談話室滝沢の「理念」と「美学」について
接客業において,もてなしの心は最も基本的で大切な精神だと思いますが、それをさりげなく自然に発露することはそう容易なことではないように思います。 (続く)
2012-11-10 08:28:13日本の良さはおもてなしの心などと言われたりもしますが、意外と難しいもので、往々にしてサービス提供側の都合を押し付けられていたりします。
2012-11-10 08:29:12もちろん顧客側がなんでもかんでも好き勝手をいってよいという訳ではありませんし、折り合いをつけて心地よく過ごす術を身につけているという見方もできるかもしれません。
2012-11-10 08:29:23接客業のホスピタリティというキーワードで想起するのが、今はなき「談話室滝沢」です。かつて新宿に数店舗あり、ゆっくりとお喋りしたり、商談に使ったり、原稿書きに使ったりしたかたもいらっしゃることでしょう。入口に灯籠がありましたね。惜しまれつつ2005年に突如廃業となりました。
2012-11-10 08:30:54談話室滝沢の理念は、“清楚な空間を提供する”ことであったと言います。談話室滝沢は、店員の接客態度が素晴らしく、その居心地の良さから常連客も多くいたようです。
2012-11-10 08:31:27談話室滝沢は、その清楚な空間を提供するために、徹底した社員教育を施したそうです。店員はすべて正社員。全寮制。また、社員には様々なお稽古事もさせたようです。うわべの接客技術だけではなく、人間性からもてなしの心が滲み出るという経営者の考え方なのでしょうね。
2012-11-10 08:32:15そんな理念に基づいて経営されてきた談話室滝沢ですが、正社員が集まらないようになり晩年はアルバイトが増え、これでは滝沢の人材教育・接客はできないということでしょう、2005年に突如(?)廃業となりました。 http://t.co/JTx8B4W8
2012-11-10 08:33:08今思えば、談話室滝沢は知的資産の塊。人材教育により、接客が個々人の資質ではなく,組織の無形の強み・構造資産になっていたよき例だったのではないかと思います。
2012-11-10 08:33:22仮定の話ですが、当時知的資産経営の考え方が広まっていて、滝沢が知的資産経営報告書が活用できる環境にあったならば、その理念と教育内容に惹かれて正社員の従業員も確保できたのかもしれない…と思うのは詮ないことでしょうか。
2012-11-10 08:33:54RT @cornelius0321: ⑨1959年創業のこの店は、丁寧な接客をすることで定評があった。お茶の水の他に、新宿や池袋にも店舗を構えていた。「従業員の品格と礼儀をお客様に提供する」というのが創業の理念だそうで、女性従業員は全員、社員寮に住み込ませてサービスや礼儀を教えるというほど、社員教育を徹底していた。
2012-11-10 08:36:32RT @cornelius0321: ⑮「客が来ないから閉店する」ではなく、「従業員やサービスの質が低下しそうだから閉店する」ということだ。これこそまさに、談話室滝沢の「美学」といってよいと思う。かっこ良すぎるじゃないか。
2012-11-10 08:36:58RT @cornelius0321: ⑯いよいよ閉店するという日が近づくにつれて、常連客や、昔よくこの店を利用していた人たちが訪れ、店は連日ほぼ満席。コーヒーカップ、皿、コースター、マッチ箱など、店の付属品を思い出に譲り受ける人が続出したという。
2012-11-10 08:37:16@KODAKIKI おはようございます!私には滝沢は「背伸びする空間」でした。生意気な高校生だったものです。
2012-11-10 08:56:20@Imamura_Tomoaki おはようございます! 大人な空間と言ったところでしょうか。皆さんいろいろと思い出をお持ちなのでしょうね。自分は数度しか行くことができませんでした。
2012-11-10 09:01:47談話室滝沢の話は、今朝、FBで読んだ知的資産経営の話題から想起されたものでした。滝沢の理念(品格)→取組み(人材教育等)→技術・ノウハウ(接客技術等)→サービス(落ち着く空間)…といったところでしょうか。滝沢の特異性は、経営者の理念に基づく徹底した品格教育だったのでしょうね。
2012-11-10 21:43:36「顧客の視点は商品・サービスや技術・ノウハウに注がれていますが、顧客は意識的もしくは無意識に、理念やマネジメントを評価対象にしています」 と龍谷大学・中森孝文先生は書かれました(『無形の強みの活かし方』p109)。僕の思考の核のひとつになっています。
2012-11-11 23:00:12昨日来ツイートしている「談話室滝沢」の滝沢次郎氏は、自然と「顧客が理念や取り組みを評価対象にしている」ことを念頭に、「従業員の品格と礼儀により、清楚な空間を提供する」という理念にもとづいて人材教育などに取り組まれたのでしょう。
2012-11-11 23:30:25