2012年11月2日開催 第4回東大エネルギー・環境シンポジウム『日本のエネルギーの今後と持続する発展』
#1102_UT 山地憲治「政策の構築としては、原子力という選択肢の維持、活動量調整を含めた徹底的省エネ、再生可能エネルギーの最大限導入、化石燃料利用、エネルギーシステムの構築が求められる」
2012-11-02 14:49:46#1102_UT 金子祥三「25%の削減プラン、実のところ詳細な内訳は誰からも出ていない、具体的なアクションプランがない目標に留まっていて、原子力がないと成り立たないのは明白だったのが、現行のエネルギー基本計画。」
2012-11-02 14:55:36#1102_UT 金子祥三「現状の電力として、原子力の再稼働がない場合、火力の発電比率の急増と燃料費の増加、そして電力料金値上げに直結する。特に原子力依存の大きい西日本で影響が顕著。勿論Co2削減ではこれらはいわば優等生、全く価値観が逆転している状況にある」
2012-11-02 14:57:56#1102_UT 金子祥三「2011年度のエネルギー比率としては天然ガスが大きく増えている。この燃料費の増加分が大きく影響している。2012年8月の時点では1兆5千億の赤字が全国の電力会社が出ていた」
2012-11-02 14:59:39#1102_UT 金子祥三「電力会社の内部留保についても関電でも来年でゼロになる、外の電力会社ではもうゼロに近い状態。例えば東電では燃料費が4割で人件費より圧倒的に大きい。」
2012-11-02 15:00:43#1102_UT 金子祥三「結局のところ、海外からの燃料供給に依存している点が大きく影響している。2,011年で22兆円の燃料を輸入している、加工した輸出製品で燃料費を稼いでいる、つまり輸出が駄目になると燃料を買えなくなる」
2012-11-02 15:01:51#1102_UT 金子祥三「輸出額で見ると、2000年代初頭までは自動車の収益だけで燃料費をまかなえる状況だった。ただこれは原子力と石炭火力を増やしていたという努力による」
2012-11-02 15:03:11#1102_UT 金子祥三「福島事故後、燃料の購入量は大きく増加しているが、とにかく停電は回避という状況、価格交渉も出来ず高い値段で大量に購入する状況が続いている。国内産業に何の恩恵もなく、海外にばかり金銭が流れている状況」
2012-11-02 15:06:27#1102_UT 金子祥三「天然ガス主体になると電力料金が上昇する理由。原子力は固定費が多くを占める一方で、天然ガスは変動費、つまり燃料の部分が大きくなっていることがあげられる」
2012-11-02 15:07:37#1102_UT 金子祥三「いわばこの発電における原子力と天然ガスの状況というのは、マンションのローンが多額残っている状況で、マンションを出てホテルに泊まり続けている状況とも比喩できる。言い方によっては、再稼働への反対というのは電力値上げ賛成に等しいとも言える」
2012-11-02 15:09:17#1102_UT 金子祥三「ドイツの例を見ると、昨年3月14日に1980年以前の原発8基即時停止。その後に日本でもよく言われるエネルギーの倫理委員会、そして原子炉の安全委員会RSKを設立した。前者の原発廃止、後者の独の原発は安全という結論を併せて、6月の首相演説に繋がっている」
2012-11-02 15:11:55#1102_UT 金子祥三「つまりはドイツの場合は8基については停止となっている一方で、残りの9基については安全という根拠を受けて稼働を続けている。メルケル首相の演説、日本で報道される前半だけでなく後半も読むともっと具体的なポイントが示されている」
2012-11-02 15:13:07#1102_UT 金子祥三「ドイツの現状として、2011年11月にE.ON社、12年2月にRWE社が健全経営が不可能になったと連邦政府を提訴しており、損害賠償請求額は1兆5千億と想定される。」
2012-11-02 15:14:14#1102_UT 金子祥三「またドイツの現状、もう一つとしては、発電施設の増設はされていても、肝心の送電線は住民反対もあって全く建設が進んでいない。最大の問題点は2年前の発送電分離で電力会社への供給義務がない点で、要するに責任を取る人がいないこと」
2012-11-02 15:15:54#1102_UT 金子祥三「送電線は出来ていない、バックアップ電源も出来ていない状況、供給責任は誰にもない。一応、送電会社が責任を有することになっているが、まだきちんと確立していない。最終的にはメーカーへのしわ寄せの可能性もあり、非常に大変な状況にある」
2012-11-02 15:17:40#1102_UT 金子祥三「では燃料費の削減という最大の課題をどうするか。まずはとにかく使用料を減らす、また価格交渉で燃料を安く買えるようにする、また勿論再生可能エネルギーも選択肢として持つこと」
2012-11-02 15:18:45#1102_UT 金子祥三「火力発電の増加ということになっているが、これによる燃料費増大の解決、そして温暖化対策も並行して行う唯一の解決策としては、火力発電の効率向が挙げられる」
2012-11-02 15:20:39#1102_UT 金子祥三「その上で、私の専門の高効率の火力発電について。従来型から複合型、そしてトリプル複合発電と3世代と進化し続けている。今後は燃料電池+ガスタービン+蒸気タービン、という時代が必ず到来する。蒸気タービンは技術的には飽和している」
2012-11-02 15:22:58#1102_UT 金子祥三「現状で日本では第2世代の天然ガスの発電では世界的にも高効率な技術を有している。これを石炭ガスにも拡大していくなどの必要がある」
2012-11-02 15:23:49#1102_UT 金子祥三「現状の燃料費の高騰にどのように対処するか。お願いで値段は下げられない。問題はオプションを有するかどうか。土下座外交では効果は少ない。ここで石炭などが重要になってくる」
2012-11-02 15:27:21#1102_UT 金子祥三「最大の失敗となるのは、海外から日本は石炭火力への開発意欲がないとみられること。この点からしても高効率の石炭火力の早急な開発が求められる」
2012-11-02 15:28:13