トルコ語の疑問マーカー #gengo

トルコ語の疑問マーカー "mI"についてのお話。
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@taiki_wger

TwiFULLのトゥゲッターを拝見中。8月の頭に、トルコ語のmIと日本語の「か」を同一視・・・という@satounaotoさんのつぶやきを発見。同一視・・・うーむ。と夜中博多にて考え込む。

2010-08-09 01:16:10
@taiki_wger

(承前)機能はよく似ている。確かに。いわゆる「疑問を表すマーカー」と言われているもの。「君はご飯を食べましたか?」に対して、Sen yemek yedin mi?(tr. equivalent)。この対比だけなら確かにきれいに対応しているように見える。が・・・

2010-08-09 01:18:14
@taiki_wger

(承前)しかし日本語の「か」とトルコ語のmIの最大の違いは、日本語の「か」はいわゆるWH詞と共起して疑問のスコープを表すと言われているのだが、トルコ語ではecho questionを除いてWHとmIは共起できない。

2010-08-09 01:21:07
@taiki_wger

したがって、*Sen nerede yemek yedin mi?(君 どこで 食事 食べた か)は非文。このことから、トルコ語のmIのLFレベルあたりでの移動が本当にあるかどうかが面白いポイントとなってくる、と。

2010-08-09 01:22:29
@taiki_wger

ただ、LFでやはりmIの移動が起こっているという考え方はそれなりに根拠はある。何より、mIは文中にある程度自由に生起できる。Sen lokantada mı yemek yedin? (君 レストランで か 食事 食べた)。ここでは、疑問のスコープはlokantadaのみ。

2010-08-09 01:28:20
@taiki_wger

(承前)ここで、ではmIの位置はどの程度自由なのかというのが問題になってくる。完全に自由ではなく、例えばいわゆるpossessive compound, adj+N, N+Pなどについては、中に入ることができない。

2010-08-09 01:33:46
@satounaoto

このあたりの話ですね、@taiki_wger RT @koda_TO: アイルランド語も。 RT そういえば、Y/NとWhでcompが異なる言語として、韓国語釜山方言(na vs. no)、青森方言:詳細失念、加えて沖縄方言(mi vs. ga)か。

2010-08-09 01:30:58
@satounaoto

@taiki_wgerRT @koda_TO: アイルランド語のY/N疑問は an/ar (non-past/past)で、Wh-(というか、A'構文色々に対して)a (Extractionの場合)ないしは a/ar (Resumptionの場合・これもnon-pst/pst)…

2010-08-09 01:31:55
@taiki_wger

@satounaoto そうですね。せっかく面白そうなお話をされていたのに、その時は気づかなかったという(泣) RT: このあたりの話ですね RT @koda_TO: アイルランド語も。 RT そういえば、Y/NとWhでcompが異なる言語...

2010-08-09 01:35:45
@satounaoto

Sen merede mı yemek yedin?て言えますか?言える場合、解釈は「君、どこかで食事食べた?」になりますか?RT @taiki_wger: …Sen lokantada mı yemek yedin?。ここでは、疑問のスコープはlokantadaのみ。

2010-08-09 01:39:34
@taiki_wger

(続き)WHとmIが共起しないということで、mIがCPの主要部位置に(またはsplit CPならFocusP?の主要部位置に)あるかどうか怪しい、それどころかmIはトルコ語の強い主要部後置の傾向から逸脱すらしているのでは?と最近論じたのだけど・・・

2010-08-09 01:41:56
@taiki_wger

@satounaoto その場合はecho questionになるはずです。「君、どこでご飯を食べたのかですって(聞いたのですか)?」くらいでしょうか。

2010-08-09 01:44:25
@satounaoto

@taiki_wger ありがとうございます。なるほど、whというか、変項を存在閉封しないで、疑問の力をもたらすんですね…

2010-08-09 01:48:06
@taiki_wger

@satounaoto いえー。で、もっと面白いのはこのmIの遊離現象は、どうもトルコ系の言語でもトルコ語だけにしか見られないみたいなんですね。少し遠いのですが、ウズベク語は文中の遊離はだめみたいですね。ネイティブにも数名確認したのですが・・・

2010-08-09 01:50:43
@satounaoto

@taiki_wger なるほどー日本語でも同種の量化の力を与える小辞でモは分布が比較的自由で、韓国語も複数のtulが比較的自由。ところが、肝心のカはそうでもないんですよね。モやtulを調べるのは、間接的にカの振る舞いを調べたいからなのに…一方、那覇方言では疑問辞の分布が違う…

2010-08-09 01:59:19