送りバントは有効な戦術か

送りバントをした場合としなかった場合の得点確率から単純に送りバントの有効性を判断してはいけない、という指摘。
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@heppoco_econ

送りバントが良い戦略かどうか?の質問(http://bit.ly/9vLMU5 )のベストアンサーの中で、バントをしたときとしなかったときの得点確率がほぼ同じという結果を以て「バントには意味がない」としているが、これは違う。(続く)

2010-08-13 18:15:36
@heppoco_econ

(続き)もしバントをする/しない、のどちらかが「必ず」得点確率が高いなら、攻撃側は「必ず」それを選択する。それは守備側に確実な守備方法をとらせることになる。ランダマイズされた混合戦略Nash均衡では、どちらを選択しても得点確率(期待利得)が同じになっているはず。(続く)

2010-08-13 18:17:42
@heppoco_econ

(続き)このリンク先のデータ(送りバントをしても得点確率はほとんど変わらない)は、混合戦略Nashを講義で説明するときの、とても良いfactを提供してくれている。素晴らしい。(同時に送りバントという戦略の価値があることも示している)。

2010-08-13 18:19:30
@heppoco_econ

この手の誤解は、「統計データの背景には、プレイヤーの戦略的な行動が隠れている」というゲーム理論的な思考なしで、統計データのみを用いて物事を考えるということに起因することが多いような気がする。

2010-08-13 18:32:27
@heppoco_econ

送りバントが無用な戦略であると主張したければ、「守備側が(バンドシフト)をとろうと、(通常守備)でいようと、攻撃側にとって、送りバントよりも通常攻撃の方が得点確率が高くなる」というデータを示さなければならない(つまり、送りバントが被支配戦略になるというデータ)。

2010-08-13 18:37:12
@heppoco_econ

これはChiapporiらAER http://bit.ly/9KCYI3 のように料理できるかも。RT @heppoco_econ: このリンク先のデータ(送りバントをしても得点確率はほとんど変わらない)は、混合戦略Nashを講義で説明するときの、とても良いfact…

2010-08-13 21:28:43
@heppoco_econ

「それでもやっぱり送りバントは良い戦術じゃないよ」「なんで?」「見てる人が面白くないから」…完全に私の負けです。その通りだ(笑)

2010-08-13 21:31:10
@heppoco_econ

確かに、送りバントのルール説明だけで大変なことになりそうですね。しかし、私も良い論文になると思います。RT @shintaroyamaguc: @heppoco_econ 僕は本当にpublishableな論文になると思います。問題はネタが野球なので、潜在的な読者数が少ないこと。

2010-08-13 22:37:52
student @student_y

結論は賛成ですが,その説明だと均衡は場合分けした各場合(3割vs1割打者)でも成立するわけですよね。さらに,守備戦略の得点期待値への影響はバント失敗を経由するので,1割打者の時バント失敗率が高いことも予測されることに。データついてくるでしょうか… RT @heppoco_econ

2010-08-13 23:08:50
student @student_y

@heppoco_econ: 申し遅れました,門外漢@三流心理学者です。さっきの例では,守備戦略が一定なら1割打者の時,3割打者の時よりバントの得点期待値が高いのを前提としてますです。

2010-08-13 23:11:41
@heppoco_econ

打者のバント成功率に関して差異があっても、結果として全体的にバントと通常の得点確率が等しくなる、ということが重要なことだと思います。ご意見感謝です。RT @student_y: 結論は賛成ですが,その説明だと均衡は場合分けした各場合(3割vs1割打者)でも成立するわけですよね。

2010-08-14 12:17:43
@heppoco_econ

情報感謝です。チェックしてみます!RT @dynamanTW: ひょっとしたらJim Albert http://bayes.bgsu.edu/ さんがすでにやっていそうな気も。RT @shintaroyamaguc @heppoco_econ 送りバントの経済学

2010-08-14 12:19:39
@heppoco_econ

情報感謝です。チェックしてみます。野球はデータの宝庫ですね。RT @Kelangdbn: @shintaroyamaguc 今手元にないのですが、http://bit.ly/dhorCn @heppoco_econ @dynamanTW

2010-08-14 12:22:28
@heppoco_econ

情報感謝です!RT @takachiko: Journal of Sports Economicsはあります。http://jse.sagepub.com/ RT @heppoco_econ うろ覚えJournal of Sports Economicsという雑誌があったように

2010-08-14 12:24:30
@heppoco_econ

.@student_y 先ほどの私のツイート、訂正です。バント成功率に打者間の差異があっても、それを守備側が理解していれば、打者ごとにおいて、バントと打撃の得点確率は等しくなるり、それが全体において成立していることが、混合戦略行動の存在を肯定するものになる、という意味です。多謝。

2010-08-14 12:37:07
@dr_norick

@heppoco_econ バントに関して、なるほどと思ったのですが、打者によっては通常のヒッティングが支配戦略だったりバントが支配戦略だったりすることはないでしょうか。打者の能力ごとに決まる、ヒッティングとバントの最適な混ぜ方(確率)をデータと突き合わせるのでしょうか?

2010-08-14 12:44:26
@heppoco_econ

.@dr_norick なるほど、確かにそうですね。例えばホームランバッターは、通常打撃が支配戦略になっていると思います。バントの期待得点確率のデータには、そういう「バントが被支配戦略な打者」は含まれていませんね。ところで、監督がどのような選手を並べるかという戦略もあるわけです。

2010-08-14 13:14:20
@dr_norick

.@heppoco_econ >ところで、監督がどのような選手を並べるかという戦略もあるわけです。 という点で、私と同じ場所にいる方が、野球でもっとも得点が入る回は初回と言っていました(これはデータ上も正しい)。初回は、確率1で、最も得点が取れそうな順に並んでいるわけだから。

2010-08-14 13:31:15
@heppoco_econ

.@dr_norick もし送りバントが、全体的に被支配される戦略(選手の個体差も考慮して)ならば、監督はバントに優位な選手を、メンバーに入れないという選択ができます。メンバーの中にバントに優位な選手を入れる割合も、1つの(監督の)混合戦略と理解できます。そうすると、選手個々の差

2010-08-14 13:54:54
@heppoco_econ

.@dr_norick 差のことも、問題にならないかもしれません。戦術だけでなくプレイヤーのチョイスも、監督の戦略ですものね。ところで、本当に1回に点数が多く入るものなのですね。面白いです。

2010-08-14 13:57:57
@dr_norick

.@heppoco_econ 問題提起の切っ掛けになっているYahoo知恵袋で紹介された本で結果がありました。1回と6回の得点が多いようです。別の本(フェファーとサットン「事実に基づいた経営」)でも、バントは効果が薄いので、某チームは戦術を変更したと書いてありました。

2010-08-14 14:03:06
@heppoco_econ

.@dr_norick なんともうその本を手にされたのですね…。羨ましいです。今Amazonで注文していますが、読むのが楽しみです(この本の帯には行動経済学の記述がありますね)。ちなみに、私は落合博満が最も好きな打者です。

2010-08-14 15:02:12