天皇大権の統帥と編成の違い

私が受験した頃は明治以降の「近代史」はあまり出てこなかったものですが、今は定番なのだそうで。 明治憲法下における大権の違い、今社会人やっている人も、ちゃんと押さえてますか?
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鈴木和裕【受験屋日本史.com】 @kazu_mha

明治憲法下の天皇大権のうち、統帥権と編制権の違いを理解していない受験生が多いか。天皇大権は議会が関与できない権限で、内閣の輔弼事項。そのうち、軍の作戦・用兵に関する統帥権は、内閣も関与できないとされた(統帥権の独立)。兵力量を決定する編制権は内閣の輔弼事項である。

2012-12-01 11:38:16
鈴木和裕【受験屋日本史.com】 @kazu_mha

明治憲法下の天皇大権のうち、統帥権と編制権を理解していないと、浜口内閣で起こった統帥権干犯問題の説明ができない。一橋大学では定番の出題である。

2012-12-01 11:40:59
鈴木和裕【受験屋日本史.com】 @kazu_mha

明治憲法と昭和憲法の軍事力のあり方を対比させたのだが、「自衛隊が設置され、「防衛省」が管轄した」というような答案が多かったのには参った(笑)1954年に自衛隊が設置された時は「防衛庁」なのだよ。確かに今は「防衛省」だが…。気を付けて指導しておこう。

2012-12-01 11:44:32
鈴木和裕【受験屋日本史.com】 @kazu_mha

明治憲法下の天皇や内閣、議会について、1回の授業ではなかなか理解してもらえない。しかし、日本史論述の講座などで、何回か、類題をくり返し、解説をすると、しっかり説明できるようになる受験生も多い。特に東京大や一橋大をはじめとする論述が必要な受験生は理解しておきたい。

2012-12-01 11:55:26
鈴木和裕【受験屋日本史.com】 @kazu_mha

明治憲法下の「統帥権の独立」が理解できていない論述の答案が多い。「陸海軍の指揮権が天皇に直属」していることと、「天皇大権が内閣の輔弼事項」であることを混同している。やはり「軍政」と「軍令」の違いも、しっかり教えないとダメか。陸海軍大臣と参謀総長・軍令部長も混同している。

2012-12-03 15:10:47