山本七平botまとめ/われわれは、北条政子や徳川家康が抱いたような危機感を持って「守文」を考えているだろうか?/~守文(維持的発展)は「創業の精神に立ち戻ること」ではない~

山本七平著『帝王学「貞観政要」の読み方』/いま、なぜ貞観政要なのか/16頁以降より抜粋引用。
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山本七平bot @yamamoto7hei

26】続>どう違わねばならないのか」といった考えがあるであろうか。 おそらくないであろう。 人びとは簡単に「初心を忘れるな」とか「創業の精神に立ちもどって」とかいうが、「草創と守文」は同一基準ではない。 このことを誤解すると、明治の轍を踏むことになるであろう。

2013-01-11 13:27:59
山本七平bot @yamamoto7hei

27】そしてそうならないために『貞観政要』はさまざまな示唆を与えてくれる。 といっても、本書は七世紀の話であり、二十世紀への直接的な指示があるわけではない。

2013-01-11 13:57:41
山本七平bot @yamamoto7hei

28】だが「経営者がなさねばならぬ仕事は学ぶ事ができる。しかし経営者が学び得ないがどうしても身につけていなければならない資質が一つある。それは天才的才能ではなく、実はその人の品性なのである」などというドラッカーの言葉を読むと、こういう点では昔も今も全く変りがないと思わざるを得ない

2013-01-11 14:27:58
山本七平bot @yamamoto7hei

29】組織における問題は常に、上と下との関係がいかにあるべきかという点、いわばリーダーとスタッフ、長と部下の関係がどうあるべきかという点だが、それが「守文」においてどう機能すべきかにあるという点でも、学ぶべきまことに適切な実例がある。

2013-01-11 14:57:42
山本七平bot @yamamoto7hei

30】本書を読んで「うちの社長が太宗のようであったら……」と思う社員も多いであろうし、「俺の部下が魏徴や房玄齢であったら……」と思う社長もいるであろう。もっとも社長・社員でなく、課長・課員でもその種の思いを抱くかも知れない。だが、この関係は昔から常に難しいのである。~後略

2013-01-11 15:27:53