愛媛新聞 2013年8月4日 ふるさと伝言 「民意育む放射能講座 認め、協力し合う」 木村真三(放射線衛生学者)

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しまなみ @shimanamis

【愛媛新聞8月4日】ふるさと伝言「民意育む放射能講座 認め、協力し合う」木村真三(放射線衛生学者)① 近頃、講演会で「またか」と思う質問が出てきます。専門家でも答からに気を使う、極めて低い放射線量の被害を気にするような質問です。

2013-08-07 21:58:35
しまなみ @shimanamis

木村真三② 例えば、空間線量が事故前の2~3倍程度上がった事に関する健康不安、1ベクレルも取り込みたくないとプールに子供を入れさせない母親、現在のチェルノブイリ汚染地域の線量よりも高いところに住んでよいのか、など。

2013-08-07 21:58:54
しまなみ @shimanamis

木村真三③ もちろん、でき得る限り被ばくは低くしなければなりませんが、食品添加物や輸入食品の残留農薬といった人体に影響を及ぼしかねない物質は、放射能以外にもたくさんあります。放射能だけを必要以上に怖がる思想はいかがなものかと考えます。

2013-08-07 21:59:29
しまなみ @shimanamis

木村真三④ 放射能だけを必要以上に怖がる思想はいかがなものかと考えます。事故が起こる前から、国内の自然放射線量の格差は2倍以上ありました。チェルノブイリの汚染地域は事故後27年たっており、福島は事故後2年4ヶ月しかたっていない状態です。同じ土俵で放射線量を考えてはいけないのです。

2013-08-07 22:00:08
しまなみ @shimanamis

木村真三⑤ しかし、そういった心配は原発事故による目に見えない放射線の恐怖から来ることも考えねばなりません。

2013-08-07 22:00:44
しまなみ @shimanamis

木村真三⑥ 最近の市民の考え方には、極端に放射能を危険視するグループ、正しく情報を理解し無駄に恐れないグループの二極分化の傾向が見られます。それぞれの考え方が異なるからと言って、排除する必要はありません。少しだけ、お互いが歩み寄れば協力し合えることはたくさんあります。

2013-08-07 22:01:17
しまなみ @shimanamis

木村真三⑦ 今回の参院選挙も同じことが言えるのではないでしょうか。原発の存続・再稼働、環太平洋連携協定(TPP)、改憲に対する選挙公約が同じような政党がいくつも林立していることが、票の分散につながったように感じられます。

2013-08-07 22:01:44
しまなみ @shimanamis

木村真三⑧ 似て非なるものほど、違いを明らかにするために差別化を図る傾向があるようです。これこそが大同団結をしなければならいことでしょう。

2013-08-07 22:02:24
しまなみ @shimanamis

木村真三⑨ こういった動きは、今に始まった訳ではありません。1874(明治7)年に始まった自由民権運動でも、紆余曲折しながら憲法の制定、議会の開設、措置の軽減、不平等条約改正の阻止、言論や集会の自由の保障などの要求を掲げ、90(明治23)年の帝国議会開設頃まで続きました。

2013-08-07 22:03:11
しまなみ @shimanamis

木村真三⑩ 福島第1原発事故を契機に始まったこの動きは、平成の自由民権運動へと移行するのでしょうか?私はそうあってほしいと願っています。

2013-08-07 22:03:37
しまなみ @shimanamis

木村⑪ 先日、福島県郡山市の医療生協主催で、5回シリーズの「放射能に立ち向かう市民科学者養成講座」を開設しました。私が校長を務めるこの講座では、福島県人はもとより全国の方々に知ってほしいことを分かりやすく解説し、時には除染現場に赴き、その在り方について議論することになっています。

2013-08-07 22:04:05
しまなみ @shimanamis

木村真三⑫ 私はそこで「福島事件」を取り上げて話をしました。圧政に苦しむ喜多方の人々が大量に放棄し、2千人にも及び逮捕者を出した事件です。福島県人として今何をなすべきか。この2年4ヶ月で福島は大きく変わり、そして傷つきました。しかし他県の人々には伝わっていません。

2013-08-07 22:04:29
しまなみ @shimanamis

木村真三⑬ こうした思いを民意としてまとめていくことが急務なのです。そのために教育が大切だと実感し、講座開講となったのです。(きむら・しんぞう、鬼北町生まれ)

2013-08-07 22:04:56