ICRPタスクグループ84 要約レポート:日本の原子力発電所事故で明らかになったことと、放射線防護システムの改善への提言(訳)

原文 『Report of ICRP Task Group 84 on Initial Lessons Learned from the Nuclear Power Plant Accident in Japan vis-à-vis the ICRP System of Radiological Protection』 http://www.icrp.org/docs/ICRP%20TG84%20Summary%20Report.pdf 同様のまとめがこちらにもあります。 続きを読む
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Flying Zebra @f_zebra

【ICRPレポート】 16 土地、瓦礫と焼却灰、消費財の「汚染」の扱い 事故に続いて、周辺環境や消費財を含む公有財産における事故由来の放射性物質の存在に関連する深刻な問題が持ち上がった。この状況は人々には多大な心配を与え、当局にはプレッシャーを与えた。

2012-12-15 01:12:49
Flying Zebra @f_zebra

【ICRPレポート】 事故で放出された降下物は、広大な土地に放射性物質を定着させた。当局にとって、これらの地域が「汚染されている」のかどうか、居住するためには除染が必要かどうかということが大きな争点となった。

2012-12-15 01:13:02
Flying Zebra @f_zebra

【ICRPレポート】 そのため、「汚染」、「除染」、「居住可能」といった概念への理解不足は相互に強い関連がある。とにかく心配な人にとって、この問題は簡単に言えば自分と家族はここに住んで安全なのか?ということなのだ。

2012-12-15 01:13:09
Flying Zebra @f_zebra

【ICRPレポート】 「汚染された」とされた瓦礫(そしていわゆる「汚染土」についてはもっと)の処理は事故の後処理で最も深刻な問題の一つだろう。瓦礫の中には、多量の放射性物質を含み、放射性廃棄物として国際的な取り決めによる規制が必要なものもあるかもしれない。

2012-12-15 01:13:18
Flying Zebra @f_zebra

【ICRPレポート】 しかし問題は、ほとんどの瓦礫は実際には「汚染されて」はいないにも関わらず、人々がそう思い込むことで処理の問題をわざわざ大きな問題にしているということである。

2012-12-15 01:13:27
Flying Zebra @f_zebra

【ICRPレポート】 今回の事故のように多量の放射性物質が環境中に放出された場合、公衆が口にする食物、飲料水、食品以外の消費財などはその影響で僅かに放射性物質のレベルが上昇すると思われる。

2012-12-15 01:13:36
Flying Zebra @f_zebra

【ICRPレポート】 もともと天然の放射性核種は含まれているのだが、事故による人口放射性核種の摂取はもっと大きな影響があるはずだという思い込みのため、問題が大きくなっている。

2012-12-15 01:13:47
Flying Zebra @f_zebra

【ICRPレポート】 放射性物質に対する規制は常に議論の的になり、わかりにくいものとなっている。実際のところ、消費財に対する管理というのは現実的な放射線防護における未解決の問題のうち、主要な一つである。

2012-12-15 01:13:53
Flying Zebra @f_zebra

【ICRPレポート】 この問題は日本全体、そして特に福島地域において多くの問題を引き起こし、今もなお起こし続けているのだ。

2012-12-15 01:14:02
Flying Zebra @f_zebra

【ICRPレポート】 日本では、当初当局は食品と飲料水の摂取制限について、WHOの指標(低め)とも国際食品規格委員会(コーデックス委員会)の指標(高め)とも異なる明確な基準を使っていた。その後基準は改定されたが、基準値の変更は必ずしも混乱を抑えるのには役立たなかった。

2012-12-15 01:14:12
Flying Zebra @f_zebra

【ICRPレポート】 総じて、放射性物質を含む消費財に対する国際的な規制は摩訶不思議で、そのため日本の公衆も当局も同じように混乱してしまったのはある程度仕方のないことかもしれない。

2012-12-15 01:14:20
Flying Zebra @f_zebra

【ICRPレポート】 食品、飲料水および食品以外の消費財の汚染の扱いについて、いくつか国際的な合意ができてはいる。ただ、それぞれバラバラで整合が取れていない。その上、事故時と通常時で基準が違ったり、国内外で違っていたりして、明確な指標がない状態だ。

2012-12-15 01:14:27
Flying Zebra @f_zebra

【ICRPレポート】 公有財産の「汚染」の扱い、例えば土地の除染や瓦礫の処理、消費財の管理といったことに対する明確で定量的な国際的指針が存在しないために、当局は多くの問題を抱え込んでいる。事故の後処理の中では、非常に重要な問題の一つである。

2012-12-15 01:14:40

17.心理的な影響の重要性を認識することについて

hiroki @hirokiharoki

(1/6)17.心理的な影響の重要性を認識することについて おそらく直前の地震と津波の甚大な被害と合わさることにより、今回の事故による放射線被曝の状況が、被災地の居住者に深刻な心理的影響をもたらしていると思われる。

2012-12-09 22:45:05
hiroki @hirokiharoki

(2/6)他の類似した状況下にても確認されていたタイプの心理的な影響を含め、うつ状態、深い悲しみへの埋没、PTSD、慢性的な不安状態、睡眠障害、激しい頭痛、喫煙頻度や飲酒量の増加などが起きている。しかし、多くの地域でその他の現象も確認されている。それは激しい怒り、絶望感、

2012-12-09 22:45:06
hiroki @hirokiharoki

(3/6)長期間の後に自分や子供の健康が損なわれるのではないかという不安、そして特に、多くの烙印や差別が巻き起こっている。 最近出版された日本の復興庁のレポートは、示唆している。福島第一原発の事故後の避難、管理と除染の問題に関連した人的ストレスが、

2012-12-09 22:45:07
hiroki @hirokiharoki

(4/6)日本人の肉体/精神の不調の最大要因になっていると。 今回の事故で、心理的な影響の問題が、大規模な放射線事故においての重要なファクターであることが再確認されたと言える。心と体は、心理的精神的なことからも影響を受ける。そういう意味では、

2012-12-09 22:45:08
hiroki @hirokiharoki

(5/6)確かに健康的な影響がある問題でありながら、放射線防御の勧告や基準の内容としては、心理的な影響の問題は基本的には今まで無視されてきた。緊急時への事前の備えとして、心理的な影響の問題に対処する必要性、

2012-12-09 22:45:08
hiroki @hirokiharoki

(6/6)そして事故後も事故による不安や心配が何十年もの間巻き起こり続くかもしれないことは、認識すべきことだ。コミュニティのメンタルヘルス的なニーズに、全体的に応えようとすると、事前の備えておくべき多数の課題が見えてくる。

2012-12-09 22:45:09

18.情報の共有の促進

Hide Yamauchi @MC6809EOS9

@f_zebra 18. 情報の共有の促進 最も直近の放射線漏れを伴った事故(チェルノブイリ)であったように、福島での事故後に、放射線防御の専門家と(政府、自治体等の)関係機関、そして関係機関と一般の公衆のコミュニケーションに支障が存在する事が認識されました。

2012-12-12 13:57:04
Hide Yamauchi @MC6809EOS9

@f_zebra この事故での経験は公衆への放射線漏れを伴った重大な事故の影響下でのコミュニケーションの重要性を再認識させました。放射線のリスクと防護指針を公衆や報道機関に伝える上での問題は以前の事故の中でも起こされて、今回の事故でも繰り返されました。

2012-12-12 13:58:40
Hide Yamauchi @MC6809EOS9

@f_zebra 以下の様に様々な問題に対するいくつかの教訓が再確認されました。 ・重大事故における報道機関の適切な役割。 ・報道機関との定期的な情報共有の重要性。

2012-12-12 14:00:29
Hide Yamauchi @MC6809EOS9

@f_zebra ・ソーシャル・ネットワークが利用された最初の最初の事故である事から、多くの教訓がこの特有の経験から得られるべきであること。 ・放射線の専門家以外をふくんだ情報共有の意義。 ・医療従事者や教師との情報共有の与える影響。

2012-12-12 14:01:13
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