東日本大震災に阪神淡路大震災の教訓を活かす。

神戸市新長田・大正筋商店街振興組合の伊東理事長による、18年間の復興事業の経過と現実。
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木下斉 / 「まちづくり幻想」日台韓中で発売中! @shoutengai

今日はこれから神戸市新長田の大正筋商店街振興組合の伊東理事長による、18年間の復興事業の経過と現実、当初は意識できなかった問題点などをお話お聞きします。東日本大震災地域の復興事業でも同じ轍を踏まないようにと思いますので、久々にタイムラインでコメントを中継させて頂きます。

2013-02-16 17:59:03
木下斉 / 「まちづくり幻想」日台韓中で発売中! @shoutengai

伊東理事長「18年前に阪神淡路大震災で被災し、一晩中火災が続き、まちごと丸焼けになった。元々は戦災もあまりなく、低層高密度なまちだった。神戸市の面積で2%、人口で7%。ピークで人口23万人、震災時では10万人少し、今では10万人を切っており、長田区だけ被災後に人口減少している」

2013-02-16 18:03:56
木下斉 / 「まちづくり幻想」日台韓中で発売中! @shoutengai

伊東理事長「震災復興においては、数の上では、ハード面では復興したように見えても、実際は全く戻っていない。しかし、そのような中でも自分たちは生き抜かなくてはならない。300mの商店街が9割燃えてしまった。」

2013-02-16 18:05:59
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伊東理事長「体育館に皆で避難している中で、2ヶ月で一気に再開発決定がなされた。家族守るために生活しなけれはならないので必死。再開発事業の説明会とかには一々出て行くことができない。妻と子供3人、高齢の父は避難所に行かず、全壊した家から出ないという状況で、毎日水をもっていった」

2013-02-16 18:07:57
木下斉 / 「まちづくり幻想」日台韓中で発売中! @shoutengai

伊東理事長「すごい大きな夢をもった再開発計画を見せられた。メリットしか教えられなかった。人が増えて、綺麗になって、必ずよくなると言われた。未だその開発計画は未完で、神戸市も財政難で民間開発に切り替えてマンションを民間投資をさせるようになっており、当初計画からどんどん変わってきた」

2013-02-16 18:10:19
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伊東理事長「復興事業は常に時間がかかる。神戸市の再開発も段階的に開発をしていった。しかし、大規模な開発をするのに開発したら、開発していない地域の人をそこに移ってもらい、次をやるという流れ。しかしそれだけの時間をどんどんかけると、当事者である住民や商人はどんどん年をとる」

2013-02-16 18:13:02
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伊東理事長「自分で考えてほしい。自分の気力、体力、財力の3要素が、今どのような状況で、将来復興事業が完了する時にこの要素がどうなっているのか、というのを想像してほしい。」

2013-02-16 18:13:58
木下斉 / 「まちづくり幻想」日台韓中で発売中! @shoutengai

伊東理事長「人口が増加した分、市場性が拡大したら、8軒のスーパーが進出した。復興事業段階では、周辺に競合が来るとは誰も思わず、増加した分商店街で取り込めると思い込んでいた。」

2013-02-16 18:15:28
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伊東理事長「被災した後の開発事業では、権利床を再開発ビルをもらった。しかし、お店と自宅が一緒だったのが、バラバラになり、木造からコンクリートになり、固定資産税がほぼ倍になった。光熱費、管理費などが全て二倍にのしかかった。そんなことは最初は思わなかった。」

2013-02-16 18:19:15
木下斉 / 「まちづくり幻想」日台韓中で発売中! @shoutengai

伊東理事長「その上で、新規出店したスーパー等と競争しなければならない。コストが倍々になって、けど売上については周辺との競争が激しくなっていって、ますます厳しくなった。この時には、まずはお金がかからない仕組みを考えなければならない。」

2013-02-16 18:20:39
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伊東理事長「震災の時の売上を100として考えて、高齢化・少子化や競争激化などを考えて、60くらいの売上でも経営がなりたつ損益分岐点の設計をしなければならない。経費を下げた経営に転換するか、新たな売上を作れる挑戦をするか。今までと同じような商売を復興で再開するのは絶対にだめ」

2013-02-16 18:23:40
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伊東理事長「新長田では本設の建物ができたるまで10年かかった。被災時の商売を再開したある人は、高度化資金を8000万円借りて、満面の笑顔だった。元々の商売がよかったので、少し大きめの店を出した。高度化資金は金利がかからず、返済猶予もある。だから少し大きな金額を借りたのだ」

2013-02-16 18:26:47
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伊東理事長「しかし、2年前に倒産した。競売にかかって1500万円だったが、買い手つかず。2年間空いたままの間にかかった管理費が700万円たまっていた。その金額と415万円、合計した1015万円となった。店主は病気で亡くなった。さらに兄弟も保証人だから自己破産に追い込まれた」

2013-02-16 18:29:23
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伊東理事長「一生懸命頑張って10年目に店だして、苦労して苦労して店を開いた。見るのも辛い。けど、人のせいにしてはいけない。」

2013-02-16 18:31:00
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伊東理事長「私達は生かされた。生かされたからこそ、誰かの役にたつ生き方をしたいと思った。周囲が被災して暗い顔して生活しているとどんどん病気で亡くなっていく仲間がいた。それをみて、家族を守るために生き方を変えて、1日一度笑う。人のせいにしないのはだめ。」

2013-02-16 18:32:37
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伊東理事長「お客さんはどこにでもいける。だからこそ、五年後のお客さんがどうなっているのかを考えなくてはならない。自分の商売を五年後にどう変えるかを考えなくてはならない。商業とは戦争。弱いお店は固まらなくてはならい。商売やりたいけど年もとってお金もないなら経費を減らすしかない」

2013-02-16 18:37:56
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伊東理事長「自分たちが生きていくためには、例えば店と住居を一緒にして安く生活できるスタイルを確立するところから考えなくてはならない。」立派なビルを作っても店の業態を変えないとコスト倒れする。より縮小する復興事業後を意識して、コスト構造から変革するのが一番大切。

2013-02-16 18:41:10
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伊東理事長「何もなくなったからこそアイデアを出していく。360人集まれば円ができる。人が集まれば、様々なアイデアを実現することもできる。」

2013-02-16 18:44:46
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伊東理事長「今でも私も被災者。今でも3000万円の借金があり、20年間休みなく働いている。今日も奥さんは店を開けている。借りたものは返さなくてはならない。そのためお茶屋が本業だが、京都までいって全て選んで抹茶のアイスクリーム作ったりと新商品を出していった。そのを目的にきてくれる」

2013-02-16 18:45:58
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伊東理事長「美味しいお茶を売るために、農協に修行にいっていた時代のよしみで農家の方に伊東オリジナルのお茶を入れた。自分の顔を入れた袋にした。通常は100g、300円だが、伊東オリジナルは100g、1000円。これを売るのに夏は冷茶にして、給茶スポット事業もやったりした」

2013-02-16 18:47:26
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伊東理事長「ペットボトルより安く高級なお茶を入れてあげるなど。結果として、今では一番の売れ筋がこの独自の高級茶葉のお茶になった。継続して自分で商品を作り、売り方も工夫をして定着させていけば、強い基盤になる」

2013-02-16 18:48:32
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伊東理事長「新長田では、"ぼっかけ"を売りだした。ぼっかけは一見すると分からないけど、それが狙いだった。全国にむけてぼっかけカレーを売りだして人に来てもらった。さらに、被災地観光地になったので、その時に商品開発を進めていった。」

2013-02-16 18:53:13
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伊東理事長「施設を作るのではなく、アイデアで勝負。ぼっかけカレーにビニール袋をかけて、その中に新長田のマップなどを入れて、神戸新長田に行って来ました、というプリントすれば、それだけで観光客が買っていってくれた。ボランティアの人でもわざわざ来てくれた人に何を買ってもらうかを考える」

2013-02-16 18:55:53
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伊東理事長「売上をあげて、経費は下げる。それができないなら、復興事業で商売を再開しないほうがいいこともある。借金して店の資産を買って、けどその資産は毎年10%レベルで失われていくことと思うと、毎月相当に楽な場合もあるのだ。」

2013-02-16 19:00:38
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伊東理事長「原因は既に分かっている。経費が高いから苦しんでいる。共益費・管理費を引き下げろということ。復興事業からはずれた古い市場のほうが、設備投資もかからないままに未だに商売をやっているから儲かっている。お金かけてやればいいってものではない」

2013-02-16 19:02:19