【二次創作な】「サヨナラ・イン・スノウ」♯4

ニンジャスレイヤー(@njslyr)の二次創作小説です
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欺瞞動画の会社 @naclaqns

ソニックブームはワイルドキャットのユノミにビールを注いだ。彼女はそれを一気に飲み干す。「何だテメエ、イケんじゃねえか。オラ飲め!オゴリだッコラー!オイテメエも飲めってんだッコラーッ!」「ヘイ」ウルフクライはビンを鷲掴みにし、中身を一気に流し込んだ。「アーッ!この、アホ!」47

2013-02-16 22:56:02
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下戸のウルフクライはそのまま後ろに倒れる。赤い顔にかかったサングラスが奇跡的なマヌケさでずれ、ソニックブームはそれを指さし爆笑した。ワイルドキャットもチャブに突っ伏し肩を震わせている。ウルフクライはムクリと起き上がり、「ダイッジョブダッテ」合掌する。彼らは更に笑った。48

2013-02-16 23:03:33
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ノミカイは深夜まで続いた。店の迷惑も顧みず、彼らはバカ騒ぎをし続けた。「…アー面白え。ッたく、どうしようもねえな、あいつらは…」便所に立ったソニックブームはボソボソとひとりごちる。窓から見えるのはネオンに照らされ降る雪。粒が大きい。暦の上では春だ。寒さもそろそろ遠のくだろう。49

2013-02-16 23:10:39
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彼が便所から戻った時、ウルフクライの姿はそこには無かった。ワイルドキャットが不安げな表情で万札を握り締めている。「ア?帰ったんだろ、アイツ明日も仕事だからな。テメエ抜きのよ…。オゴリだッつってんのによ、こんなモン受け取れッかってんだ。知らねぇよ、オコズカイにでもしやがれ」49

2013-02-16 23:16:55
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ソニックブームはドッカと腰を下ろし、ショーチュー・サケを手酌でグラスに注ぐ。「いい時間だぜ、ガキも帰って寝ちまえ。オラッ、帰れってんだ。テメエだって待機命令出てンだろが。俺様もタマにはシャク無しで飲みてえのよ」促され、席を立つワイルドキャット。数度オジギし、その場を辞する。50

2013-02-16 23:23:50
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ソニックブームだけが残された。先程までの喧騒がウソのようだ。チャブの上には食い散らかされたスシやオツマミ。彼は残ったヤキトリを串から外し、ショーチューで流し込んだ。「マ、悪かァねえだろ。上出来よ。どこもこんなモンだ。どうしようもねえさ。ブッダが悪ぃか、俺が悪ぃか…知らねえや」51

2013-02-16 23:29:03
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ウルフクライヌケニンの報が通達されたのは、明くる朝の事だった。

2013-02-16 23:31:02
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「サヨナラ・イン・スノウ」♯4終わり。♯5へ続く

2013-02-16 23:31:32