BL怪談まとめ

高田公太 @kotatakada

深夜。出張先のホテル。テレビを見ていると誰もいないはずのバスルームから水の流れる音が聞こえてきた。何事か様子を見に行くと、シャワーヘッドが洗面台に置いてあり、ぬるめのお湯がホースから流れている。背後から「ヤッパリ、コワイヨ…」と野太い声が聞こえた。振り返るが誰もいなかった。

竹の子書房制作部BL課 @takenoko_BL

自分が何と繋がっているのかもわからないまま、「ふぅ…ふぅ…」と息を抜くしかなかった。粘膜が＜これはこの世のものではない＞と脳に伝えている。突然タオルが腰からはじけ飛んでから、あっという間の出来事だった。噂通りだ。噂は本当だったんだ。「あのサウナはな、誰もいないときが面白いんだぜ」

竹の子書房制作部BL課 @takenoko_BL

「噂のサウナ」

雨宮淳司 @J_AMEMIYA

@takenoko_BL うまいなあ。

なぐ/横割れスプーン @Agu_Nagu

@takenoko_BL 寝ている最中、いきなり唇を奪われた。「んっ…、むぅっ…！」口内を激しく犯していくナニか。漸く蹂躙から開放され、つぅっと唾液が糸を引く先には、僕が密かに慕っている先輩の顔があった。彼は挑発的な笑みを浮かべながら、薄闇に溶ける様に消えていった。

なぐ/横割れスプーン @Agu_Nagu

@takenoko_BL 題は「夜這い」で。安直ですけどｗ

竹の子書房制作部BL課 @takenoko_BL

最近ホモの幽霊に犯される。夢かと思ったがどうにも尻がむずむずする。それが何日も続くのである霊能者に相談した。どうやらそういう事例はよくあるようで身体に経文を書くことで霊を払い除けられるという。早速頼んだ。裸になり秘部を晒す。霊能者の巧みな筆捌きにぼくは思わず声を上げてしまった。

竹の子書房制作部BL課 @takenoko_BL

「目覚め」

竹の子書房制作部BL課 @takenoko_BL

俺、死んだみたいだ。気づくと棺桶の中にいた。狭苦しい空間に、もうひとり分の気配がある。多分、一緒にトラックに轢かれた若い男だ。怖いのか、痛いのか、かすかな喘ぎとともに滑らかな肌がずっと震えている。ああ、俺……まだ当分、成仏できなそうにない。

竹の子書房制作部BL課 @takenoko_BL

「安らかに、瞑りたい」

竹の子書房制作部BL課 @takenoko_BL

どんなに暑い日も左手の手袋は外せない。この手は、確かにぼくの体とつながっているのに、他人の手だから。両手を並べれば、左手がひと回り大きいとひと目で分かる。体毛も濃くて、逞しい男の手だ。飢えて、ぼくの意志など関係なく好き放題に動くこともある。荒々しく、甘く。ぼくを、蹂躙するために。

竹の子書房制作部BL課 @takenoko_BL

「ぼくのご主人様」

つくね乱蔵・厭系実話怪談作家 @t_ranzo

あの…すいませんすいません、ＢＬといえるかどうか微妙です。お叱りを受けるのは覚悟の上です。投下します。『餅肌』　#takenoko

つくね乱蔵・厭系実話怪談作家 @t_ranzo

@takenoko_BL 餅肌山はマワシをしめるのも忘れ、呆然と立ち尽くした。大好きだった菊乃海関が事故で死ぬなんて。餅肌山の涙が土俵を濡らしていく。涙で濡れた土がじわじわと動き、文字を描いた。『おまえの肌が好きだった』「き、菊乃海関ぃ」餅肌山はこの年、横綱になったという。

竹の子書房制作部BL課 @takenoko_BL

「だめだよぉ…まだ大きくなるのぉ」シュンに負けず劣らずの喘ぎが前方の鏡に向けて放たれた。紅潮した男。シュンには内緒の火遊びだ。「うう…ああ…」おかしくなりそう。その言葉から先はシクシクと泣き声だけが続く。可愛い奴。もう一度鏡をみると、その全面にシュンの大きな泣き顔が映っていた。

竹の子書房制作部BL課 @takenoko_BL

「浮気」

竹の子書房制作部BL課 @takenoko_BL

RT @anjusuto: @takenoko_BL　本日、一発目。BL怪談の括りで。タイトルは「双子の猫たち」です。

竹の子書房制作部BL課 @takenoko_BL

RT @anjusuto: @takenoko_BL　障子に映るただの影なんだけど、双子の兄弟みたいだよ。夜になると現れて、お互いに硬くなったのを舐めあうんだ。まるで猫みたいにじゃれあいながらね。怖い？　まさか。可愛いよ、すごく。淫らで……可愛い。俺が三人目になって、朝まで可愛がってやりたいくらいに……。

須藤安寿／水冷式妄想機械 @anjusuto

takenoko_BL　またしてもガン無視上等の先走り　SMBL怪談「舐めろ」です。まずはソフトに(^^)。目次頂けたら続き書きます！

須藤安寿／水冷式妄想機械 @anjusuto

takenoko_BL「や……やだってば、ねぇ……」そう懇願したのに、声にならない。金縛りにあうときはいつもそうだ。ぼくは四つん這いで雁字搦めにされて、見えない何かを舐めさせられる。ぴちゃぴちゃ音をさせて。可愛がってさえもらえずに。あいつをイカせるまで、この金縛りも終わらない。

なぐ/横割れスプーン @Agu_Nagu

夜になると体が疼くのが分かる。今夜も俺の熱く滾ったものを鎮める為、蔵へと向かう。先代が残した蔵には、あるモノが囲ってあった。白い肌が艶かしく、美しい童の化生。夜毎、俺は彼に精をやり、代わりに俺は玉を得る。持ちつ持たれつという訳だ。さて、今夜はどう可愛がってやろうか……。

なぐ/横割れスプーン @Agu_Nagu

@takenoko_BL ん～、BLかなぁ？　という訳で題は『蜜蔵』で。

竹の子書房制作部BL課 @takenoko_BL

帰宅ラッシュの地下鉄。扉窓に圧される俺の横、伏せ目がちに俯いて立つヤンリー。　と彼、唐突に「ーーンフッ」と溜息を。気付けば彼の体の前に手首の無いスーツの腕だけが。何だ？と、よくよく見れば手首から先は彼の股間のチャックの中に消えている。腕は更に隣のリーマンだった。