「ゼロ・トレラント・サンスイ」・再放送Ver(実況なし)

◆パーシバル◆ きょう4がつ7にちは、21:00から再放送がある。サーバーがおかしくなければその時間にはじまる。あつまろう。 ◆チャンバー◆
2012-04-07 10:37:06
◆再放送◆ もうすぐ始まります。ご注意:自動投稿サービスはサーバーがなんかフリズーすることで更新が滞り、のちにドバッと一度に更新されるUNIXエラーに見舞われる事があります。ほんやくチームのせいではない。わかりましたね?それではおたのしみください。 ◆計画的に◆
2012-04-07 20:50:48
■マディソンおばあちゃん■ 「今日の再放送は?アレだ!「ゼロ・トレラント・サンスイ」さ。ゼロ?トレラント?……サンスイ?山水か!さあ、このエピソードは他の幾つものエピソードにリンクしていくお話だ。そしてニンジャスレイヤーのユニーク要素もギュッと詰まってる!見ておいで!」 ■老婆■
2012-04-07 20:52:53
(これまでのあらすじ:ソウカイ・ニンジャズの手練れ、ミニットマンとイクエイション。ニンジャスレイヤーを待ち伏せた二人のうち、イクエイションは真っ二つにされて絶命した。しかしミニットマンはパートナーの死と引き換えに、ニンジャスレイヤーの正体に迫るチャンスを掴んだのだ。) 1
2012-04-07 21:03:57
ぞっとするほど冷たいコンクリートの感触を全身で味わいながら、ミニットマンは十年前の「戦争」を思い出していた。 2
2012-04-07 21:05:20
敵地の真っ只中で、彼の部隊は母体に裏切られた。トカゲのシッポのように、捨てられたのだ。生き残ったのは彼とイクエイションただ二人。あのときもこうして、冷たいコンクリートに身を横たえ、じっと待ち続けていた。そしていま、彼の横にイクエイションはいない。 3
2012-04-07 21:06:41
ミニットマンの体を雨がしとどに濡らす。おお。おお、イクエイション。しかしこの雨は天の計らいだ。ニンジャに涙は許されぬのだから。ミニットマンは目を閉じた。脳裏に浮かび上がるのは、イクエイションの絶命の瞬間である。 4
2012-04-07 21:09:51
「サヨナラ!」イクエイションはそれだけ言うのがやっとだった。ハラキリの時間すら与えられなかった。ニンジャスレイヤーの無慈悲な一撃は、バイオ・ケブラーでくまなく覆われたイクエイションの体を、脳天から爪先にかけて両断したのだ。 5
2012-04-07 21:12:04
許さぬ。そして、安らかに。……ミニットマンは顔を上げた。彼が生存したのは、イクエイションにすら明かさなかった秘密のジツ。「マッタキ」によるものだ。ニンジャスレイヤーはミニットマンを死んだものと取り違え、去ったのだ。 6
2012-04-07 21:13:09
その判断の誤りを、死をもって後悔させてやろう。……ミニットマンは、うつ伏せの姿勢から匍匐前進を始めた。コンクリートに残る生体反応を辿り、目指すは、ニンジャスレイヤーの……アジトである。 7
2012-04-07 21:15:14
ミニットマンの匍匐前進は、いまや最高速をマークしていた。彼の匍匐前進速度はチーターに匹敵するとされる。生体反応をトレスすること20分。ついに彼はニンジャスレイヤーの後ろ姿を、とらえた。 8
2012-04-07 21:18:25
「アタマ・ストリート」。屋台が所狭しと道を塞ぎ、防金属流子トレンチコートに身をつつんだ求職者が首をすぼめて縦横に行き交う大通りを、ニンジャスレイヤーはまっすぐに抜けていく。それを追うミニットマンの匍匐。 9
2012-04-07 21:22:41
ニンジャスレイヤーは地下街へ降りていく。ミニットマンは距離をおいて彼に続いた。匍匐では階段を降りられないので、ミニットマンは中腰の姿勢をとった。 10
2012-04-07 21:23:44
地下街通路を歩きながら、ニンジャスレイヤーはどこからかトレンチコートを取り出し、羽織った。さらにズキンの上からハンチングを被る。ミニットマンはその手際のほどに唸った。これでもう、彼の出で立ちを気にかけるものなどいなくなる。 11
2012-04-07 21:27:49
逆にミニットマンは、自身の格好がいまだニンジャスーツのままである事に思い至った。衆目の中でこの出で立ちはベストとは言えない。彼は地下街の壁に寄りかかる浮浪者のボロを無慈悲に剥ぎ取った。ネオサイタマの大気に無防備に晒されれば、哀れな浮浪者は24時間以内に死ぬだろう。 12
2012-04-07 21:29:54
潰れたブティックの鉄格子や、薄汚いマガジン・スタンド、違法な回路基板をおおっぴらに並べた店、蛍光色のスプレーで「バカ」「スゴイ」など、悪罵を極めた言葉をペイントされたシャッター……死んだ空気をかきわけ、ニンジャスレイヤーはサッキョー・ラインのホームへ歩いていく。 14
2012-04-07 21:34:21
ニンジャスレイヤーがゲートをくぐってから一分置いて、ミニットマンも構内へと足を踏み入れた。ゴミが所狭しと床に堆積した不潔な空間であるが、この駅の利用者は決して少なくない。無気力なゾンビのようなサラリマンをかきわけ、ミニットマンはニンジャスレイヤーの尾行を続ける。 15
2012-04-07 21:39:35
やがてホームに鉄の塊が走りこんできた。竣工当時は銀色に光っていたであろう電車のボディも、今やグラフィティの餌食となっている。「アソビ」「アブナイ」「ケンカ」……。重苦しいサウンドを響かせ、ドアが開く。ミニットマンはニンジャスレイヤーの隣の車輌に乗り込んだ。 16
2012-04-07 21:42:42
車輌の窓から、ミニットマンはニンジャスレイヤーを監視していた。どの駅で降りる、ニンジャスレイヤー! 17
2012-04-07 21:45:50