@SpikeBloom先生によるVJ技術論4:構成編[雰囲気の掴み方・構成の意義・起承転結と序破急・物語の単位時間・序破急の使い方・区切りの意義]
- sinarisama
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こうして、小さな「序・破・急」を作っていく構成の利点として、先に書いたようにブラブラとフロアを移動しているお客さんに対して、どのタイミングでフロアに入ってきても、その段階からの「序・破・急」を1周する事で、次の「破」にはブレイクを楽しんでもらえるっていう事があります。
2012-10-19 03:11:19物語の単位時間
DJのプレイを良く分析して聞いてみると、こうした曲単位の「序・破・急」を積み上げて、さらに大きな「序・破・急」を作っていくのがわかると思います。この一回り大きな「序・破・急」の作り方はDJそれぞれですが、経験上20~30分程度で一回りするという実感が有ります。
2012-10-19 03:14:37大体のこの25分位の時間間隔というのは、気の無い時にフロアをブラブラして、酒買いに行って戻って、また友達見つけてしゃべって、みたいな時間単位とほぼ一致するのではないかと(個人的に)思っています。特に集中せずに、ボーっとスクリーンを見てるのも大体25分前後なんじゃないでしょうか。
2012-10-19 03:18:21クラブイベント1晩をプレイしきるとして、最小の「序・破・急」を単位にすると、何回ブレイク作ったか良く分からなくなりますがw経験上この25分前後を単位にして考えると時間の構成や割り振りが上手くいきます。DJ60分のプレイなら20分の「序破急」3回分。90分なら4回分という感じです。
2012-10-19 03:22:41歌謡曲では「起承転結」を約5分間で行って一つの作品にしていますが、テクノやトランスでは8~10分の展開の曲をミックスして6~8分づつ使ってミックスしていきますので、20分だと約3~4曲多くて5~6曲ですね。でも20分に6回も大ブレイク作ると、多分多すぎてお客が疲れちゃいます。
2012-10-19 03:31:37@SpikeBloom ご明察。自分の場合も20~30分を1ブロックとして扱うことが多いです。DJ側からの補完ということで(笑)、続きも楽しみにしてます!
2012-10-19 03:32:47序破急の使い方
「お客を疲れさせず、飽きさせず、しかも気がついたら結構な高みまで持っていく」っていうのは、ダンスミュージックの基本命題でもあるので、王道の構成の時間単位として、中間サイズの約25分の「序・破・急」は意識すると非常にやりやすくなると思います。
2012-10-19 03:35:28この小さな「序・破・急」中くらいの「序・破・急」ですが、全部同じテンションのものではなく、段々とテンションが大きくなっていくという事を考慮しましょう。ミニマルやプログレッシブのジャンルでは目立ちにくいですが、同じような構成でも螺旋を描いて上昇していくようなイメージです。
2012-10-19 03:40:17前回の「破」よりも、より大きな「破」が、そしてそれを受けて「急」がさらに若干大きく加速するように、DJ達はお客のテンションを練り上げて行きます。ここには1回目の講座で書いた「グルーヴ」よりもさらに一回り大きなグルーヴが立ちあがっています。これをどう見せるのかが腕の見せ所ですね。
2012-10-19 03:44:22人間は非情、お客は勝手なものですからw 酒買ってトイレ行って友達としゃべって、帰ってきたフロアで全く同じ映像が流れていると「何だ、単調だな」位の印象を持たれます。
2012-10-19 03:49:30区切りの意義
ザックリとオールナイトのイベントについて纏めますと、全体の起承転結としては10~12時に「起」で客入れ12~1時に「承」で魅力ある構成でお客を帰らせず引きとめ1~4時にメインアクトで「転がし」、4~6時で「結」を迎えて満足して帰ってもらう。ほぼこんな感じだと思います。
2012-10-19 03:54:01前述の8時間の構成を8階のビルのように例えると、1時間で1フロアづつ上昇する非常階段を、小さな「序破急」の1ステップづつ登る。20~30分間隔で階段の踊り場が有る位に考えます。今現在の自分が、イベントというビルの中の、どの階層の高さで参加しているのかを常に把握しておきましょう。
2012-10-19 04:01:26個人的なVJプレイの工夫としては、この「踊り場」に当たる部分で特徴的で印象に残る映像を挟み込んでいます。「猫の額」とかはこの最たるものでwこれが「踊るオッサン」や「ドラ○もん」だったりもします。基本的にこういったオカズは一晩に各1回程度しか出さず、何度も出しません。
2012-10-19 04:07:18後から「あのドラ○もんヤバかったよ~」みたいに聞くと、「あぁ、4階の踊り場だな」ってわかるw 実はその時にそれがどういう構成でヤバかったのか、言った人間がどのくらいのテンションでいたのかもすぐに理解できます。そうでないで同じ映像ばかり出してると、次に生かせたりしませんよね。
2012-10-19 04:11:55まとめ
今回の講座内容は、文字情報だけだとイメージしづらくて恐縮ですが、再録や纏めを進める際にイラストなどを使ってより追い込んでいきたいと思います。
2012-10-19 04:14:13大規模なイベントやフェス等でVJが多数居て、そこで自分なりの全ての特徴を満遍なく出さないといけない時などは、この最小単位の「序・破・急」から20~30分のプレイを構築し、なるべく最短時間で最上段まで登るように考えながらプレイします。
2012-10-19 04:16:59いづれの現場にしても、イベント全体の大きな構成や流れを頭の中に置きながら、自分が今どのポジションの映像を出しているのか把握しながらプレイするのが大事だと思います。
2012-10-19 04:19:05