2012年11月2日開催 第4回東大エネルギー・環境シンポジウム『日本のエネルギーの今後と持続する発展』
#1102_UT 東電相澤副社長「福島の事故では地震後1時間で津波が到達し。4時間で炉心損傷。これを考慮して、事故後24時間の当直以外、3日の外部からの支援なしでも対応できる体制を検討している」
2012-11-02 17:22:19#1102_UT 東電相澤副社長「原子力改革について。内外の事故調査報告書の指摘、安全文化への問題点の指摘、シビアアクシデント対策の不備やリスクコミュニケーションの欠如など。これらの提言から問題点を明らかに改善することが第一歩」
2012-11-02 17:25:26#1102_UT 東電相澤副社長「事故を二度を起こさないために、また世界最高水準の安全意識と技術的能力社会との対話能力を有する組織として生まれ変わるのが原子力改革。先日には原子力改革監視委員会、及び特別タスクフォースを設置。」
2012-11-02 17:27:36#1102_UT 東電相澤副社長「まだ多くの課題が山積みしている状況。最終的な廃炉のためには国内外の様々な知見の蓄積と技術の開発が求められる。容易な道のりではない。拠点の整備、技術者の育成も急務。福島の復興にも結びつくように全力」
2012-11-02 17:29:36#1102_UT 最後に、福島県立医科大の山下俊一副学長から『福島原発事故と放射線健康リスク管理:チェルノブイリの経験を生かして』です。
2012-11-02 17:33:26#1102_UT 山下俊一「昭和20年8月の長崎医科大学病院の様子。放射線の恐ろしさを世界中に知らしめた。今日はこの放射能と放射線についての論理的な考え、そして防護と健康リスクの考えについて。チェルノブイリで我々は学べなかった。安全をどう理解し安心をどう考えるか」
2012-11-02 17:35:14#1102_UT 山下俊一「放射線の単位。ベクレルは放射能の強さつまり放射線出す能力。シーベルトは人が受けた放射線の量。大きい単位で、マイクロで影響がないレベルと考えて設定されてきた」
2012-11-02 17:36:46#1102_UT 山下俊一「自然の放射線量。概ねは西日本が高いが欧州などはもっと高い。しかし事故前には放射線教育が不十分であった。世界での高い線量の所での調査が行われているが、明らかな発がんリスクは証明されていない」
2012-11-02 17:39:38#1102_UT 山下俊一「多くの方が心配されている内部被曝。我々は生まれてからカリウム40など、100-200Bq/kg程度体内に含んでいるのが大きな事実。」
2012-11-02 17:41:03#1102_UT 山下俊一「今では細かい値まで計測技術の発達で出来るようになったが、これらの値が即健康に影響するものではなく、これまでも放射線とともに歩んできたというのが実際」
2012-11-02 17:41:49#1102_UT 山下俊一「なぜ今回の福島で追加線量1mSvについて。1mSvが危険だ、と言われているが、これらは放射線放射能を正しく教育してなかった、そして専門家がいなかったのが一番の原因で、中々ご理解していただけなかった」
2012-11-02 17:43:37#1102_UT 山下俊一「放射線を浴びることでの心配について、原爆ではない低線量の場合には何が起きるのか。将来の発がんリスク、これは確率的な影響、遺伝子の損傷と間違った修復、これが発がんへの直接間接の要因となる」
2012-11-02 17:44:25#1102_UT 山下俊一「つまり、新陳代謝が激しいほど影響を受けやすい、つまり若年ほど影響を受けやすい。また被曝をした場合でもすぐに影響が出るものではない。人体は兆単位の細胞で構成、ガンがあってもすぐに、というわけではない」
2012-11-02 17:45:39#1102_UT 山下俊一「また重要なのは線量。広島長崎でも100mSv以下では因果関係の照明が出来ていない。さりとて、微量でもリスクがあるという考え方で放射線の防護基準は策定される。生活病でのガンもある以上、低線量のリスクとのバーターの考えもあるが、中々理解されないのが実情」
2012-11-02 17:47:38#1102_UT 山下俊一「エネルギーにさらされるというのが放射線影響の基本。これまでの進化、過酷な環境下での損傷した遺伝子のエラーを修復あるいは排除する過程を持っているが故のもの」
2012-11-02 17:50:21#1102_UT 山下俊一「このような遺伝子損傷は微量の放射線では起きないもの。その上で、極端に損傷せず、増殖の能力を有したものが結果的に発がんの要因になる」
2012-11-02 17:52:32#1102_UT 山下俊一「どのぐらい浴びると細胞が損傷するのか。しっかりと話が出来る専門家が非常に少なく、この値だから危ない、というふうに、一種の情報の欠落による情報災害が起きている」
2012-11-02 17:55:01#1102_UT 山下俊一「今回の心配、一度の20mSvや100mSvではなく年間でのもの。一度に浴びるのはナノレベルの単位で傷のつくようなレベルではない。積算と一度に浴びるのとでは全く状況が異なる」
2012-11-02 17:57:00#1102_UT 山下俊一「放射線防護の基準は低いものでも避けるべきという考えであって、低いから浴びていいというものではない。国際的な知見も、根本は広島長崎の経験知からコンセンサスを踏まえてICRP,IAEAを経て基準ガイドラインが策定されていたが、事故前は全く不十分だった」
2012-11-02 17:59:59#1102_UT 山下俊一「影響量の評価と防護量の評価という2つの考え。前者はUNSCEARで急性の高線量被曝について。後者はICRPで、安全確保のための規制値として見ている。」
2012-11-02 18:01:21