私的2012年コミックベスト15

テリー・ライス @terry_rice88

そして2012年のNo.1。これはチョット抜きんでてた。正直トップ5はかなり悩んで選考したんですけど、1位はあっさりコレに決まりましたｗ。1巻も破格の面白さだったんですが、2巻もダレずぐいぐいと話に引き込まれていく物語がとんでもないくらいに驚きに満ちていた。本の装丁も素晴らしい。

テリー・ライス @terry_rice88

時は1960年代、海岸線に隣する地方の繁華街。闇社会と癒着する警察に所属する若手刑事がある殺人事件の犯人の女性を追う内に、闇として存在する大いなる謎へと巻き込まれていくミステリアスな物語。癒着の告発や事件の真相などが複雑に絡み合い、話の深遠に近づく様が非常にスリリング。

テリー・ライス @terry_rice88

この先、話がどうなるかはまだ分かりませんが、男と女が重要な鍵としてすえられているようなので一見するとラブストーリーにも感じられますね。単行本の構成が舌を巻くほどに素晴らしいので是非一度手にとってお読みください。損はさせないと思いますので。自分は展開される物語に痺れっぱなしでした。

テリー・ライス @terry_rice88

というわけで、2012年個人漫画ランキング1はカネコアツシ先生の「Wet Moon」でした。2位以下のランキングが前年と結構被ってしまったのはちょっと反省ですけども、前年と変わらず面白さを維持してたといえるのでコレはコレでよかったかなあと。11年以上の出来だったのもありましたし。

テリー・ライス @terry_rice88

自分の中で12年は「Wet Moon」が破格の漫画でしたね、展開の瞬発力としては2位以下のもの中にも抜きんでているのはありましたが単行本としての完成度が恐ろしく高かった。内容もそうだけど本の装丁など行き届いた作りだったのが本当によかったといえる作品です。

テリー・ライス @terry_rice88

連載はまだまだ続いていますが、今後も非常に楽しみな作品だと思います。物語に振り撒かれた謎で、話が引っ張られるのが非常に面白い。行き着く先がどうであろうと、追っていきたいと思います。

テリー・ライス @terry_rice88

そんなところで私的2012コミックベスト15は以上。ここまでご覧ただいた方々に感謝です。自分のランキングで気になった作品を手にとっていただければこれ幸いです。それではどうもありがとうございましたｍ（　）ｍ

テリー・ライス @terry_rice88

私的コミックベストで言い忘れてた作品があったので、補足しておこう。昨年であった旧作で一番面白かった漫画。

テリー・ライス @terry_rice88

Ex.Sphinks-王国物語-(作：荒巻圭子）　かつてアフタヌーンで連載されていた未完のSF作品「GENOMES」の作者さんといえば、漫画読みの人は知ってる方もいらっしゃるんじゃなかろうか。その作者さんが今はなきマグナム増刊に98~99年に連載していた作品。未単行本化作品です。

テリー・ライス @terry_rice88

え、じゃあ、お前どこで読んだの?　と思う人もいらっしゃいますが、実は作者ご本人のページにて全話閲覧できます。http://t.co/9eUpGPuQ　中段右の辺りに全話のリンクから読むことが出来ます。

テリー・ライス @terry_rice88

話の内容は旅行を趣味としている医師がとある異国の王国に訪れる。そこで出会った王子との奇妙な体験記、という趣の物語。話も素晴らしいのですが何よりも絵が素晴らしい。ちょっと筆舌に尽くしがたいくらいの魅力ですね。

テリー・ライス @terry_rice88

イスラム美術、東洋美術、西洋美術、さらにはグラフィックアートまで絡み、そこに墨汁とペンで描かれた日本漫画の世界が広がるというエキゾチックな世界を体験できますよ。というか何でこれが雑誌掲載以来、本にまとまってないか不思議で仕方ないくらいに素晴らしい。

テリー・ライス @terry_rice88

医師のベッテルハイム、王国の王子である三星のキャラ造形もまたいいんだな。ダンディです。なんというか男の魅力をすっと描いている筆致が凄くいい。あとタイトルにもあるようにスフィンクの問いかけのような禅問答が作品全体に掛けられており、そこの種明かしもスマート。

テリー・ライス @terry_rice88

静かで独特な物語ですが、読み応えはありますよ。エキゾチックな世界に浸りたい人は是非。けど、これ本で手にとって読んでみなくないですか？　自分は本で凄く読みたいです。そして本棚に置いておきたい。もし叶うならという願いも込めて、番外で取り上げておきます。

テリー・ライス @terry_rice88

因みに原作者の荒巻圭子さんは既に漫画家を引退されていますが、読めば納得かもしれません。これ以上にない作品だと思いますし。