ソイ・ディヴィジョン #7

翻訳チームによるサイバーパンクニンジャ活劇小説「ニンジャスレイヤー」リアルタイム翻訳 (原作:Bradley Bond-san & Philip Ninj@ Morzez-san) 日本語版公式ファンサイト「ネオサイタマ電脳IRC空間」 http://d.hatena.ne.jp/NinjaHeads/ 書籍版公式サイト http://ninjaslayer.jp/ 続きを読む
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ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer @NJSLYR

「アイエエエエ!アイエエエエエエエ!」「アババババババーッ!」大豆樽の中に隠れていた哀れな奴隷職人が2人、またガーデナーに捕まり、腹部の殺人芝刈機に詰め込まれた!ナムアミダブツ!「アバー」ゾンビーニンジャは休み無く殺戮を続けている。もはやこの暴威を止める者は存在しないのか!? 1

2013-02-17 20:00:52
ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer @NJSLYR

その時、「到着ドスエ」不意に電子マイコ音声が鳴り、メイン労働ホールのエレベータ扉が開いた!「アバー」ガーデナーが反射的にそちらを振り向く。果たして何者か!?バチバチバチ……エレベータの上に掲げられた「まず労働」のネオンが火花を散らし、ジゴクの蒸気を放つ男の姿を照らし出した! 2

2013-02-17 20:16:02
ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer @NJSLYR

「ドーモ、はじめまして、ニンジャスレイヤーです」復讐者は重々しい足取りでエレベータから歩み出ると、引き絞った弓のような怒りを堪え、アイサツした。「ドーモ、ニンジャスレイヤー=サン。ガーデナーです」ゾンビーニンジャもアイサツを返す。捕まりかけていた奴隷職人が辛うじて逃げ切る。 3

2013-02-17 20:22:59
ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer @NJSLYR

「イヤーッ!」オジギ終了からわずか0コンマ4秒!ニンジャスレイヤーは矢のように鋭い低空トビゲリを繰り出す!「アバーッ!」ガーデナーに命中し、その巨体が仰け反る!だがゾンビーニンジャは苦痛を感じないのだ!すぐさま両者は激しいカラテ攻防戦に入る!「イヤーッ!」「ウオーッ!」 4

2013-02-17 20:28:09
ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer @NJSLYR

「ウオーッ!」ガーデナーが両腕をハンマーめいて交互に振り下ろす!その腕には犠牲者たちの物と思しき錆び果てた刃物がスパイクめいて何本も突き刺さっており、たいへん危険だ!「イヤーッ!」だがニンジャスレイヤーはこれを紙一重の連続側転で回避!床に転がった死体がネギトロに変わってゆく! 5

2013-02-17 20:34:18
ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer @NJSLYR

「「「アイエエエエエ!」」」生き残り奴隷職人たちは恐怖のあまりへたり込み、茫然自失!「ウオーッ!」苛立ったガーデナーはその巨大な腕を伸ばし、敵を捕えようとする!掴まれれば最後、殺人芝刈機に放り込まれ、さしものニンジャスレイヤーも一瞬にして赤黒いネギトロへと変わり果てるだろう! 6

2013-02-17 20:41:35
ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer @NJSLYR

ニンジャスレイヤーは鷲掴みを間一髪で回避すると、その腕を駆け上がって、敵の顔面にカラテキックを叩き込む!「イヤーッ!」「アバーッ!」「イヤーッ!」「アバーッ!」だがガーデナーは崩れない!死体ならではの恐るべき頑健さ!カラテを叩き込むニンジャスレイヤーの顔が、逆に苦痛に歪む!  7

2013-02-17 20:48:53
ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer @NJSLYR

彼はシズケサのバックスタブによって深手を負わされ、背中からまだ血を流し続けているからだ!「イヤーッ!」「アバーッ!」「イヤーッ!」「アバーッ!」だがニンジャスレイヤーは止まらない!肩車めいた姿勢を取り、相手の首を両脚で締め上げながら、両腕で全力のハンマーブローを叩き込む! 8

2013-02-17 20:54:20
ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer @NJSLYR

「ウオーッ!」ガーデナーは突如狂乱したように身体を震わせ、壁に向かって突進した。SMAAAASH!コンクリート壁に体当たりを食らわせ、その衝撃で闇雲に相手を引き剥がす!「イヤーッ!」ニンジャスレイヤーは壁に激突する寸前で飛び込み前転を打って、ジュー・ジツを構え直す! 9

2013-02-17 21:00:57
ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer @NJSLYR

両者は再び激しくカラテをぶつけあった。奴隷職人たちは祈るようにその死闘を見ていた。深手を負いながらも、ニンジャスレイヤーにこの地下の惨劇を見逃すことなど到底出来なかった。数百人ものモータルの断末魔の悲鳴が、そしてニンジャに向けられたどす黒い怨念が、彼を呼び寄せたからである。 10

2013-02-17 21:10:47
ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer @NJSLYR

「サツバツ!」再びニンジャスレイヤーの両腕が黒い炎に包まれる。真正面からの連続カラテフック!「アバーッ!」ガーデナーの腐肉が抉り取られる。モータルの情念が全て尊いなどという美辞麗句が、誰に言えよう。ナラク・ニンジャの憎悪と炎は黒く醜く……底知れず……螺旋を巻いて下降する。 11

2013-02-17 21:18:29
ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer @NJSLYR

復讐と怨念の醜さは、己自身が最も良く知っている。だがその不浄なる力こそがフジキド・ケンジを死の淵から引き戻し、今なお前進させているのだ!「イヤーッ!」ニンジャスレイヤーは極めて頑丈な労働バーを引き抜き、ガーデナーの殺人芝刈機へと突き刺す!「アバーッ!」敵の動きが止まった! 12 

2013-02-17 21:24:27
ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer @NJSLYR

ニンジャスレイヤーは短い助走から小さく沈み込み、爆発的カラテを一気に上方へと解き放つ!あれは伝説のカラテ技、サマーソルト・キックだ!「イイイヤアアアーッ!」「アバーッ!」ゾンビーニンジャの頭が千切れ飛び、爆発四散する!「サヨナラ!」 13

2013-02-17 21:33:45
ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer @NJSLYR

高く跳躍したニンジャスレイヤーは、爆煙の中へと三回転半ひねりで着地し、オリンピック体操選手めいた立て膝姿勢で静止した。「スゥーッ……ハァーッ……スゥーッ……ハァーッ……」最低限のチャドーの呼吸で、息と姿勢を整える。そして立ち上がり、錆び果てた血塗れの芝刈り機に一瞥をくれる。 14

2013-02-17 21:40:53
ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer @NJSLYR

((((……ネオサイタマのニンジャ密度が臨界点を超えた時、何が起こるか……その縮図がここにあった……)))フジキドは鋼鉄メンポから蒸気を吐き出しながら、生き残り達に歩み寄った。「アイエエエエエ!ニンジャ!コワイ!」「アイエエエエエ!消え去れ!ナムアミダブツ!」職人達が叫ぶ。 15

2013-02-17 21:49:35
ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer @NJSLYR

「ソイ・ディヴィジョンは滅ぶ」ニンジャスレイヤーはジゴクの底から響くような不吉な声で言った。そうしなければ、彼らはショック状態のまま動かない。「あるジャーナリストの遺した調査データが解析され……そして今しがた、上の社屋ではヤバイ級ハッカーによる遠隔ハッキングが完了した頃だ」 16

2013-02-17 22:02:15
ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer @NJSLYR

「アイエエエエエ!嫌だ!」「ここから出たくない!」「地上はマッポーだ!」「業務命令を待ちたい!」返り血に塗れた奴隷職人たちは、この赤黒いニンジャが無差別殺戮をしないと見るや、口々に不平不満を述べ始めた。ニンジャスレイヤーが振り向くと、また後ろで別の誰かが不満の声を上げる。 17

2013-02-17 22:16:46
ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer @NJSLYR

「ニンジャが悪い」「ジャーナリストが悪い」「ハッカーが悪い」誰かが囁いた。ナンシーからのIRC通信を受信したニンジャスレイヤーは、最後に一言だけ言い残す「いかにも、ソイ・ディヴィジョンはこの無慈悲で身勝手なニンジャの手により滅ぶのだ!」そして彼は再びエレベーターへと消えた。 18

2013-02-17 22:26:34
ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer @NJSLYR

上昇するエレベータの中でフジキドは腕組みし、火花を散らすLED板を睨む。エレベータの軋んだ駆動音は、かの強敵デソレイションの乾いた嗤い声にも似ていた。すでに爆発四散して久しいが、かの堕落武道家のジツは、今なお隙あらばニンジャスレイヤーの努力を無に帰させようとするのだ。 19

2013-02-17 22:38:45
ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer @NJSLYR

だが彼は虚無感などに屈しはしない!もとより彼は、全モータルを救うなどというブッダめいた大志など持ち合わせていない!どこまでも利己的な復讐者なのだ!胸の奥に宿った黒い炎を、サップーケイの風が吹き消す事は無い!傷だらけの手で厳かに守られた祭壇には、フユコとトチノキが居るからだ! 20

2013-02-17 22:49:17
ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer @NJSLYR

「オヌシのくだらんセンチメントに付き合う暇は無い!」ニンジャスレイヤーが燃えるような怒りの視線で睨みつけると、エレベータの白い壁に浮かび上がったデソレイションの幻影は永遠に消え去った。「随分怒ってるのね」ナンシーのIRC通信が聞こえた。「私はいつも怒っている」死神は言った。 21

2013-02-17 22:53:19
ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer @NJSLYR

ガゴンと音が鳴り、エレベータが目的階に到達。「どれだけやれるか解らないけど、館内放送をかけてみるわ。奴隷職人を全て始末しようとしていた音声データとか、少し刺激的すぎるかしら」「すまぬが後は頼んだ」ニンジャスレイヤーは怒りに満ちた目のまま言った「私にはもうひとつやる事がある」 22

2013-02-17 23:02:29
ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer @NJSLYR

「ハァーッ……ハァーッ……ハァーッ」片手片足を失ったシズケサは、応急キットを使って止血と気付けを行い、ブザマに夜の廃墟を逃げ続けていた。クルセイダーの爆発四散後、ニンジャスレイヤーは何故か彼を殺さず、代わりにアマクダリIRC端末を破壊して通信手段を奪い、地下へ向かったのだ。 24

2013-02-17 23:15:09
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