「作品としての強度」って?

ある劇団の公演を見たお二人の会話。 「作品の強度」という、好き嫌いでは無い作品との向き合い方や、作る側としての「作品」がどういうものであるのかと、受ける側としての「作品」の評価の考え方など。
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山本握微 @elevator_p

激団しろっとそん、観劇。いやあ、山本さんってホント色々観てますねー。偉い偉い。と、演者より、どちらかというと自分を褒めたくなるような芝居。メガネヤさんが以前、推していらしたので。

2013-03-09 20:51:56
岩淵拓郎(編集者/なんだこれ?!サークル) @mediapicnic

激団しろっとそんの最終公演観てきた。知らない誰かが自分で主催した誕生日会に紛れ込んだような、居心地の悪い2時間。紛れ込んだ方が悪いと言えばまあそうかもしれないけど、開かれた作品として価値はどう担保されているの?

2013-03-10 23:27:20
岩淵拓郎(編集者/なんだこれ?!サークル) @mediapicnic

しろっとそんを既存文脈におけるアウトサイダーとしていたずらに面白がることは簡単。だけどそれならそれで誰か演劇だったりアイドルだったりの文脈できっちり位置付けてあげる必要があると思う。出なきゃただの消費でしょ。少なくともそういう空気を会場からは感じられなかった。

2013-03-10 23:39:06
岩淵拓郎(編集者/なんだこれ?!サークル) @mediapicnic

「天然っぽさが良さだからそっとしておいてあげたい」という生暖かい態度は時にものすごく残酷。

2013-03-11 03:32:06
山本握微 @elevator_p

岩淵先生、意外と真面目な感想。おもしろガール、のかと思ってました。

2013-03-11 13:09:31
山本握微 @elevator_p

「文化祭的」というのは、かつては無邪気な自賛であり、次に揶揄として機能し、後に批評が取り上げ、仕舞いには社会学となった。

2013-03-11 13:12:26
岩淵拓郎(編集者/なんだこれ?!サークル) @mediapicnic

@elevator_p それが演劇として提示される以上、作品として強度は問われてしかるべきかと。つか奇形として面白がるにしたって、それはそれでアウトサイダーとしての強度はいるとおもうなぁ。どうでしょう、握微先生!

2013-03-12 00:18:25
山本握微 @elevator_p

.@mediapicnic 全く同意見です。ただ、あの手の演劇、技量にしても題材にしても、は実は高校演劇とその卒業生としてはむしろ昔からメジャー。それが今(紆余曲折を経て岩淵さんが観てしまうくらいには)話題になるのは、やはり時代か、と思います。

2013-03-12 00:46:49
メガネヤ @meganeya

@mediapicnic @elevator_p 否定的でも肯定的でもなく、「作品としての強度」というのが、どのようにはかられるのか?そこが気になります。

2013-03-12 00:41:22
岩淵拓郎(編集者/なんだこれ?!サークル) @mediapicnic

@meganeya @elevator_p 僕個人には、見た後に肯定的でも否定的でもいいから話として盛り上がることが評価軸だと思ってます。好き嫌いは別として「桐島〜」は見た後に誰かと話したくなるし、実際話すと盛り上がる。このことはダイレクトに評価軸になっていいと思う。

2013-03-12 02:06:21
岩淵拓郎(編集者/なんだこれ?!サークル) @mediapicnic

@meganeya @elevator_p しろっとそんもある意味こうやって盛り上がってるわけだけど、それは作品としてではなく現象として。そういう盛り上がり方は彼らを傷つけてしまう可能性があるとも思うので、それは表現を介した関係性としてあまり幸福とは思えない。問題はそこかなぁ。

2013-03-12 02:06:57
山本握微 @elevator_p

@meganeya @mediapicnic 作品の「強度」で言えば。単に「自己愛」だけなのか、それ以外の、「公」演に足る何かが作品に備わっているのか。「自己愛」が、他者にも受け入れられやすい世の中、にはなりました。が、それが自己愛であるには変わらず、強度は、無い。

2013-03-12 02:10:55
岩淵拓郎(編集者/なんだこれ?!サークル) @mediapicnic

@elevator_p @meganeya 握微君は強度の根拠を作り手の内側に求めてるよね。それはとても普通芸術的で、やっぱり握微君はジハード戦士なんだなぁと思う。僕は作家としてそこまで戦士になりきれなかったので、根拠を観客側で起こる現象=作品としての機能に求めようとしてる。

2013-03-12 02:21:46
山本握微 @elevator_p

@mediapicnic はい、そうですね。あれ、でも「根拠を観客側で起こる現象=作品」と思いきや「作品でなく現象として」とも仰っていますよね。僕も、作品と現象は不可分だと考えています。ので、最初はむしろ、岩淵さんこそ僕みたく意外にも強度を求めていらっしゃるなとも思いましたよ?

2013-03-12 02:25:00
山本握微 @elevator_p

@mediapicnic そも僕は「強度」という言葉は使っていないし。まあこの辺は言葉の綾子さん、で深く追求してもあれでしょうけど。

2013-03-12 02:25:54
岩淵拓郎(編集者/なんだこれ?!サークル) @mediapicnic

@elevator_p あぁ、ごめん。「観客側で起こる現象」=「作品としての機能」。僕は作品は観た人の内面以外に訴えかけるとかだけじゃなく、きちんと機能するものだと考えようとしてます。

2013-03-12 02:30:59
岩淵拓郎(編集者/なんだこれ?!サークル) @mediapicnic

@elevator_p あえて「社会的な機能」と言ってもいいかな。なんつーか「心が豊かになります」とかだけで高い絵買わされるとかなんかヤなんすよ。買うならちゃんと役に立つ(=機能する)ものじゃないとって、正直思ったりします。

2013-03-12 02:36:30
山本握微 @elevator_p

@mediapicnic それは僕も同様です。そして作品の強度を、作り手の内側にばかり求めているわけではないけど、まあ仮にそうとしても、矛盾はないかと。「心が豊かになります」なんて価値は、それこそ鑑賞者に何らか求めていますからね(まあ、これはたまたま出た例えなんで、あれですが)。

2013-03-12 02:39:25
山本握微 @elevator_p

@mediapicnic 単に、その「機能性」を持たせるのも、作者の責任はそこそこガラスの重大かと。あと、しろっとそんに関して言えば、一応「現象」を起こしているという点で、作品ごと、ほんの少しだけ評価しています。

2013-03-12 02:41:57
岩淵拓郎(編集者/なんだこれ?!サークル) @mediapicnic

@elevator_p 評価してるのか!すごいなしろっとそん!僕は、まぁそのなんつうか、すでに書きましたが倫理的な問題意識としてちょっとそれはしかねますね。

2013-03-12 03:06:44
山本握微 @elevator_p

@mediapicnic だって「AKBでなく、敢えてこれに萌える俺は全知全能の神デウス」みたいな客が、実際いたもん。開場前に、三人並んでいたもん。その客層を形成できたのは無視できないです。

2013-03-12 03:09:52
岩淵拓郎(編集者/なんだこれ?!サークル) @mediapicnic

@elevator_p 神デウスに関しては確かに無視できない、というよりむしろ問題視したいよw まぁその辺が僕の大人気ないところだと自覚してます。

2013-03-12 03:20:38
岩淵拓郎(編集者/なんだこれ?!サークル) @mediapicnic

@elevator_p 握微君はこういう物言いは好きじゃないかもしれないけど、僕は基本的に批評は「安全」であるべきだと考えています。傷つけてしまうことは、互いにとって安全だとは言えない。だからこそ最低限「作品」であることが必要かと。

2013-03-12 03:09:39
山本握微 @elevator_p

@mediapicnic 絶対安全演劇批評。いや多分、同意見ですよ。意外なほど、僕と岩淵さんは見方が違わない。あと所詮言葉の定義って感じで。岩淵さんが憂慮されるほど面白がっても「傷つき」はしないだろうし、一方、最低限「作品」、でない、と言われて傷つくかもしれないし。

2013-03-12 03:12:56
岩淵拓郎(編集者/なんだこれ?!サークル) @mediapicnic

@elevator_p あはは、確かに「作品」かどうかという問いは一番傷つけてしまうかもね。つか、もうようやく僕も山本握微とタメで話せるようになったって感じですよw 貴方は基本的に何も間違ってない、と僕は思います。

2013-03-12 03:18:46