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![](https://tgfile.tg-static.com/static/web/img/placeholder.gif)
[不老不死とうたわれた花を求める為、森に押し入った村の人々は、花神の妻を奪って花を生み出すよう告げました。花神が断ると彼らは、ためらいもなく、罵声と共に目の前で妻に手をかけたのです。]
2012-03-05 15:48:13![](https://tgfile.tg-static.com/static/web/img/placeholder.gif)
[足元に横たわった妻の痛ましさに花神は、kstw激しくkstw激しく激しくkstwkstw激しく激しく激しく激しくkstw激しく激しく憤りました。]
2012-03-05 15:51:23![](https://tgfile.tg-static.com/static/web/img/placeholder.gif)
[花神の怒りに呼応して、森の中を覆う茨が大きくうねり、人々を絡め取り、握り潰し、引き裂き、捻じ切り、一人残らずその鋭い棘で貫きました。]
2012-03-05 15:55:12![](https://tgfile.tg-static.com/static/web/img/placeholder.gif)
[幾歳月の間、黒い茨に覆われ踏み入ることの出来ない森へと向かった青年は、エメラルドの瞳に生い茂る深い緑を映して。行く手を阻む木々を切り倒し、薙ぎ払い、時に足を取られ、傷を負った、苦難の果てに。最奥にうずくまる花神のもとへとたどり着いたのです。]
2012-03-05 16:03:27![](https://tgfile.tg-static.com/static/web/img/placeholder.gif)
[背中から2本の枝葉を伸ばし、咲き乱れる花々を揺らして、花弁の羽根で空へと羽ばたいた花神は、澄んだ新緑の色をした青年の瞳を覗きこんで。青年もまた、琥珀色をした美しい花神の瞳を、吸い込まれるように見つめて。]
2012-03-05 16:10:01![](https://tgfile.tg-static.com/static/web/img/placeholder.gif)
[青年はただ、高鳴る胸に戸惑いながら。花神はただ、ふたたび訪れた美しい恋の予感に胸を震わせて。互いに互いを求めあい、月日をかけ、ゆっくりと絆を育てながら。身を、心を寄り添わせていきました。]
2012-03-05 16:20:36![](https://tgfile.tg-static.com/static/web/img/placeholder.gif)
[喜びに彩られた色とりどりの花を吐き出し大輪の羽根を広げる花神と、花に口をつけ、花を生み出す花神のくちびるに口づける青年の間には、ふたりを阻むものは何もないかのように見えました。]
2012-03-05 16:22:48![](https://tgfile.tg-static.com/static/web/img/placeholder.gif)
[木々を、花々を炎が焼き。炎の渦に飛び込もうと叫ぶ花神を押しとどめ、青年もまた、新緑色の瞳に圧倒的な赤を映して。ふたりを除くすべてのものが、一瞬のうちに跡形もなく消え去ってしまいました。]
2012-03-05 16:26:27![](https://tgfile.tg-static.com/static/web/img/placeholder.gif)
[焼け跡に膝をついた花神の嘆きは深く、いつまでもその場を動こうとはしませんでした。青年のどんな言葉も、どんな慰めも、花神に届くことはありませんでした。]
2012-03-05 16:27:53![](https://tgfile.tg-static.com/static/web/img/placeholder.gif)
[やがて、色とりどりの花を咲かせる美しい森は、清らかな森は、花神の吐き出す鮮やかな花弁で蘇っていきます。ゆっくりと、永遠ともいえる歳月をかけて、少しずつ、少しずつ。森は、輝きを取り戻していきます。]
2012-03-05 16:33:04![](https://tgfile.tg-static.com/static/web/img/placeholder.gif)
[花神の苦しみに呼応するように、森は再び茨を巡らしていきます。やがて、清らかな森は無数の茨に覆われ、暗く鬱蒼とした「魔の森」を作り上げていきます。]
2012-03-05 16:35:59