牛の生首

INUYAMA Samoyed @grApEfrUItpIE

牛の生首が宙に浮いて真っ暗闇の空間で追い回される夢、どんなに走っても遠くにはなれない。走るのをやめたら追いつかれる。何をされるのかはわからないけれど嫌な予感がする。だから走って逃げる。汗だくで息切れがする。夢なのに。突然躓いて転ぶ。その衝撃で目が覚めた。全身が冷や汗に包まれていた

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寝ている時の寝言が気になっていつも録音してる。息をきらしつつ夢の内容を忘れないうちに書き留める。録音した音声を聞いて少し青ざめる。布団の衣擦れ音と自分のうめき声に激しい息切れ、本当に恐ろしいのは夢の内容はすぐに忘れる筈なのに目の窪んだ牛の生首が脳裏から離れないことだ。見られている

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昔の書き留めを読んでそのことを思い出した。思い出そうと思えば牛の生首は思い出せる。久しぶりにその時録音した音声を聞きなおす。そこで違和感を感じた。当時はスマホのスピーカーで聞いていたから気づかなかったが今はパソコンからイヤホンを使い聞いている。音量を上げてもう一度再生する

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それは牛の鳴き声だった。近所に農家はいないし酪農を営んでいる人も居ない。牛を運ぶような道路でもない。その時の夢は本当に夢だったのだろうか……