【愛媛新聞】「責任の所在：勇気持ち真実伝える」木村真三さん

しまなみ @shimanamis

【愛媛新聞】ふるさと伝言「責任の所在　勇気持ち真実伝える」木村真三（放射線衛生学者）①　現在、私はウクライナに来ています。こちらでは２０００年から、チェルノブイリ原発事故の被災地域で住民の健康調査をしています。

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【愛媛新聞】責任の所在　勇気持ち真実伝える：木村真三②　まだ道半ばですが、共に活動している農業政策省所管のジトミール国立農業生態大から、２月４日に名誉教授号を授与されました。

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【愛媛新聞】責任の所在　勇気持ち真実伝える：木村真三③　チェルノブイリでの活動と、日本の原発事故の現状について記念講義をしたところ、教室からあふれ出すほどの学生が集まりました。

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【愛媛新聞】責任の所在　勇気持ち真実伝える：木村真三④　福島の行く末を見守っているのは日本人だけではありません。心を寄せてくれる若者が世界にはたくさんいることを肌で感じました。

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【愛媛新聞】責任の所在　勇気持ち真実伝える：木村真三⑤　福島の行く末を見守っているのは日本人だけではありません。心を寄せてくれる若者が世界にはたくさんいることを肌で感じました。

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【愛媛新聞】責任の所在　勇気持ち真実伝える：木村真三⑥　出国前の１月２３日、私が「復興まちづくり委員会」の委員を務めている福島県双葉町の役場から、井戸川克隆町長辞任の一報が入りました。まさに青天のへきれきです。

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【愛媛新聞】責任の所在　勇気持ち真実伝える：木村真三⑦　６日前に開催された第７回委員会の席上、初めて町長から「双葉町への期間は３０年後」と具体的な数字が示されたばかりでした。　委員会は、住民の代表と有識者、町役場の委員で構成され、毎回大きく議論が揺れ動きます。

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【愛媛新聞】責任の所在　勇気持ち真実伝える：木村真三⑧　福島第１原発下の町で全ての町民が避難生活を送っており、「町とは何か？」「住むとしたらどこか？」「集まって住むのか、分散型になるのか？」という基本的な概念の再構築から始まります。

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【愛媛新聞】責任の所在　勇気持ち真実伝える：木村真三⑨　声の大きな委員の発言によって、前回まで議論してきた内容が百八十度変わる可能性もあり、予断を許さない状況に毎回緊張感を持って臨んでいます。

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【愛媛新聞】責任の所在　勇気持ち真実伝える：木村真三⑩　ところが、昨年末に町長が議会を解散し、さらに町長が辞任したため、行政機能は役場のみという事態になってしまいました。侃々諤々の末、ようやく復興計画の骨子案ができたところでしたが、＜続く

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【愛媛】責任の所在　勇気持ち真実伝える：木村真三⑪続＞町長・議会不在のまま１月３１日の第８回委員会で計画内容が確定する事になり、急遽ウクライナ行きの出国を延ばして出席しました。政治的状況に振り回されている住民の方々の事を思うと、議論の責任を誰が持つのか心配でならなかったからです。

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【愛媛】責任の所在　勇気持ち真実伝える：木村真三⑫　私は、町の将来を担う若い人たちに被ばくを強いるのを避けるため、帰還には少なくとも１６５年かかるという見解を伝えています。むろん、早期に自宅へ帰るのを強く望んでいる高齢者が多いのも承知の上です。

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【愛媛新聞】責任の所在　勇気持ち真実伝える：木村真三⑬　ウクライナではチェルノブイリ原発周辺の町は２５０年帰還できないとされています。井戸川町長からは「１６５年とはさすがに言えなかった。でも、３０年は帰還しない」という言葉があり、＜続く

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【愛媛新聞】責任の所在　勇気持ち真実伝える：木村真三⑭　続き＞少なくともその決断について、若い人の将来にも責任を持つという意思を感じていました。今後はその数字に誰が責任を持つのでしょうか。

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【愛媛新聞】責任の所在　勇気持ち真実伝える：木村真三⑮　有識者委員の一人から、３０年後の帰還に関して異論が出されました。放射能の影響を受けにくいお年寄りから、もっと早く帰還させてはどうかと。

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【愛媛新聞】責任の所在　勇気持ち真実伝える：木村真三⑯　しかし、現実的に、町というものは誰か戻れば、インフラを担う人々が必要となり、担い手の多くが若者である以上、お年寄りの帰還は若者の望まない被ばくにつながってしまいます。

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【愛媛新聞】責任の所在　勇気持ち真実伝える：木村真三⑰　学者や政治家はいとも簡単に言いますが、仮に将来的に健康被害が発生した時、その責任を本当にとろうとしている人はいるのでしょうか。

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【愛媛新聞】責任の所在　勇気持ち真実伝える：木村真三⑱　 検証もなく、都合の良い美辞麗句によって人や行政の心をつかむことは、私にはできません。勇気をもって真実を伝える。これが本来の在り方ではないでしょうか？ （きむら・しんぞう、鬼北町生まれ）