島崎博先生、景翔先生、第1回台湾推理大賞授賞式【2013年3月9日】

2001年に創立された《台湾推理作家協会》は以前から公募の短編ミステリ賞である《台湾推理作家協会賞》を主催していたが、今回新たに、台湾ミステリ界の発展に寄与した功労者に不定期に授与する《台湾推理大賞》を制定。その第1回の受賞者が島崎博先生と、欧米ミステリの台湾への紹介に貢献した景翔先生の2人に決まり、2013年3月9日、台湾で授賞式が開かれた。 台湾推理作家協会公式サイト、授賞式の開催予定を伝える記事(中国語)(2013年1月22日) http://blog.roodo.com/taiwanmystery/archives/21304738.html 続きを読む
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elielin.jp @elielinjp

[130309] 島崎博さん80歳おめでとう(傘寿祝い)パーティーのメッセージブックを何も考えずに書いたら酔っ払ってることが露呈した。 http://t.co/n28LrsdWtL

2013-03-09 22:52:18
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授賞式翌日

Genei-John @noji2207

第1回台湾推理大賞受賞式の翌日は、朝から島崎博さんのお宅にお邪魔しました。本棚を拝見させていただけないかと思い、無理を頼みこみました。島崎博さんのお宅は台北郊外の温泉街の一角にある(硫黄臭くなるので家に温泉は引いていないそうだが)、マンションの二階にあります。

2013-03-11 22:38:25
Genei-John @noji2207

島崎博さんのお宅は4LDK相当の広さ。玄関を入るとすぐ左手に本棚、右手壁には本格ミステリ大賞受賞時に山野辺進さんよりいただいた『幻影城1976年1月号』の表紙原画が額に入って飾られています。玄関をそのまま入るとすぐそこはリビングになっており、ぐるりと本棚に囲まれています。

2013-03-11 22:43:06
Genei-John @noji2207

島崎博さん宅のリビングの本棚は主として日本の小説が整然と収まっていました。本棚の奥には単行本、前面は文庫なので、後ろの単行本の背表紙がわかります。驚嘆したのはどの本棚にも本が横置きになっていないこと。本が増えると、本と本棚の板の隙間に本を突っ込みたくなりますが、それがありません。

2013-03-11 22:49:34
Genei-John @noji2207

島崎博さん宅のリビングの中央には丸テーブルが置かれており、泡坂妻夫さんの形見の灰皿が載っていました。玄関を背に右手には、更に部屋があり、そこには台湾で発行された日本推理小説がやはり整然と並んでいました。ご自分の編著作や献本で、台湾で刊行された日本推理小説の約半分があるそうです。

2013-03-11 22:54:56
Genei-John @noji2207

その部屋の一角には雑誌が種別に揃えられ床に平積みされていました。基本的に本は本棚に収まっており、床に直接積まれた本はなかったのですが、例外はこの一角の雑誌でした。しかし、きちんと揃えて積み重なっており、しかも丁寧に雑誌の大きさの段ボールの中敷きが挟まれて、だらしなさはありません。

2013-03-11 22:59:04
Genei-John @noji2207

その部屋は寝室に通じており、寝室にも本棚が置かれていました(ドアが開いていた)。また、倉庫に通じるドアもあります。島崎博さんによると「倉庫は開けてはならない」とのことなので拝見できまんでしたが。台所とトイレと一緒になったバスルームも隣接していました(そこには本はなかった)。

2013-03-11 23:02:44
Genei-John @noji2207

引き返してリビングを突き抜けていくと、そこは島崎博さんの書斎です。書斎には比較的珍しい本が並んでいます(評論等が多い)。また、本棚の上にはファイルが沢山並んでおり、切り抜きの類が保管されていました。また、書誌を記した紙カードが箱にはいって沢山あったのが印象的でした。

2013-03-11 23:09:25
Genei-John @noji2207

島崎博さんの書斎には机のほか、応接セットが置かれています。また、そこからベランダに出ることができます。ベランダには鉢植えの植物が沢山置かれていました。更に書斎からももう一つのトイレに行けるのですが、そのトイレは使用されておらず、マリリン・モンローのポスターで塞がれていました。

2013-03-11 23:14:07
Genei-John @noji2207

日本から台湾に戻った時以外にも、台湾で水害のため蔵書を失った経験があるためか、珍本はなかったように思うのですが、一緒にお邪魔した権田萬治さんが「白山の事務所を思い出す」とおっしゃったことが印象的でした。本が整然と並んでいる様子が昔のコレクションと似ていたのだと思います。

2013-03-11 23:17:51
Genei-John @noji2207

島崎博さんの日本における単独著書についても話題にしてみました。最初に『謎詭・偵探・推理』の日本語訳について打診してみたところ、「あれは台湾の初心者向け読者のため」とにべもありません。「島崎さんと作家との交流について読みたい」と申し上げると「あれは最初のほうだけ」と一蹴されました。

2013-03-11 23:22:41
  • 『謎詭・偵探・推理』は2009年に台湾で出版された島崎先生の評論集(台湾のネット書店リンク)。副題は「日本の推理作家と作品」。
  • 島崎先生が日本ミステリの台湾版訳書の解説として執筆した作家・作品論を45編収録。うち21編は1987年~1988年、24編は2001年以降のもの。
  • 45編のうち、島崎先生が台湾版『紅楼夢の殺人』(芦辺拓)に寄せた解説は、文春文庫版『紅楼夢の殺人』の巻末に収録されている。
Genei-John @noji2207

『日本一のコレクションを築き、幻影城を編集していた頃を中心とした回想録』を米寿までに出すというのはどうか、という話を権田萬治さんと一緒にお勧めしました。島崎博さんは満更でもないようですが、「急かされないと書かないから」といいます。誰か急かしてくれる方はいらっしゃらないでしょうか。

2013-03-11 23:26:39
Genei-John @noji2207

島崎博さんは蔵書を本棚に丁寧に納め、美しく並べておられる方だったが、ヘビースモーカーのため、何冊かの本はヤニを吸ってしまっているのが残念だった。特にリビングにあった光文社文庫版『江戸川乱歩全集』は表紙が汚れやすいためか、ベージュがまだらになってしまっていた。

2013-03-11 23:35:13
  • 戸川安宣氏の「台湾ミステリ紀行」(『ミステリーズ!』29号、2008年6月)で、台湾の島崎先生宅の書架の写真を見ることができる(台湾のムック本からの転載)。
  • 『ファウスト』7号(講談社、2008年8月)の島崎先生のインタビュー記事には島崎先生宅の書架の写真が1枚付されている(p.1101)。
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