メディアは「放射性セシウムと米」についてやさしく、詳しく報道する責任がある
福島県などがまとめた「放射性セシウム濃度の高い米が発生する要因とその対策」http://t.co/l0DPT97q …をマスメディアが、広く知らせること、理解されることに、積極的に取り組んでいるかというと、残念なことに、そういう姿勢を感じる報道がみられない。>メディアと稲①
2013-02-18 18:13:06新聞・テレビのマスメディアは、この2年間の福島県内の稲作、原発災害に立ち向かった生産者、研究者のトータルの成果を、詳しく、わかりやすく、繰り返し報道しなければならない理由がある。3・11後の1年間、23年産米をめぐる混迷した報道のあらましを振りかえればわかる。>メディアと稲②
2013-02-18 18:14:22原発事故直後、原乳や野菜の出荷停止が相次ぐなか、福島県は3月25日(2011年)に、全県一律に農産物の作付け制限した。「対策検対のため」とするだけで解除の基準や「検討」の見通しなどの説明はなかった。生産者は作付ヘの不安を抱えながら、作業を控えてじっと待った。>メディアと稲③
2013-02-18 18:16:01福島県内全域の農地土壌調査予定が公表されたのは、3月31日(2011年)、作付規制後6日たってからだ。「一定以上の値」が出た地域は再調査とされたが、「一定以上の値」とは何なのか、県の説明もメディアが報じることもなく、生産者は待つことのみを強いられた。>メディアと稲④
2013-02-18 18:17:44県の最初の土壌調査結果は、4月6日に発表された。メディアは、再調査対象になった地域以外は「作付け解除」と報じた。県は「作付け解除」とはしなかった。各メディア独自の判断だった(NHKを除く)。なぜ作付け解除なのか何も解説もないまま。県と報道の狭間で生産者は混乱した。>メディアと稲⑤
2013-02-18 18:20:414月6日公表の福島県の土壌調査紹果表は、元素記号で「Cs134」「Cs137」、単位記号「Bq」と数値が並ぶだけのものだった。当時、これを読み取り、理解した生産者はどれだけいただろうか。解説もなく、根拠も示さずに、メディアは各社判断で作付け「一部解除」を報じた。>メディアと稲⑥
2013-02-18 18:26:24県の土壌調査で再調査となった地域の「一定以上の値」の意味がわかったのは、4月8日になってからだ。この日の朝刊に初めて「移行係数」という言葉が登場した。「国内外の事例から、イネが生育過程で土壌のセシウムをどの程度吸い上げるか」の数値とされた。>メディアと稲⑦
2013-02-18 18:29:21国は4月8日、「土壌中の放射性セシウムの濃度が土1㎏あたり5千ベクレル以上」の水田でのイネ作付けを禁止すると発表した。「移行係数」について、過去の事例の分析から0.1を指標として設定。コメの暫定規制値が500ベクレルだったため、土壌の数値を同5千ベクレルと発表。>メディアと稲⑧
2013-02-18 18:31:36国に先行して実施された福島県の土壌調査が、「移行係数」を念頭に、「一定以上の値」3000ベクレルを線引きとして、それ以上を再調査(7市町村)したのは、こうした理由があったからだ。そして、放射性セシウム5000ベクレル未満の水田で23年産米の栽培が行われた。>メディアと稲⑨
2013-02-18 18:32:49国が示した放射性セシウムの玄米への「移行係数0.1」は、確定的な数値と生産者には思われていたが、5月27日、農水省が主要な野菜の移行係数を公表した際、その比較でコメの移行係数が「平均0.012」と、これもまた何の解説もなく添えられた(例えば朝日新聞5月27日)。>メディアと稲⑩
2013-02-18 18:36:2723年産米の収穫期を迎え、福島県は10月12日、新米のサンプル検査結果から、佐藤知事が「安全宣言」した。ところが、その後、規制値超えの米が相次いだ。メディアは「危険情報」を盛んに流した。様々な要困を推理、謎解きのように、わかったような解説をしたつもりになった。>メディアと稲⑪
2013-02-18 18:37:4123年産米が相次いだ時、テレビのキャスターが同じようなコメントを発していた。「もっと慎重に調査を」。慎重にすべきは、メディア側にもあったはずなのに。>メディアと稲⑫
2013-02-18 18:39:54福全県一律作付け規制、作付け解除、玄米の移行係数、規制値超え玄米などなど、その都度、掘り下げた取材もないまま行政広報の役割を果たし、時には勝手な判断をし、また、危険情報に偏し、生産者・消費者に混乱を与えてきた責任の一端は、メディアの「コメ報道」にある。>メディアと稲⑬
2013-02-18 18:41:41繰り返しになるが、福島県の「放射性セシウム濃度の高い米が発生する要因と対策」(1月24日公表)は、セシウム濃度の高い玄米が出るのかを解析したものだが、それは圧倒的多数の生産者の米が、なぜ「検出せず」となったのか。抑制技術が解き明かされつつあることを実証的に示した。>メディアと稲⑭
2013-02-18 18:48:46別の言い方をすれば、放射性セシウムの汚染度が「高ければ高く」「低ければ低い」という当初考えられていた想定は通じず、「低くても高くなる可能性もある」。抑制対策(重要なのはカリ施肥)を怠れば、想定以上の放射性セシウムを吸収したコメづくりになってしまうことを実証した。>メディアと稲⑮
2013-02-18 18:50:29「風評」や福島産米を避ける根拠のない差別的な意識を払しょくするために、この2年間の生産努力と研究努力で得たこの実証的成果が、生産者・消費者に広く知られ、理解されることをのぞみたい。>メディアと稲⑯
2013-02-18 18:52:45記者たちも十分理解の及ぶ「放射性セシウム濃度の高い米が発生する要因とその対策」http://t.co/l0DPT97q …をテキストに>メディアと稲⑰了
2013-02-18 18:54:12放射能とコメ①土壌調査(福島県の初期対応) http://t.co/7Zbe0qH2←原発事故後の記録(6月)から
2013-02-18 18:59:48放射能とコメ③「5000」と「500」ベクレル http://t.co/vwJVCOKI←原発事故後の記録から(いずれも「おこめつくり隊遠野のブログ)
2013-02-18 19:03:09マスメディアは「放射能とコメ」について詳しく報道する責任がある http://t.co/8auyH5su←「おこめつくり隊遠野」ブログを更新しました
2013-02-19 00:40:18