《『福島民報』連載 安全の指標 揺らいだ基準 第3回》

空本氏による小佐古氏の話の続き。
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宍戸俊則(shunsoku2002) @karitoshi2011

25 再度記事から離れるが、飯舘村を避難指定することに、福島県内で明確に否定して来たのは、県のアドバイザーに着任した山下俊一氏のほか、高田純氏、田母神俊夫氏(福島県出身)らだ。小佐古氏の提言への反対者は、福島県関係の有力者に多数いたのだ。

2013-03-20 13:16:22
宍戸俊則(shunsoku2002) @karitoshi2011

26 さらにこの時期、飯舘村や南相馬市への物流が途絶えている。こういうことはなぜか、原発事故発生後2年であいまいになっているが、運送業者は30キロ圏内に立ち入らなかった。郡山市まで物資を運んできても、そこでストップ。30キロ圏内の自治体は、自ら運送手段を準備して、物資を運んでいた

2013-03-20 13:20:09
宍戸俊則(shunsoku2002) @karitoshi2011

27 「影の助言チーム」は発足した3月16日から2週間余りで、60件以上の提言を官邸や各省庁に出した。しかし、官房長官や官房副長官を通じて各省庁に提言されるよう働きかけた。しかし、ほとんどが実現されず、小佐古氏は周囲に不満を漏らすようになってきた、と空本氏は言っているようだ。

2013-03-20 16:59:21
宍戸俊則(shunsoku2002) @karitoshi2011

28 小佐古氏の提言が実現されなかったのはなぜかと言えば、素直に読むなら、各省庁の官僚が動かなかったから、だろう。官房長官ら内閣の問題とは言えない。そもそも国土交通大臣だって、勝手に空本氏たちと動いているわけで、官邸と歩調をあわせているわけではない。

2013-03-20 17:02:03
宍戸俊則(shunsoku2002) @karitoshi2011

29 今日の記事について全体を眺め渡すと、小佐古氏は一貫して、年100ミリ安全の山下俊一氏とは、考え方のベースが異なっているようだ。わかりやすいのが飯舘村に対する考え方で、小佐古氏は早期の避難を呼びかけようとしている。

2013-03-20 17:04:35
宍戸俊則(shunsoku2002) @karitoshi2011

30 他方、山下俊一氏は、福島県のアドバイザー着任後、一貫して年100ミリを安全基準として、それを前提にこれ以上避難範囲を拡大しなくて済むように数値を駆使し、飯舘村にも「避難は必要ない、普通に生活できる」と講演しに出かけている。

2013-03-20 17:06:28
宍戸俊則(shunsoku2002) @karitoshi2011

31 ただし、山下俊一氏と言えども、飯舘村では言えなかったことがある。「普通に生活できる」と言った山下氏に、村民が「じゃあ、山菜を取って食べたり、農作物を作ったり、酪農をしたりしても大丈夫なんですね?」と質問したときのことだ。山下氏は言葉を濁した。それは、山下氏の管轄外だからだ。

2013-03-20 17:09:29
宍戸俊則(shunsoku2002) @karitoshi2011

32 福島県の住民、特に山間地の住民にとって、農作業と山菜採取は、「普通の生活」の一部だ。農作業と山菜採取ができなければ「普通の生活」ではない。「農業は駄目ですが、普通に生活できますよ」なんていう話は、ありえないのだ。

2013-03-20 17:12:55
宍戸俊則(shunsoku2002) @karitoshi2011

33 本筋に戻る。今日の記事を読む限り、小佐古氏は原発事故発生後一貫して、山下俊一氏とは異なる基準を保持していたようだ。本来のICRP基準を現場に適用するのなら、どちらが適切か。ICRPは「年100ミリまで健康被害が出ない」とは言っていない。

2013-03-20 17:35:36
宍戸俊則(shunsoku2002) @karitoshi2011

34 ICRPが主張する年100ミリは、「健康被害が出るかもしれないが、避けられないときはやむをえないが、それでも100ミリまでで収めなさい」の意味だ。それは現存被曝状況の「1から20ミリ」でも同じだ。「20ミリまでは何も起きない」の意味ではない。勿論それを超えてはいけない。

2013-03-20 17:42:21
宍戸俊則(shunsoku2002) @karitoshi2011

35 これまでの『福島民報』の連載特集の傾向が繰り返されるとすると、もしかしたらこの連載も話が山下俊一氏に戻っていかないのかもしれない。うまく話が収まるかどうか、見守ろう。

2013-03-20 18:00:15