
奥山雄大(茨城県在住関西人) @yokuyama

谷亀さん(北海道大)。独立栄養性と思われていたサイハイランの菌根には、菌従属栄養性のタシロランなどとだけ共生すると考えられていたイタチタケの仲間がいることがあることが明らかになった。

2012-10-07 14:21:12
奥山雄大(茨城県在住関西人) @yokuyama

キンランとコナラと共生菌三者の共培養実験の結果、共生菌無しではキンランは生長できず、18ヶ月で完全に絶えてしまうことを証明。すごい実験!

2012-10-07 14:27:13
奥山雄大(茨城県在住関西人) @yokuyama

ランバースさん(西オーストラリア大)西オーストラリアのヤマモガシ科植物は、極端にリンが少ない土壌に生育し、世界で最も葉の含有リン当たりの光合成能力が高い、「リン節約型植物」

2012-10-08 09:16:53
奥山雄大(茨城県在住関西人) @yokuyama

土壌の肥沃度と植物の種多様性は逆相関の関係にある。確かにそんな気がする。何で?

2012-10-08 09:24:43
奥山雄大(茨城県在住関西人) @yokuyama

同じ地域のソテツ(マクロザミア)は、共生シアノバクテリアが作る強力な神経毒物質によって比較的リン含有量の多い葉を守り、葉の長寿命を獲得している。

2012-10-08 09:45:38
奥山雄大(茨城県在住関西人) @yokuyama

ボンドさん(ケープタウン大)。山火事は人間活動による伐採などの結果ではなく、自然な環境遷移である。ゆえに、古代から山火事が起きる環境に適応した植物群が存在する。

2012-10-08 09:45:54
奥山雄大(茨城県在住関西人) @yokuyama

森林化した場所は山火事に抵抗性が生じ土壌が発達し、土壌が発達せず養分に乏しい山火事が起きやすい場所との間で環境の分化が起きている。両者の間でそこに適応する植物群が多くは科レベル、属レベルではっきり異なっており、このような環境の分化の起源が非常に古いことを示唆している。

2012-10-08 09:50:18
奥山雄大(茨城県在住関西人) @yokuyama

被子植物の台頭に火事が関わっていたのではないかという仮説。初期の被子植物が山火事ー開花サイクルで拡がるのに適した生活史戦略をもっていたこと。白亜紀には湿潤な環境でも火事が起きるくらい酸素濃度が高かったこと。実際に白亜紀の地層から炭化した植物化石が多く発見されていることなどが根拠。

2012-10-08 10:03:12
奥山雄大(茨城県在住関西人) @yokuyama

タッティーニさん(イタリア植物防疫所)。植物のフラボノイドはよく信じられているようなUVBに対するフィルタリングの機能を果たすのではなく、ストレス応答における活性酸素種の除去に働く。

2012-10-08 10:25:58