元マカーがUNIXデスクトップ環境を語る

Mac育ちのWindowsユーザーが、XとかKDEとかGNOMEとかについて感じたことをつぶやきます。マカーなので事実誤認とか偏見もありあり。
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後藤寿庵 @juangotoh

昔、MacIIciで動かしたNetBSD/mac68kだったか、PowerMac7600で動かしたMkLinuxだったかではじめてX11使ってみて「なんだこりゃ!!」って思ったなあ。確かtwmだけで、.xinitrcかなんかにxterm起動する行だけ入ってるような感じで

2012-12-06 03:19:53
Twm

twmウィンドウマネージャーを使用した素のX11の画面。こんな風にウィンドウはあるものの、ほぼデスクトップメタファーにはなっていない。

後藤寿庵 @juangotoh

なんもないデスクトップにターミナルウィンドウ。そこのシェルからふつーにコマンドライン入力でGUIソフトを起動するみたいな感じでさあ。「え?これGUIっていうの?」みたいな。

2012-12-06 03:21:44
後藤寿庵 @juangotoh

いやまあ当時も商用UNIXの世界ではすでにCDEとかのデスクトップ環境あったんで、UNIXでXつかったシステムが糞ってことはないんだけど。

2012-12-06 03:22:56
後藤寿庵 @juangotoh

使ってくうちにいろんなウィンドウマネージャーがあって、それぞれ機能が追加されてたりして、少なくとも見た目Windowsみたいとか、NeXTみたいにできるのはわかったんだけど、それでもランチャーパネルにアプリを追加するために設定ファイルにテキストでアプリ名と起動オプション書くとか

2012-12-06 03:24:20
後藤寿庵 @juangotoh

「X は意図的にアプリケーションのユーザインタフェースの仕様を含まないようにしている。ボタン、メニュー、ウィンドウのタイトルバーなどである。」 http://t.co/aS8OpjDr

2012-12-06 03:27:06
後藤寿庵 @juangotoh

(中略)「そのため、典型的な X のインタフェースを示すことは不可能である。」

2012-12-06 03:27:43
後藤寿庵 @juangotoh

ウィンドウの枠を描画し、マウスで移動させたりするためのウィンドウマネージャー、GUI部品を構成するウィジェット・ツールキットとかがいろいろあって入れ替え可能だったり(ウィジェットは基本ソフトごとに固定だよな)。

2012-12-06 03:30:07
後藤寿庵 @juangotoh

結果として、ボタンもスクロールバーもソフトごとに形や動作がちょっとずつ違うとか、ファイル保存ダイアログがさっぱり統一されないとか。マカーから見たら混乱の極みに見えたですよw

2012-12-06 03:31:44
後藤寿庵 @juangotoh

CDEはそれなりにきちんとしたデスクトップ環境なのだけど、企業連合が技術を持ち寄って開発したもので、使うには契約とお金が必要で、フリーソフトウェア界隈で流行ってるLinuxやBSDにはあんまし採用されなかった。

2012-12-06 03:34:19
CDE

Common Desktop Environment。 HP,IBM,USL,SUNによって開発されたデスクトップ環境。

後藤寿庵 @juangotoh

CDEで採用されてるGUI部品群を定義するのがMotifツールキットだけど、これまあ、当時の感覚だとなかなか必要十分にして見栄えも悪くない。でもこのツールキットもオープンソフトウェアには使えないので、まねっこのLessTifとかが使われたり。

2012-12-06 03:37:02
後藤寿庵 @juangotoh

ウィンドウマネージャーに多少機能追加して、個々に存在したファイルブラウザソフトとかと組み合わせる方法では、デスクトップGUIとしていまいち連携が悪いよねえ。

2012-12-06 03:39:13
後藤寿庵 @juangotoh

KDEとGNOMEが登場するのが1998年から1999年にかけて。この2つが「フリーで使えるちゃんとしたデスクトップ」だったもんで、急速に広まったんだけど、確か当初KDEのライセンスが微妙だったのでGNUに近いところから出てきたのがGNOMEだったっけ?

2012-12-06 03:45:50
KDE2.0

比較的初期のKDE

GNOME 1.0

初期のGNOME。 画像編集ソフトGIMP用に開発されたツールキット GTK+を利用して作られたデスクトップ環境。

後藤寿庵 @juangotoh

初期のGNOMEは不安定で重たかった記憶があるな。

2012-12-06 03:46:18
後藤寿庵 @juangotoh

GNOMEのファイルブラウザは当初Midnight Commanderという、テキストベースのファイルブラウザをGUIに対応させたものだったかな?

2012-12-06 03:50:17
後藤寿庵 @juangotoh

そんなとき、MacのFinderを開発したアンディ・ハーツフェルドらがイーゼルという会社を立ち上げ、「UNIXの操作をむちゃくちゃ簡単にするソフトつくります」とか言い出す。できたのがNautilusというファイルマネージャ。

2012-12-06 03:52:03
Nautilus

Eazelが開発したファイルブラウザ。

後藤寿庵 @juangotoh

いかにもあれだ。Macintosh Servent作ったアンディらしい、画像やテキストやHTMLファイルはアイコン状態で中身がプレビュー、無段階アイコン拡縮、画像をウィンドウ背景にドロップすると自動的に壁紙になるとか。そんな感じw。これをGNOMEが採用する。

2012-12-06 03:53:13
後藤寿庵 @juangotoh

イーゼルが潰れてなかった頃の、Nautilus紹介シーン http://t.co/rYOCawqr

2012-12-06 04:01:51
後藤寿庵 @juangotoh

結局イーゼルは資金調達に失敗して倒産するんだけどね。NautilusはGNOMEの標準ファイルブラウザとして開発が続けられると。

2012-12-06 04:02:48
後藤寿庵 @juangotoh

KDEもGNOMEも当初なんというか、CDE+Windowsみたいな感じだったけど、だんだんKDEはWindowsっぽく、GNOMEがMacっぽく変化していったのが面白かったりw

2012-12-06 04:03:41
後藤寿庵 @juangotoh

ところで最近LinuxディストリビューションといえばUbuntuがまず挙がるくらい、Ubuntuが流行ってるけど、あそこがGNOMEをやめて独自開発のデスクトップ、Ubuntu Unityを採用しちゃったので、UNIX系OSのデスクトップ環境がまた混沌としてきたなあ。

2012-12-06 04:05:31