@SpikeBloom先生によるVJ講座:番外編2[トランスとは・還元主義から包括主義へ・波と東洋思想、そしてPsychedelic movement・世界は波でできている・Cool Japanの本質・日本文化のアイデンテティ]
- sinarisama
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これまでのまとめ
はじめに
本日はVJ講座番外編として、「TranceとPsychedelic」について簡単に書いてみようと思います。
2012-10-22 23:43:24Trance何ぞや?Psychedelic何ぞや?と言って、理屈や条件で縛る訳には行かないのですが、大まかな時代背景や哲学について、基本的な事柄と「日本発のTranceとは?」という事について言及していきたいと思います。
2012-10-22 23:45:35まず、この講義での線引きとして「東洋型」と「西洋型」という、2極のTrance感覚が有るという前提で話を進めて行こうと思います。あくまで私見ですので、噛みつく方もお手柔らかにお願いしますw
2012-10-23 00:09:49トランスとは
まず、大まかな線引きとして「Trance」とは、音楽ジャンルでどんな意味で使われているのか?という事について触れて行こうと思います。Tranceという言葉は、一般的にはTransformerやTranceという電気の変圧機などに用いられるように、何かが何かに変容する際に使われます
2012-10-23 00:12:31Psychedelic Tranceなどの音楽用語では「精神変容」の意味で用いられ、Tranceという言葉そのもので「恍惚」や「忘我」、前後不覚という意味で知られています。個人的にはこれらは「Trance Mind」から来たものと解釈しており、この文章でもその文脈から使用します。
2012-10-23 00:15:01Tranceに良く似た言葉でTransitという言葉が有り、こちらは「通行」や「乗り継ぎ」「変容」という意味が有り、Tranceという言葉自体に「何かから何かへ移り変わっていく」という変化の意味合いを感じられます。いきなりの変化ではなく、移り変わっていくというイメージでしょうか。
2012-10-23 00:20:41個人的にはTrance Musicで訪れるTrance感覚は、個人が変容するという意味合いと共に、フロアを縦横の波の様にTrance感覚が訪れ、隣り合った他人同士の意識を「変性意識」が通過・通行していくという「意識の運動」も指しているという実感が有ります。
2012-10-23 00:25:38TranceでのVJは、この見えない意識変容の波を可視化して現出する。もしくはキービジュアルを提供して半強制的に意識変容を作りだすというプロセスが重要になります。言葉にすると何が何やらですが、この辺掘り下げずにサクッと先に進んでしまいますw
2012-10-23 00:27:30transport は通運ですし、transmitter は無線伝送器ですものな。 トランスという語音自体に移動させるという意味が含まれている。それが物理なのか情報なのか精神なのかの違いでんな。
2012-10-23 00:27:09@sinarisama ですね。音も光も「波」としてとらえると、Trance感覚というのは運動そのものの事で、ある特定の固定した状態を指すものではないかと。静止している状態では肉体(BODY)だが、それが踊っている状態をDanceと呼ぶのと同じ概念だと思っています。
2012-10-23 00:31:07「還元主義」から「包括主義」へ
さて、TranceやPsychedelicに言及する際に、個人的にどうしても触れておきたいのが、西欧的「還元主義」がPsychedelic運動によって如何に包括主義に変換して行ったのかという事ですが、少ない文章で多少乱暴なのは自覚しつつ、ザックリ流していきたいと思います。
2012-10-23 00:34:28まず、西洋哲学の本を読むと最初の方に出てくるデカルトさん。この人の一番有名な言葉に「コギト・エルゴ・スム(我思う故に我在り)」というものが有ります。物事を単純明快な事象に還元し、証明可能な事から問題を解決して行こうというのが、西欧哲学の初期の基本路線になっていますね。
2012-10-23 00:39:29西欧の科学は、基本この還元主義的な世界観や、ニュートンの科学のように「AがBになるのはXという法則が有るから」というような、曖昧さの無い概念が支配していた時代が長く続きます。これを「相対性」という言葉が打ち破ったのは1905年に発表された特殊相対性理論。僅か100年前です。
2012-10-23 00:43:58波と東洋思想、そしてPsychedelic movement
この特殊相対性理論が発表されてから、世界は単純な物事に還元されるものではなく、”全体を包括する「波」や「運動」のようなものの集合そのものである”という世界観が誕生しました。「還元」し続ける事によって「神」に近づくというような単純な世界では無いという事がわかったのがこの時です。
2012-10-23 00:56:05還元を推し進めて行った所、「神の不在」にまで行きついてしまった西欧科学。この「受け入れがたい真実」に、全体を包括的な波やフラクタルな揺らぎであると捉える「東洋思想」が出会う時が来ます。それがLSD25の発見から端をなしたPsychedelic movementでした。
2012-10-23 01:00:42