『天気と感情がリンクするようになっちゃったバーナビー連作まとめ』

同題二次TB「てんき」で投下した『天気と感情が連動するようになったバニーちゃん』のSSから連作が始まりました。 mizukiさんありがとうございます!
22
きりゆき @kiriyukiko

NEXTの暴走に巻き込まれ、バニーの感情と半径100Mの天気が連動するようになった。ポカポカの春の陽気、からの真夏日。さっきうっかり酷い喧嘩をしたら一転土砂降りになった。いま俺は吹き付けるブリザードをかきわけて、休戦の申し入れをするため雪中行軍をしている。/てんき #同題二次TB

2013-01-26 11:35:02
mizuki💮虎37 @mizuki_TBss

@kiriyukiko ああ、それいい!虎徹さんにみんなが「謝りなさい!!」っていうんですね!

2013-01-26 18:23:48
きりゆき @kiriyukiko

@mizuki_TBss そうです!w 早くしないと大変な事になるから一刻も早く謝りなさいと各方面からプレッシャーをかけられたおじが防寒着を着込んで吹雪の目(台風の目的な)に辿り着くとバニーがいつもの格好で凍えながら体育座りしてるわけですw

2013-01-26 18:30:11
mizuki💮虎37 @mizuki_TBss

@kiriyukiko 「…何しに来たんです?」「あーと、なんだぁ、その」「帰ってください。貴方と話すことなんてありません」「お前、そんなに震えてんじゃん」「関係ないでしょう?」「可愛くねぇなぁ、バニーちゃんは」「!誰の所為だと」「俺だろ?悪かった。帰ってあったかいもん食おうぜ」

2013-01-26 18:42:28
きりゆき @kiriyukiko

@mizuki_TBss 「帰りたくても帰れません」「は?」「さっきから何度もここから出ようと頑張ってるのに、吹雪は僕について回るんです。きっと僕はこのまま凍え死んでしまうんだ。あなた一人で帰ってナベでもオデンでも食べればいいんだ!」「馬鹿!俺がお前を置いて行けるわけないだろ!」

2013-01-26 19:10:46
mizuki💮虎37 @mizuki_TBss

@kiriyukiko 「いいんです。もう放っておいてください。僕はこのまま海に向かいます。僕が居たらSBが雪で覆われてします」「なに?」「ヒーローが街を壊すわけには行きませんから。さようなら虎徹さん」「バニー?」「こんな所ですけど。…貴方のこと愛してますから」「バニー⁈」

2013-01-26 19:15:25
きりゆき @kiriyukiko

@mizuki_TBss 「さようなら、虎徹さん」バーナビーの目が青く光る。ハンサムエスケープの気配を感じて虎徹は焦ります。「よせ…ダメだ、行くなバニー!」掴んだ腕をすり抜けて飛んで行こうとするバーナビーに必死で叫びました。「嫌だ、バニー!俺はお前を失いたくない。俺もお前の事…」

2013-01-26 19:25:33
mizuki💮虎37 @mizuki_TBss

@kiriyukiko 「同情ならいりませんよ。どうせここにだって誰かに言われて来たんですよね?」「違うって!」「あなた優しい人だから」「だから!聞けよ!」虎徹も能力発動した。これで、バーナビーが逃げても追える。一分内に捕まえる自信がある「いいか、よーく聞けよ!一回しか言わない」

2013-01-26 19:29:44
きりゆき @kiriyukiko

@mizuki_TBss 「俺は!お前が!」「虎徹さん…」真剣な眼差しにバーナビーの胸が高鳴ると同時にPDAがコールされた『タイガー!説得はまだ?交通が麻痺し始めたわ急いで!』「…」「…ええっと違うこれはその」「やっぱり人に言われて来たんじゃないですかあぁぁ!」「バニーィィ!」

2013-01-26 20:00:21
mizuki💮虎37 @mizuki_TBss

@kiriyukiko 「ああ、くそっ、最悪だ!」吹雪を連れて飛び出していったバーナビーを虎徹は追いかけた。高速で移動する彼に合わせて雪もひどくなる。目も開けていられない悪天候だが虎徹の視線はバーナビーを見失ってはいなかった。「このやろ」狙いを定めてワイヤーを打つ。手応えはあった

2013-01-26 20:07:22
きりゆき @kiriyukiko

@mizuki_TBss ぐいとワイヤーを引っ張りながら自らも飛ぶ。「バニー!捕まえ…うわっ!?」勢い良く飛んできたバーナビーと迎えに行った虎徹は激突し、以前スティールハンマー像前で晒した醜態と同じ状態になった。「ちょっ!虎徹さん!何をするんですか!」「イテテ…バニー、捕まえた」

2013-01-26 20:22:14
mizuki💮虎37 @mizuki_TBss

@kiriyukiko 「何してるんですか!離れてください」「無理だろ、それに解いたら、お前逃げるだろ?」「貴方が冷えてしまう!」「お前だって冷えてるだろ?バディだから一緒でいいんだって」「意味が分かりません!」逃げて、離れて、と暴れるバーナビーを虎徹は不自由な手で抱きしめた

2013-01-26 20:34:37
きりゆき @kiriyukiko

@mizuki_TBss バーナビーの身体はすっかり凍えていた。間近で顔を見れば、紫色の唇が微かに震えている。雪で濡れた長い睫毛から涙のような水が滴る。白い頬に血の気を取り戻したくて頬を摺り寄せれば氷のように冷たい。「虎徹さん…」泣き出しそうな声を封じるように、そっとキスをした。

2013-01-26 20:46:12
mizuki💮虎37 @mizuki_TBss

@kiriyukiko 冷たくて冷たくて仕方がないバーナビーに自分の熱を与えたくて、虎徹はキスを繰り返した。途中でPDAが鳴ったが無視した。「こてつ、さん」「ほっとけ」「でも、規制が」「そんなのどうでもいいよ。まずお前だろ。なあ、まだ何が足らない?お前の心を凍らしてるの、なに?」

2013-01-26 20:58:43
きりゆき @kiriyukiko

@mizuki_TBss 「虎徹さん。僕は言葉がほしい。貴方の気持ちはわかっているつもりです。でも態度だけじゃ、嫌だ」抱き合う二人を取り巻いていた吹雪は、いつのまにか穏やかな粉雪になった。街の雑踏は全て雪の中に吸われて、互いの呼吸だけが唯一の音となる。「僕、欲張りですか…?」

2013-01-26 21:15:18
mizuki💮虎37 @mizuki_TBss

@kiriyukiko この街の王子と呼ばれる男が、至近距離で上目遣い。勘弁してくれ、と内心で呻きながら虎徹は覚悟を決めた。「あー、な。おじさんだから、一回しか言わないから、よく聞けよ」「はい」泣き笑いに雪と風がやむ。厚い雲が薄くなる。現金な奴と虎徹はバーナビーの耳に唇を寄せた

2013-01-26 21:24:51
きりゆき @kiriyukiko

@mizuki_TBss 「好きだ。俺は、お前を愛している」囁くような小声で、形の良い耳の奥に吹き込んだ。--次の瞬間、ごうっと音を立てて春風が発生し、街中を駆け巡った。レースのカーテンを開くように薄雲が裂けてまばゆい光が降り注ぐ。「ありがとう。虎徹さん」そしてどこからか天気雨が

2013-01-26 21:45:19
mizuki💮虎37 @mizuki_TBss

@kiriyukiko 再び虎徹の腕から盛大なビーブ音。「まったく、うるせえっての。余韻ぐらい浸らせろ。わり、バニー、それとって」一人じゃ無理と続ければ、バーナビーの腕が動いて音を消した、途端、アニエスの声が響く『よくやったわ、WT!』「お前らのためじゃねえっての。ま、いっか」

2013-01-26 21:52:23
きりゆき @kiriyukiko

@mizuki_TBss 「さて、行くかバニー」「はい」「……あれっ?」「どうしました?」「ごめん、バニー。…ワイヤー外れねえや」「…!!貴方って人は!」「わー待った待った!怒るのなし!」虎徹はバーナビーを宥めるようにキスをした。「能力が戻るか助けが来るまでこうしていようぜ」

2013-01-26 22:09:01
mizuki💮虎37 @mizuki_TBss

@kiriyukiko 「……しかたがないですね。きっと斉藤さんが迎えに来てくれると思いますから」「だな」顔を見合わせて笑い合えば、斉藤よりも先に上空からOBCのヘリの爆音が鳴り響いた。「だっ」「どうしましょう」言いながらもバーナビーは笑顔だった。「どうするってお前」なあ。

2013-01-26 22:12:20
きりゆき @kiriyukiko

@mizuki_TBss 「いよっ」背筋で身を起こそうとする虎徹の動きにバーナビーも協力し、2人は立ち上がる。「さて、行きますよ、虎徹さん」「おう、任せたぜバニー」向かい合わせでぐるぐる巻になったまま、バーナビーは虎徹の身体を持ち上げると青空の下を走りだした。  おわり。

2013-01-26 22:29:47