キリング・フィールド・サップーケイ #6

翻訳チームによるサイバーパンクニンジャ活劇小説「ニンジャスレイヤー」リアルタイム翻訳 (原作:Bradley Bond-san & Philip Ninj@ Morzez-san) 日本語版公式ファンサイト「ネオサイタマ電脳IRC空間」 http://d.hatena.ne.jp/NinjaHeads/ 書籍版公式サイト http://ninjaslayer.jp/ 続きを読む
文学 書籍 ニンジャスレイヤー
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NJSLYR / ニンジャスレイヤー @NJSLYR
「キリング・フィールド・サップーケイ」#6
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(あらすじ:邪悪なニンジャ「デソレイション」に支配された殺人ドージョーを解放することに成功したニンジャスレイヤー。だがデソレイションは逃げ延び、彼を執拗に付け狙う。依頼人アキラの身を案じたニンジャスレイヤーはドージョー廃墟に向かうが、そこで敵のキリングフィールド・ジツに捕われ…)
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……「イヤーッ!」「イヤーッ!」「イヤーッ!」「イヤーッ!」一進一退の攻防。ショドーペーパーのように真白い荒野が、ニンジャスレイヤーとデソレイションを包んでいた。色彩は存在せず、カラテをぶつけ合う2人のニンジャも、墨絵めいたモノクローム存在へと変わっている。 1
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しばしば砕かれた灯籠やワータヌキ置物、苦悶の表情を浮かべる物言わぬ死体や、ぼろぼろのノボリなどが荒野に現れ、水に溶ける墨のように消えてゆく。だがそれらがカラテに干渉することはない。デソレイションのサイバネ視覚器官に蓄積されたノイズが、無意識のうちにジツと混ざり合っているのだ。 2
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己の師、タコロー=センセイに叩きのめされ破門されたあの夜。デソレイションは両目を潰され、コッポドージョーのダストシュートから裏路地へと投げ出された。一命を取り留め、元依頼人である闇サイバネ医師のラボでサイバネアイと記憶素子を埋め込んだ直後から、彼のサップーケイは始まったのだ。 3
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サップーケイ荒野に現れる死者は、ユーレイなどではない。消去したはずの録画映像の断片が消えず、ニューロン内ノイズとして残響しているのだ……「イヤーッ!」「イヤーッ!」「イヤーッ!」「イヤーッ!」無音の荒れ野に二人のニンジャのカラテシャウト。荒れ果てた「正々堂々」ノボリが揺れる。 4
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「イヤーッ!」ニンジャスレイヤーの痛烈なカラテフック。「イヤーッ!」デソレイションはそれを捌き即座にコッポ肘打ちへ。「イヤーッ!」ニンジャスレイヤーはそれをジュー・ジツで捌く。何たる油断ならない攻防!タコローやその娘や門下生のノイズが、侮蔑に満ちた眼差しで彼らを見上げていた。 5
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「イヤーッ!」「イヤーッ!」「イヤーッ!」「イヤーッ!」一度手の内を見せ合い、殺し合った両者……無論カラテは長期戦の様相を呈する。実力伯仲。サウザンド・デイズ・ショーギの古事を思い起こさずにはいられない。彼らはカラテを巧みに捌き続け、不可避のクライマックスへと向かうのだ……! 6
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「イヤーッ!」「イヤーッ!」「イヤーッ!」「イヤーッ!」両者とも、万全の体調にはほど遠い。中央リキシ・リーグのスモトリであれば当然のように休場するほどの傷を、戦闘開始前から負っている。だが何も問題は無い。ここはジュドー・コンペティション会場ではなく、殺し合いの荒野なのだから。 7
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びゅう、と侘しい風が吹き抜ける。二者の体に横殴りのノイズが混じった。ニンジャスレイヤーは、己の胸にもその風が吹き抜けてゆくのを感じ、危険を察知する。敵のジツの正体は解らぬが、このような空間内に長居すれば、必ずや良からぬ作用を受けることは必定……ゆえに勝負に出る!「イヤーッ!」 8
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ニンジャスレイヤーは膝を曲げて低く沈み込み、敵のコッポ掌打を下に回避する。そして地面を蹴り、一撃で敵の首を刈るべく、飛んだ……!これは伝説のカラテ技、サマーソルト・キック!だが負傷した脚がその精度を狂わせ……「イヤーッ!」捌かれる!デソレイションは即座に相手の片足をホールド! 9
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無防備股間を狙ったボールブレイカーか?……否!既に一度奥義を破られているデソレイションは、より確実な肉体破壊手段を取った。彼は装束の背に挿していたチャカガンを高速で抜き、ホールドした敵の足首に近いふくらはぎ部分へと、ゼロ距離射撃を行ったのだ!KBLAM!「グワーッ!」卑劣! 10
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「イヤーッ!」ニンジャスレイヤーは敵に掴まれた足を支点として体を捻り、跳躍!もう片方の足でデソレイションの側頭部へと首刈りカマめいたカラテキックを叩き込む!「グワーッ!」浅い!だが辛うじてホールドを脱したニンジャスレイヤー!着地から三連続バック転で距離を取る!「イヤーッ!」 11
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BLAMBLAMBLAM!デソレイションは無表情でチャカ・ガンを撃ち尽くす。ニンジャスレイヤーはこれを全弾回避し、タタミ5枚の距離でジュー・ジツを構え直した。タツジン!「この手も、もう使えねえな」デソレイションは空の銃をさも当然のごとく投げ捨て、自らもコッポ・ドーを構えた。 12
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「ヌウーッ……!」ニンジャスレイヤーは敵から視線を逸らすこと無く傷を確かめた。貫通はしていない。筋肉と腱の反応が悪い。色彩を失った黒い血が流れ出る。一時撤退すべきか。このジツから逃れる方法は解らぬが。……風が吹き、また幾つもノイズ躯が現れた。糾弾するような眼差しのトバツも。 13
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「そいつはな、テメエの名を呪いながら死んでいったぜ、ニンジャスレイヤー=サン……」デソレイションは防御を緩めた挑発的姿勢で歩み寄る「テメエと関わったばっかりに、死ぬハメになったからだとよ。なあ……ふざけやがって……こいつらは注文が多いんだよ……なあ、ふざけやがって……」 14
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「テメエ、まさかまだ、こいつらが救えるなんて考えてるんじゃねえだろうな。探偵も殺し屋も、同じようなもんさ。ましておれ達ゃ、ニンジャだ」デソレイションが躯を踏み消す。魂を荒廃させる風が吹く。「……来いよ、カラテだ。おれを殺し、テメエを殺す……!」両者の距離は、タタミ2枚……! 15
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「生憎だが」フジキドの瞳に憎悪の黒い炎が燃え、カラテが踏み込まれる!銃弾に抉られた痛みなど、妻子を襲った悲劇に比べれば如何ほどの物か!片足の不自由など、抵抗不能の状態で殺された彼らに比べれば如何ほどの物か!「オヌシのセンチメントに付き合う暇は無い……!ニンジャ、殺すべし!」 16
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デソレイションはジュドー・キラー装束の覆面の奥で、不揃いな歯を剥き出しにして笑った。そしてカラテが再開した。「イヤーッ!……」「イヤーッ!……」「……」「……」ホットショットと戦った時と同じく、両者のカラテ・シャウトすらも次第に霞んでゆき……ワビサビめいた無音空間と化す! 17
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「生憎だが」フジキドの瞳に憎悪の黒い炎が燃え、カラテが踏み込まれる!銃弾に抉られた痛みなど、妻子を襲った悲劇に比べれば如何ほどの物か!片足の不自由など、抵抗不能の状態で殺された彼らに比べれば如何ほどの物か!「オヌシのセンチメントに付き合う暇は無い……!ニンジャ、殺すべし!」 16
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デソレイションはジュドー・キラー装束の覆面の奥で、不揃いな歯を剥き出しにして笑った。そしてカラテが再開した。「イヤーッ!……」「イヤーッ!……」「……」「……」ホットショットと戦った時と同じく、両者のカラテ・シャウトすらも次第に霞んでゆき……ワビサビめいた無音空間と化す! 17
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ニンジャスレイヤーのカラテ!デソレイションが捌く!カラテ!捌き、相手の顎に掌打が命中!カラテ!捌く!カラテ!捌き切れず、肋骨にクラックを入れる重い拳の一撃!カラテ!体勢を整え直し、捌く!カラテ!デソレイションが捌き、目潰し掌打!紙一重のブリッジで回避するニンジャスレイヤー! 18
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コッポ・ドーが急所狙いを得意とする肉体破壊武術であることを、ニンジャスレイヤーは前回の戦いで学んだ。ゆえにデソレイションは戦法を変更する。ニンジャスレイヤーのカラテ!捌かずに掌底をくり出すデソレイション!((グワーッ!))アイ・ウチ!両者の顔面が全力のカラテを浴びて波打つ! 19
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コメント

オスツ🍣 @alohakun 2012年10月22日
キリング・フィールド・サップーケイ #1 http://togetter.com/li/378622
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