2012/11/30.枝野経済産業大臣記者会見「今後の電気料金の在り方」
Q1「 関電と九電が値上げを申請して、昨日、四国電力の方も値上げを表明するということになりましたが、民主党が今後進める2030年代の原発ゼロ、これを進めていく中で、この値上げというのはどの程度抑えることができるのか、抑えなければいけないのかをどのようにそういうのを考えていますか」
2012-12-06 14:09:50枝野大臣「今足下の、値上げ申請が出ているという問題と、2030年代原発ゼロ、稼働ゼロを可能とするようあらゆる政策資源を投入するというこの中長期的な脱原発依存に向けた話とは、全く次元の違う話だというふうに思います。」
2012-12-06 14:10:01枝野大臣「 定期検査で停止した原発についての再稼動について、新たに作られた規制委員会が東日本大震災の教訓を踏まえた新しい基準の下に安全性を確認をしている、これは正に短期的に規制委員会がいつどういう御判断をされるかということによって、全ての影響が変わってくるという問題であります。」
2012-12-06 14:10:50枝野大臣①「私たちは、2030年代原発ゼロを可能とするよう、あらゆる手段を導入していくということの中には、理論的に原発が無くても大丈夫なような安定供給をしていくと同時に、日本の経済社会に大きなマイナス影響を与えないようなコスト、
2012-12-06 14:11:02枝野大臣②「 具体的には電力料金等についても、特に原子力における事故時のリスクも含めた、コストも含めた部分の対比において、大きなコスト増にならない形で進めていく、それを私どもは訴えているし、進めているということであります。」
2012-12-06 14:11:16Q2①「中長期の話、原発の事故時のコスト、こういうものを乗せれば原発は経済的ではないので、自然に退場していくような考え方がありますけれども、こういう考え方にのっとっていけば、電気料金は自然と上がるはずで、つまり上がる中で原発が更に高くなって使えなくなると、
2012-12-06 14:11:30Q2②「 そういう中で自然エネルギーが相対的には原発よりは安いが、それは、でも今の原発の価格よりは高いので、そうすると電気料金が上がるような見通しとなると思いますが、中長期的な電気料金というのはどういうふうになっていく、もしくはしていかなければならないと思っていますか。」
2012-12-06 14:11:41枝野大臣「本来であれば、原子力発電所の発電による電力料金のコストの中には、事故が起きた場合に、賠償や除染や廃炉をする、そのためのコストは当然電気料金に従来から含まれていなければいけない。」
2012-12-06 14:11:52枝野大臣①「これが含まれていなかったということで、今、東電の対応について、大変いろいろ厳しい中での対応をしているわけでありますので、本質問題としては当然原発の発電によるコストの中にそうしたものが含まれて、電気料金は決められるべきだというふうに思っておりますが、
2012-12-06 14:12:06枝野大臣②「 同時に正に原子力発電やこうしたものの廃炉、事故の場合の対応等については、これは革新的エネルギー・環境戦略においても、この事故の教訓などを踏まえて、大きく見直していくという方向性が示されておりますし、
2012-12-06 14:14:08枝野大臣③「 電力システム、供給システムそのものも、今正に大きく変えていくプロセスにありますので、ダイレクトな形でマーケットメカニズムだけで電気料金が、実は原発の方が高くなっているということの形で原発依存からの脱却が進めていくのか、
2012-12-06 14:14:51枝野大臣④「 それがいいことなのかということについては、理論的には先ほど申し上げたとおりですが、その理論どおりに持っていくプロセスについては、まだ確定的な予断を持たずに、電力システムの在り方や今後の原発の在り方について、更に深い議論を進めていく中で決めていくべきだと思います。」
2012-12-06 14:15:37Q3「プロセスではなくて、料金の方を聞きたいのですけれども、国民生活にとって重要なのはプロセスではなくて、自分たちが払う料金であったり、企業とかにとってはその方が大きな問題であるのですが、そういったものはどういうふうになっていきますか。」
2012-12-06 14:15:50枝野大臣「その料金について、理論的には従来からも事故時のコストを含めてもっと高いはずだった。理論的にそうなのですから、将来そうなるべきだ。」
2012-12-06 14:16:03枝野大臣①「ただし、理論的にそうなるまでのプロセスについては、原発事業をどう扱うのか、誰がどう担うのか、電力システム改革をどういうペースでどう進めていくのか、それから激変緩和をどうやって持っていくのか、
2012-12-06 14:17:37枝野大臣「2年、3年かけて電力の供給システム、その中における原子力を誰がどう責任を持っていくのかということをもう一度一から議論、検討する中で、どういうプロセスで理論値に近づけていくのかということは、議論していくべきだということです。」
2012-12-06 14:18:03Q4「ということは、要は今回値上げが続いていますけれども、この値上げはもちろん激変緩和とか必要でしょうけれども、致し方ないということでしょうか。」
2012-12-06 14:18:17枝野大臣「今回の値上げは、再稼動の問題について規制委員会が慎重に検討している結果、現時点で再稼動しているのが規制委員会発足前の2個の原発だけです。今後、どれぐらいの原発がどれぐらいのペースで再稼動されるのか、これは全く予断を持ちません。」
2012-12-06 14:18:32枝野大臣「この再稼動の状況によって、足下の電力料金が変わっていくということなので、これはある意味ではそのことについては安全性の問題ですから、規制委員会が正に安全の観点に徹して特に御判断をされるということであります。そのことと中長期的な電気料金の話は別次元です。」
2012-12-06 14:18:43枝野大臣「少なくとも現状は入っていません。この仕組みは、私は理論的に過去の自民党政権においてこうした決め方をしてきたことは間違っていると思っています。」
2012-12-06 14:19:09枝野大臣「ただし、その理論値どおりに変えていくには、激変緩和を含めて、これは少し原子力の在り方、担い手をどうするのか、発送電分離を含めた電力システムをどうするのかということの議論を踏まえて、中期的に検討しなければならないので、数年の間に理論値どおりにすることはないでしょうね 」
2012-12-06 14:20:07枝野大臣「それが2030年代には原発稼働ゼロを可能とするようあらゆることをやるので、結局、理論値に達する前に原発稼働ゼロになることが望ましいと思っています。」
2012-12-06 14:20:32