アルジェリアで死亡した日本人の実名を巡る話
示唆に富んでいる指摘RT @piichan: マスコミは実名報道したいならば被害者や被疑者の実名を市民がどのように活用するのかまで想像してほしいとおもいます。ほとんどの市民には有効利用する能力はないということを認識してほしいですね。
2013-01-25 13:07:09実名を示す事は、当然の事ながら、その人に良い面も悪い面もあるでしょうね。 もちろん、これが社会にとって良い面も悪い面もある。 実名を悪用する人もいるかもしれないけど、実名を利用して良い事をしようという人もいるでしょう。 実名が社会的存在の証であって、そういう面があると思う。
2013-01-25 13:10:33家族の取材でトラブル起こしたケースは、仙台で渋谷テレビが、熊本で汐留通信、神奈川で汐留新聞が、と既に3件顕在化してますね。各社過熱した取材合戦にならないようにしましょうみたいな申し合わせをやるようだ。
2013-01-25 13:21:03朝日ではなく毎日の記事ですがネットで話題になっている方に関して記載あり『22日の毎日新聞の取材に「弟も私も名前を出してもらって構わない」と話し、自身の写真の掲載にも応じた』アルジェリア事件:実名公表、遺族から希望も http://t.co/Rd0JKrJg
2013-01-25 16:35:53- アルジェリア事件:犠牲者氏名公表 政府、日揮押し切る
毎日新聞 2013年01月24日 22時25分(最終更新 01月24日 23時57分)
http://mainichi.jp/select/news/20130125k0000m040089000c.html
政府は24日、アルジェリアの人質事件で死亡が確認された日本人10人の氏名を公表する方針を決めた。菅義偉官房長官は21日に「7人死亡」を発表して以来、被害者家族や日揮の意向を踏まえて公表を控えてきたが、政府としては今後、日本人保護策を強化するため事件の検証作業に入る。氏名を伏せたままでは情報収集などに支障が生じかねず、「遺体の帰国後」を落としどころに政府が日揮を押し切る形になった。
安否不明者の確認作業にあたって、政府は日揮と緊密に連絡を取り合った。複数の日揮関係者によると、同社は巻き込まれた関係者の氏名を秘匿。幹部社員すら報道で初めて知る状況だったという。
氏名の公表を拒む理由として日揮側は「犠牲者・遺族への配慮」を強調してきた。報道陣の取材に応じる遺族が増えても姿勢を変えず、23日夜も報道各社からの公表要請に「遺族など関係者に取材が殺到しており、さらに拍車がかかる」と拒否回答。業界関係者はこうした日揮の対応に「アルジェリアなどでのプラント事業への影響も懸念しているのでは」と理解を示した。
政府側も菅氏が21日の記者会見で「名前の公表は、ご家族や会社との関係もあるので控えさせていただく」と宣言し、日揮に歩調を合わせた。一方で、邦人の安全確保には事件の検証が必要になるため、政府内では菅氏を中心に公表の是非について議論を続けた。01年9月の米同時多発テロの際には、被害者家族の同意が得られた場合にのみ政府が氏名を公表した前例があり、これにならう案も検討された。
揺れた末にたどりついた結論は、日揮ではなく政府から公表する形式。菅氏は24日午前の記者会見で「私の定例記者会見で、政府の責任のもとに公表したい」と説明した。日揮も遠藤毅広報・IR部長が同日の会見で「政府が犠牲者や遺族に配慮しつつ公表することについては理解している」と追認した。政府高官は「政府には家族との関係と国民との関係がある。今までは家族の意向を最優先した」と苦悩をにじませた。【鈴木美穂、山下俊輔】
- アルジェリア事件:実名公表、遺族から希望も
毎日新聞 2013年01月25日 12時19分(最終更新 01月25日 14時29分)
http://mainichi.jp/select/news/20130125k0000e040185000c.html
アルジェリアの人質事件で、政府と日揮はこれまで、遺族が望んでいることを理由に犠牲者の氏名を伏せてきた。市民の間にも、遺族の心情を考慮して公表すべきではないとする意見がある半面、公表を望む遺族も少なくない。
報道を巡る当事者たちの対応は多様だ。今回のアルジェリア人質事件で死亡が確認された渕田六郎さん(64)の兄光信さん(70)は22日の毎日新聞の取材に「弟も私も名前を出してもらって構わない」と話し、自身の写真の掲載にも応じた。「会社に問い合わせてもはっきりしたことが分からないから」と情報が入ってこないことにいらだっている様子だった。
01年の米同時多発テロで銀行勤務の長男、杉山陽一さん(当時34歳)を亡くした東京都目黒区の住山一貞さん(75)は当時、銀行からの氏名公表の打診を了承した。「行方不明だったので、手がかりが得られるのではという期待もあった。起きた事実を多くの人に受け止めてもらうには、氏名が必要だと思う」。ただ「取材が殺到して家族に負担がかかる可能性もある。家族の了解を取った上で公表するのがいい」とメディアに良識のある対応を求めた。
官邸で25日に記者会見した菅義偉官房長官は実名を公表した理由について「犠牲者の方々のご遺体が帰国し、ご家族と対面するタイミングをとらえ、政府の責任のもとで公表が適当だという判断に至った」と説明。亡くなった状況などは「個人のプライバシー。当事者側からの強い要望もある」として非公表とした。
伊藤忠商事社員としてアルジェリアのガスプラント建設に携わった首藤信彦・元東海大教授(危機管理、前民主党衆院議員)は「行方不明の段階で公表しなかったのは正しい。犯人側に情報を与えるリスクがあるからだ。しかし、事態が収束してからも隠したままだと、ネットや地元メディアなどに不確実な情報が流布して、かえって混乱する」と話している。【日下部聡、青島顕、新開良一】
アルジェリアの日本人被害者、生存者取材で、メディアスクラムが起きないよう、各社の社会部長が申し合わせたとのこと。小泉政権時の拉致被害者の帰国の際に取り交わした以来のことらしい。
2013-01-28 11:51:08アルジェリア事件で死亡した日揮の人達が、実名と写真入りで各紙に報じられた。改めて、その人達の人生を思う。 実名と写真が無かったらどうか。仮定の議論かもしれないけれど、人生を「共有する」記事にはならないのではないか。
2013-01-28 15:37:45犯罪報道じゃないでしょ、これはRT @l_p_mint: 実名報道って犯罪者に社会的制裁を加えるという意味もあると思ってたけど、それは違うの? RT doatease2313: なぜ、実名にこだわるのかという批判があるのも承知。一方で、実名で伝える意味もあると思う。
2013-01-28 15:42:43週末にアルジェリア事件の報道について、ネット系のメディアの人から意見を聞いた。「社会のために、実名は必要。きちんと伝える事がマスメディアの役割」と言われた。
2013-01-28 15:45:00- アルジェリア襲撃事件被害者「実名報道」で笠井信輔アナ「奥歯に物挟まった釈明」2013/1/24 16:24 J-CAST
http://www.j-cast.com/tv/2013/01/24162475.html
アルジェリアの天然ガス関連施設で起きたテロ集団襲撃事件では、事件に巻き込まれた日本人人質の「名前」が物議をかもしている。被害者の勤務先の日揮は「家族へのストレスを与えないため」という理由で名前などを公表せず、日本政府もそれを尊重して公表していないという。しかし、この「とくダネ!」のフジテレビ・FNNは、病院、家族への独自の取材をもとに実名を報道。番組でも「事件に巻き込まれた人」「死亡」などと実名で報じている。
「生還した人、遺族で、事件を伝えたいと思ってる方もいる」
スタジオでは実名報道について、フジテレビの笠井信輔アナが率先的にしばしば発言していた。その論旨というのは必ずしも明快でなく、奥歯にモノが挟まったようだったが、総じて実名報道の妥当性、あるいは非・不当性を言いたかったようである。
「生還した人、遺族で、事件を伝えたいと思ってる方もいる。そういうところから、われわれマスコミは国とは違った視点で検証することも必要だ。われわれもいろいろ考えなければいけないが、名前を出すことにもいろいろな考え方をしていいのではないか」(笠井)
被害者・遺族感情、知られない権利と知る権利、報道する権利、公共の利益の兼ね合いたるや如何!? 笠井ばかりか、普段はハッキリものを言うのがウリの司会の小倉智昭も「むずかしい問題だ」などと歯切れが悪かった。
- 被害者の実名 思いを共有するために 01月24日(木)信濃毎日新聞[信毎web]
http://www.shinmai.co.jp/news/20130124/KT130123ETI090002000.php
アルジェリアで起きた人質事件で政府は、被害者の氏名の発表を渋っている。
世界を揺るがせた事件である。手口は残忍極まりない。
どんな人が巻き込まれ犠牲になったかの情報は、事件の本当の姿を知る上で欠かせない。テロ対策を進めるためにも必要だ。可能な限り早いタイミングで氏名を公表するよう政府に求める。
「日揮の皆さんと相談して、公表は避けていただきたいとのことだった」。公表しない理由を問われ菅義偉官房長官は述べている。
亡くなった人、辛くも命を取り留めた人、その家族…。厳しい状況を強いられた人たちだ。取材、報道によってさらなる負担をかけるのは、何とも忍びない。
こんな中で、実名発表を求める趣旨の社説を書く必要が本当にあるのか―。楽屋話をお許しいただけば、論説委員の会議でも問題提起があった。
それでもここでは、実名発表を求めたい。いちばんの理由は、事件の実態に迫るのに欠かせない情報だと思うからだ。
昨日の朝刊に犠牲者の一人、渕田六郎さんの写真が載っている。64歳のベテランだ。床に座り、箸とおわんで食事している。
この写真は百万言を費やすより雄弁にテロの卑劣さを物語る。見詰めていると涙が出てくる。「事実」の重みである。
御巣鷹山の日航機事故で新聞各紙は、乗客乗員520人の情報を詳しく載せた。米国では毎年9月11日、同時テロの犠牲者全員の名前を読み上げている。一人一人の名前が悲劇を今に伝える。
事件や事故の被害者家族の中には名前が報道されることを望む人も少なくない。あの人が生きた証しを記憶にとどめてほしい。そんな思いを口にする人もいる。
政府や自治体、企業の間で匿名発表の流れが強まっている。一因に報道被害の問題がある。昼も夜も大勢で押しかけ、カメラを向けて質問を突きつける。メディア側にも反省点は多い。
時の政権は自民、民主を問わず、人権擁護などを理由にメディア規制の動きをしばしば見せてきた。今度の匿名発表もその一環である可能性を否定できない。
私たち報道機関は日本新聞協会を中心に、倫理規定をつくる、苦情処理機関を設けるといった対策を進めてきた。いまだ不十分ながら、成果は上がりつつある。
実名で報道する意義についてご理解をいただくよう、読者の皆さんにもお願いする。