medtoolzさんの「危機対応における役割分担」について
危機にあたって、まずはリーダーを決定すること、メンバーに役割を分配することが、ごくごく早期のパニックを減らせるのだと思う。役割が分配されないと、危機と遭遇して、「みんなが戦士」になってしまったチームは、同じ方向にわっと動いて、分業ができなくなってしまう
2012-10-17 09:39:28そこに集まった人たちが問題を認識し、目標を共有し、得意な分野を持ち寄ることで自然発生するのが分業だけれど、危機というのはそもそもが不自然な状況で、不自然なやりかたをしないと失敗する。
2012-10-17 09:40:22リーダー、広報、渉外、記録、物品の管理と調達、当座の問題に当たる前衛、問題の調査と対応計画を練る参謀と、まずは暫定的に分けてしまうと、まずは強制的に人が分散する。理想には遠いけれど、2人いればいいところに10人集まる愚は避けられる
2012-10-17 09:43:48リーダーが決まり、メンバーに役割が分配されたところで、現状と目標の共有が行われることになる。何が問題なのか。どうしたいのか。ワーストケースは何か。問題を解決するにあたって、時間と評判、金銭のうち、どれを優先し、どれを後回しにするべきなのか
2012-10-17 09:45:05「頑張る」のはある意味当たり前のことで、「頑張れ」という言葉には、だから何の意味もない。リーダーが言葉を作る際には、だから「ここは手を抜いていい」を明示的に、あるいは暗黙に語らないといけない。全部頑張る状況においては、「ここの手を抜く」決断が、そのまま戦略になる
2012-10-17 09:46:25対応はいくつかに分割される。直前にある問題への対処。その問題が引き起こす二次災害の回避。復旧の計画。災厄に巻き込まれた人への補償。そして通常業務の継続。それぞれに等しい緊急性があり、到達すべきゴールは異なってくる。
2012-10-17 09:48:50有能に振舞おうとしてはいけないのだと思う。むしろ大事なのは無能を定義して、そこに近づかないようにすることであって。有能なリーダーやメンバーは、それぞれに有能を発揮する一方、無能と断じられた人はたいてい、ある種の典型に収斂する。総理大臣に学ぶのがいい
2012-10-17 10:18:10役割を分配する方法。リーダーが発言すべき目標について。各役割のやるべきこと。直前の対処、二次災害回避、復旧計画。補償計画。日常業務の継続という危機対応の5つの側面について。それぞれの側面について、それぞれの役割が言うべきこと、果たすべき仕事が異なってくる
2012-10-17 10:20:50@medtoolz あとは「時間を切る」のも効果的。役割と時間を区切られて「その中で最善を尽くせ」という指令があって初めて凡人が期待以上のいい仕事をするケースが多々あります。
2012-10-17 10:21:07こういうのはたぶん、汎用のマニュアルとして事前に準備できる。やって来る危機は基本的に予測不可能なものだけれど、組織の大きさは最初から変えようがない。扱える問題の大きさや種類も、結局は組織の大きさが決定することになる
2012-10-17 10:22:59標準化と事前準備が可能なものならば、それを教材として、金銭的な対価をとって販売することができる。PR会社の人達とか、そのへんノウハウ持ってないものなんだろうか。。
2012-10-17 10:24:00でも、「原発反対、全ては東電の陰謀」と叫んでた人たちが、翌日から「マスメディアは韓国人に乗っ取られている。売国政府を潰せ」と叫んでもあんまり違和感ない。服着替えるみたいに極端から極端に乗り換える人はきっといるんだと思う
2012-10-17 10:26:42「リーダー論」みたいなのってこう、本質を語って、細部は読者に任せるような文章がけっこうあって、逆だろうよと思う。「問題に対してリーダーは果敢に立ち向かい、変化する状況に対して柔軟さを失わないよう気をつけるべきである」とか。こういうのは何も言ってない
2012-10-17 10:32:41@medtoolz 締切があって初めて計画的になれる人が多いというのは、もしかしたら小学生の頃から夏休みの宿題などで最低限の訓練をされてきたからなのかもしれません。そう考えるとあれも意味があったのだなと。
2012-10-17 10:34:31むしろ論じるべきは、果敢なら、ある状況に対してどういうポーズを取ってみせるとまわりは「果敢」と判断するのか、「果敢」と「無謀」とは何が違うのかを書くべきだし、「柔軟」もまた、何が柔軟と受け止められ、何が「優柔不断」と受け止められ、じゃあどうすればいいのかを書いてほしい
2012-10-17 10:34:42内面ってどうでもいい。危機管理みたいな場面においては特に。外面が全て。内面がきれいだろうが、外面を飾るのに失敗したら無能だし、真っ黒な人が白いお面を3日間かぶれれば、その人は3日間、白いリーダーになれる。本質なんてどうだっていい。取り繕うための詳細を知りたい
2012-10-17 10:36:43まず緘口令を敷き、全権委任状態を実現するための法律を調べ、根回しの上会議室をスルーして対処を始めた佐々淳行と、現場に乗り込み手を止めさせ、演説をぶって現場に内面からの奮起を期待した前総理と。じゃあどっちが成功に近いのか
2012-10-17 10:40:02そういえばムーの実用スペシャルって、月の波動とか銀の力を転写した水の作りかたとかやってたけれど、あくまでも「超常的な力が身につく」効能であって、「病気が治る」じゃなかった。医療スペシャルにしても「こういう医師が居る」であって「これが治る」でなかった。注意が行き届いてる
2012-10-17 10:48:10「事実を知ったのが右翼で、事実を知らずに騙されてるのが左翼」という定義は、ある種の真実というか、複雑な物事を簡潔に説明してくれる何かに飛びつく人たちはたいてい、飛びついた何かを正しいと信じ、そうでない人を反対側に置き、敵と断じる。「右」と「左」にはいろんな物が代入できる
2012-10-17 11:02:49マニュアルに従い、外面を取り繕うことは、異なった意見がぶつかり合う聞き対応の急性期にあって大切になる。こうした努力が結局、自分の意見と自分の人格とを隔ててくれる。意見と人格を混同した人は、議論すると負けられない。時間が恐ろしく無駄になる
2012-10-17 11:11:23マニュアルどおりの外面を取り繕うことは、危機対応に参加したすべての人が、「いつでも気軽に負けられる」準備をするということでもある。意見は「内面からの発露」であってはいけない。お面についたスピーカーからの音声で十分だし、むしろそうでなければ冷静な議論はできない
2012-10-17 11:12:37危機の時こそ逆に、チームのメンバーを「名前で呼ぶ」ことを禁じたほうがいいのではないかと思う。議論に負けたのは「広報担当官」であって、「先輩の鈴木さん」じゃない。ここを逆にすると、きっとおかしな方向に物事が転がっていく
2012-10-17 11:15:54現地にいる担当官からの緊急報告を、どの程度の緊急性で伝えるのか、ヘタするとそれで戦争が決断されたりするような重たい判断が、「あいつはそういえば、俺が小便に立ったとき、トイレに付き合ってくれなかった」レベルのくだらない記憶で左右される。国家の命運がトイレにかかる
2012-10-17 11:17:48