ケルトとハロウィーンの起源について

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森瀬 繚@翻訳クラファン開催中(固定ポスト参照) @Molice

ローマ・カトリック教会が、意図してこの日にぶつけてきたのかどうかについて、はっきりしたことはわかりません。ともあれ、結果的にアイルランド、ブリテン島において二つのお祭りは交じり合い、他のキリスト教圏には見られない独自な発展を遂げていきます。

2012-11-01 01:05:46
森瀬 繚@翻訳クラファン開催中(固定ポスト参照) @Molice

たとえば、「ジャック・オ・ランターン(ランタン男)」。ハロウィーンの象徴とも言える、ランタンを持ったかぼちゃ頭の男です。ジャック・オ・ランターンにまつわる民話はいくつもあって、イングランドやウェールズ、スコットランド、アイルランドなどに広く伝わっています。

2012-11-01 01:13:59
森瀬 繚@翻訳クラファン開催中(固定ポスト参照) @Molice

有名なのはアイルランドの民話で、スティンギー・ジャックという怠け者が悪魔を騙し、その結果として(経緯がなんか色々あるのですよ)天国にも地獄にも行けず、カブあるいはルタパガ(カブににた野菜)に憑依してこの世をさまよっているというもの。

2012-11-01 01:17:02
森瀬 繚@翻訳クラファン開催中(固定ポスト参照) @Molice

「ジャック・オ・ランターン」にまつわる文献記録は、17世紀まで遡るようです。そして、遅くとも19世紀にはハロウィーンのお祭りに登場していました。生きているわけでもなく、さりとて死の世界に行くこともできない鬼火が、死者と生者の目に共に映る灯火として用いられたのかも知れません。

2012-11-01 01:22:35
森瀬 繚@翻訳クラファン開催中(固定ポスト参照) @Molice

ただし、アイルランドとブリテン島でのジャック・オ・ランターンは前述のようにカブあるいはルタバガをくりぬいて作られました。これがカボチャに変わったのは、アメリカでのことでした。アイルランド人、スコットランド人の移民がハロウィーンのお祭りを持ち込んだ際、代替品として使用したのです。

2012-11-01 01:26:37
森瀬 繚@翻訳クラファン開催中(固定ポスト参照) @Molice

でもって、「トリック・オア・トリート?」と戸口で聞いて回る習慣に至っては、1940年代から50年代にかけてアメリカとカナダで広まったようです。少なくとも、1934年11月1日のオレゴンジャーナルのハロウィーンの記事以前の記録は見つかっていないとか。

2012-11-01 01:32:08
森瀬 繚@翻訳クラファン開催中(固定ポスト参照) @Molice

原型となる習慣は、アイルランドやイギリスで見られました。これらの国では、諸聖人の日の前夜、知り合いの家を訪ねてソウル・ケーキと呼ばれるクッキーのような焼き菓子をもらい、お礼として故人となったその家の家族のために祈るという習慣が古くからあったようです。

2012-11-01 01:36:42
森瀬 繚@翻訳クラファン開催中(固定ポスト参照) @Molice

2時間に渡り(ひええ)、リアルタイムであれこれ調べながらとりとめもなくtweetしてきましたが、だいたいこんな感じでしょうかね。「元々はケルトのお祭りだった」とは言いますが、僕の考えではこれ以上ないくらい「キリスト教のお祭り」であるな、と。

2012-11-01 01:42:05
森瀬 繚@翻訳クラファン開催中(固定ポスト参照) @Molice

19世紀のケルト文芸復興運動の流れで、異教的な面が強調されたようでもありますね。「ケルト」という語の濫用には、「エコ」とか「スローライフ」に通じるいかがわしさがあるので要注意--うわあ、ケルトエコツアーとかあるんだ。((@,,,@ ))

2012-11-01 01:44:34
森瀬 繚@翻訳クラファン開催中(固定ポスト参照) @Molice

@myaa_nyanko いえいえ、お目汚しを。ハロウィーンの歴史についてちゃんとまとめた日本語の本はあまりないので、「ケルトの~」というあたりばかり強調されるのですよね。新書で誰かまとめると良いのになあ、と常々。

2012-11-01 01:51:03
森瀬 繚@翻訳クラファン開催中(固定ポスト参照) @Molice

中世のローマ・カトリック圏における「死者の魂」の扱いについて手っ取り早く抑えるなら、ジャック・ル・ゴッフ『煉獄の誕生』と阿部 謹也『西洋中世の罪と罰』をオススメします。 http://t.co/A8OFBpYC http://t.co/O8vP0Wr4

2012-11-01 02:04:37
森瀬 繚@翻訳クラファン開催中(固定ポスト参照) @Molice

@ant_onion コリニー暦では、1年を5月(メーデー)から始まる半期と11月から始まる半期の2つに分けていたようです。メーデーは夏の訪れを祝う日ですね。11月1日はシンプルに、「半年後」ということで区切られた可能性がないでもありません。

2012-11-01 02:29:29
森瀬 繚@翻訳クラファン開催中(固定ポスト参照) @Molice

@yazuka_ha 英国というよりもむしろ日本とアイルランドについて同じことが昔から言われていますね。「四方を水に囲まれた島国であること」が何かしら重要なのかなと。

2012-11-01 02:31:12
楽天家 ゲルト @Gerd_bot

ハロウィンってのは元々ケルトの新年のお祭りで、日本でいうとお盆と正月が合わさった感じのお祭りらしいね。

2013-10-31 11:00:02
楽天家 ゲルト @Gerd_bot

ケルトでは10月31日が年末、11月1日新年で、その狭間にはあの世とこの世が近付き、先祖の霊は自宅へ帰り、魔物たちが暴れるというよ。

2013-10-31 13:00:03
楽天家 ゲルト @Gerd_bot

太陽がもっとも栄える夏至、拮抗する秋分、衰える冬至、拮抗する春分。西洋東洋問わず重要視された四つの暦だけど、ケルトではそれらの中間の暦を重要として、祭りをしたそうだよ。ケルト四大祭祀といわれるね。その中の一つ、秋分と冬至の中間がサワーン。これがハロウィンの元ね。

2013-10-31 14:00:09
楽天家 ゲルト @Gerd_bot

ハロウィンの元となったケルトの暦、サワーンはサウィンとかサムハインとかいろんな呼び方をされてるよ。発音的にカタカナ訳が難しいのかな?

2013-10-31 15:00:02
楽天家 ゲルト @Gerd_bot

昔、キリスト教ではケルトの宗教、ドルイド教の影響力を恐れ、そして欲していて、彼らの新年の祭りを万聖節という自分たちの祭りにして取り込んだんだ。それが今のハロウィンの原型なんだって。古代ローマの収穫祭も混ざってるみたい。

2013-10-31 16:00:01
丸ノ内 @marunouchi_saki

ハロウィンが「古代のサーウィン祭の現代版」ていうのに驚いた。祭の名前でもあり、11月を意味して今も使われている[Samhain]が繋がってるとかなんかよくわかんないけどなんか感動する。

2013-10-31 18:43:38
海沿い→川沿い @mr_n35

ハロウィンと諸聖人の日と死者の日について前期の講義の復習にもなるので調べ直してみた。 ハロウィンはHallow eve(諸聖人の日前夜)が訛ったものなので今夜が厳密には「ハロウィン」。 プロテスタントでも死者の日はしっかりミサをするそうな。ドイツでは墓に花を飾るそうですね。

2013-10-31 06:36:57
海沿い→川沿い @mr_n35

メキシコは土着信仰と融合してまた独特のお祭りになってる。1日は子供の、2日は大人の死者が戻ってくる日とされ、供え物的なアレもお菓子から酒に変遷していく。ハロウィンに酒。これはメキシコ的には全然アリなのですねわかります。甘いだけではないのですよ。

2013-10-31 06:41:53
海沿い→川沿い @mr_n35

聖人を信仰しないプロテスタントも撤廃出来なかった死者の日ですが、イギリス国教会は全面廃止。 アメリカに入植したピューリタンも当初は強く反発してたのか……それがここまでの世界的規模の祭になるなんて歴史はやはり不思議ですね ケルトの火祭りもなんかすごそう。想像するだけで震える。

2013-10-31 06:56:07
海沿い→川沿い @mr_n35

6歳の頃、通ってた英会話学校でハロウィンパーティーがあって(もちろん仮装して来る事を義務付けられる)アメリカの子供達はこんな楽しいことをしてるのかと思った一方、日本では流行らないと先生が言っててしょげた思い出がある。 たった15年ほどでこのザマだぜ。日本人ならやってくれると思った

2013-10-31 06:47:48
西洋魔術博物館 @MuseeMagica

ハロウィンの起源に関しては諸説ありますが、英国ランカシャーでは11月1日から始まる「魔女のシーズン」の前夜祭だったとか。10月31日夜、村の老婆と子供たちが裕福なおうちを訪問して心づけと蝋燭を貰い、なにやら儀式を行ったとのこと。出典はホーンの暦本。図はグリーナウェイの魔女。 pic.twitter.com/lFPRjKlCzH

2016-10-10 15:54:09
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ジャック・オ・ランタン