小太刀右京氏のTRPGテクニック解説 自分用まとめ

小太刀右京氏の一連のツイートが興味深かったため後で自分が読み返すためにまとめました。 (※ちなみにまとめた当人はTRPGのことはほぼ何も知らないです。ご了承ください) (※このまとめは誰でも編集可能です)
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小太刀右京/Ukyou Kodachi @u_kodachi

追記の追記。さっきのシニフィエとシニフィアンの解説は「文学部唯野教授」の引用であります。文字数の都合で入らなかった。

2013-01-27 01:41:20
小太刀右京/Ukyou Kodachi @u_kodachi

ちなみに、このあたりの概念が共通であるという誤謬を生かした(?)よくないプレイは、「●●というRPGだからこうやって遊ぶべき」という押しつけです。「カオスフレアだからPCは妙ちきりんな背景であるべき」とかですね。

2013-01-27 01:45:16
小太刀右京/Ukyou Kodachi @u_kodachi

これは「自分が遊びたいカオスフレアは」と言えばコミュニケーションができるのですが、聖典のようにルールブックを持ち出すと話がややこしくなるわけです。あたかも、それに反すると異端者であるか、誤解していると認識されてしまうわけですね。

2013-01-27 01:46:07
小太刀右京/Ukyou Kodachi @u_kodachi

ケンカが目的ならそれでもいいのですが、コミュニケーションの場合は、基本的におすすめしません。あるいは、「ルールブックの●●pにあるとおり、これはこういう趣旨のゲームであるから」くらいはまとめるべきです(その場合もGMが最優先ですが)。

2013-01-27 01:46:53
たのあきら(公開用) @tanoakira_open

@u_kodachi まあ、自分自身が「べき」って言っちゃったら「やべっ!」と思うといいところですね。あと「こういうのが好き」とか「こういうのを面白い」という方が相手に無用の反発をされないメリットもあるし。

2013-01-27 01:48:55
すかいはい @zhengtai13

@u_kodachi 三輪清宗先生のGMとしてのテクニックの話がありましたが、同様に小太刀右京先生が何かセッションの際に意識して用いている技術がありましたら教えていただけますか?

2013-01-27 02:06:16
小太刀右京/Ukyou Kodachi @u_kodachi

一番大事にしているのは口の筋トレです。Hellbabyさんという先輩に習った技ですが、セッション前に鏡の前で口を開け閉めして口をほぐすんですね。これだけでだいぶ発声が違います。アゴまで動かして筋肉を柔軟にしておくのがキモです。

2013-01-27 02:08:53
小太刀右京/Ukyou Kodachi @u_kodachi

実は人間発言内容などより、発話が明瞭で聞き取れるかどうかのほうが印象には重要であったりします。いわゆる「演技」よりも、聞き取れるかどうかを重視して話すとよいですよ。

2013-01-27 02:09:41
小太刀右京/Ukyou Kodachi @u_kodachi

後は手ですね。手と目線を組み合わせて、「誰に対して話しているのか」を明確にするようにしています。そうすることで、特定のプレイヤーが発話しすぎることを避け、全員に均等に話を振りやすくなります。また、混乱したプレイヤーの会話を交通整理するためにも、手のジェスチャーは大事です。

2013-01-27 02:10:56
小太刀右京/Ukyou Kodachi @u_kodachi

また、手は演出の小道具としても活用されます。戦闘機はどのような高度でPCたちを襲撃するか? 悪漢はどのようなポーズで剣を握っているか? マフィアのボスはどのような姿勢の男なのか? 身振りは時として、言語的情報を補足するために大きな役割を持ちます。

2013-01-27 02:11:53
小太刀右京/Ukyou Kodachi @u_kodachi

(ちなみに、手で戦闘機を動かしてイメージをまとめるのはよくやるんですが、河森さんとの打ち合わせ中にそれをやって、「小太刀さん、その動きだと失速します」と指摘されたときは肝が冷えました。三次元空間の把握力が違うんですね。閑話休題)

2013-01-27 02:12:58
小太刀右京/Ukyou Kodachi @u_kodachi

このあたりは落語から大きく学びました。重要なのはプロの噺家になることではなく、相手に伝わるように演じることです。まあ、お互い素人なので伝えようとすればだいたい伝わりますし、それで十分です。

2013-01-27 02:14:10
小太刀右京/Ukyou Kodachi @u_kodachi

「落ち着く、ゆっくり、照れない」が大事です。早口であること、大声であることはあなたの「熱さ」を伝えるために必要なものではありません。それよりは、一度音読してリハーサルしておくほうが何倍も効果的です。

2013-01-27 02:15:16
小太刀右京/Ukyou Kodachi @u_kodachi

あとは……あまり褒められた技術ではないかもしれませんが、メタ発言ですね。流れるように僕のNPCはザブングルばりのメタに走ります。

2013-01-27 02:17:34
小太刀右京/Ukyou Kodachi @u_kodachi

たとえば「貴様らをここから生かして返すことはできない――! このシーンからお前たちが退場した後に追っ手を放ってゆっくりと殺してやる!」「助けてください! おばあちゃんは薬がないと、あと1シナリオで死んでしまうんです! 厳密にはクライマックスフェイズの終わりまで!」

2013-01-27 02:19:14
小太刀右京/Ukyou Kodachi @u_kodachi

これは「It`s came from late,late,late,show」というバカTRPG(売れない映画の役者になる)の影響で、僕のTRPGはかならず「売れない映画かOVA」なのであります。

2013-01-27 02:20:14
小太刀右京/Ukyou Kodachi @u_kodachi

しばしば監督が登場し、「お前の言うこともわかるがこの映画の予算ではこの街以外のセットを作る金はないんだ。悪いことは言わないから依頼を受けてくれ」くらいのことは言います。

2013-01-27 02:20:37
小太刀右京/Ukyou Kodachi @u_kodachi

もちろんやりすぎると――その世界の実在感そのものが喪われるのであまりおすすめはしない技術ですが、少なくともセッションは前に進みます。あと、プレイヤーの緊張がほぐれて、何をしていいか明確になる効果があります。GMが敵ではないことを伝えたいのです。

2013-01-27 02:21:31
小太刀右京/Ukyou Kodachi @u_kodachi

そんな感じですか。ちなみに脱線ですが、身内のセッションだと、「ボスはもうキミたちを追わないよ」「オープニングだから?」「いや、特撮の予算がなくなったんだ。このボスCGだから。次のシーンでは完全体という設定のヌイグルミになる」「なるほど」とかよくやります。

2013-01-27 02:23:55
小太刀右京/Ukyou Kodachi @u_kodachi

ダブルクロスの「侵蝕率」やビーストバインドの「人間性」を「予算」に入れ替えると大変再現度があがります。「うおおおっ、クロックアップ!」「やめろ! それ以上コンボを使うと予算が!」「任せろ、予算を喰わない別コンボを用意してある!」

2013-01-27 02:25:06
小太刀右京/Ukyou Kodachi @u_kodachi

「動画枚数」でも可。応用編として、「さてキミたちの前には扉が10個ある」「ウーン! 10個! どれを選べばいいんだ!」「左端の扉はセルだが残りは背景だ」「開けられるのはセルだけだな! その扉を開けよう!」

2013-01-27 02:26:03
小太刀右京/Ukyou Kodachi @u_kodachi

@doppelP5 敵ボスに「お前たちも奈落に身を任せ人の性など捨ててしまえば予算は使い放題だ」と言わせるといいですよ!

2013-01-27 02:28:01
小太刀右京/Ukyou Kodachi @u_kodachi

話を戻すと、メタ発言をNPCにあえて言わせるのは、「ぶっちゃけ」ることによってGMが慌てている、と思われたくないからです。いや、もちろんよく思われたいというのもありますが、プレイヤーを不安にさせるわけにはいかないので。

2013-01-27 02:31:03
小太刀右京/Ukyou Kodachi @u_kodachi

NPCの口を通したある種のジョークとしてGMの意図を伝えることで、「GMはこの事態を受け止める余力がある」「しかして意図はこうである」「できればそれはくみ取ってもらいたい」というのを伝えるという技術なのです。

2013-01-27 02:31:41
小太刀右京/Ukyou Kodachi @u_kodachi

この技術をマスタリングガイド本に書かないのは、言うまでもなく「その冗談をやっていい場所かどうか見極める」「とっさにメタな冗談を思いつく」ノウハウを伝達するのがあまりにも大変だからであります(笑)。

2013-01-27 02:32:27