necohime先生と仲間たちが考える、どこまでが緩和ケア?
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抗がん剤治療、放射線治療を「延命治療」と思うから受ける、受けない、どっちのほうがいいの悪いのと二元論になるんだと思う。そして「受けたほうがいい」と考えていると中止することはよくないことと考えてしまう。だから、患者も主治医も迷う。
2013-03-23 07:15:57![](https://tgfile.tg-static.com/static/web/img/placeholder.gif)
進行再発癌では抗がん治療は見方によっては「延命治療」なんだけど、別の見方をすれば「緩和ケア」である、と私は考えていて、むしろ結果として「延命効果」がついてくるんだとも思う。
2013-03-23 07:19:08![](https://tgfile.tg-static.com/static/web/img/placeholder.gif)
だからこそ、抗がん剤の効果が不十分なら、有害事象が許容範囲を超えるなら、躊躇なく中止する(癌種にもよるけどけっこう早い、と思う)。もちろん、極力有害事象が出ないように軽くて済むように、最大限のそして繊細な配慮が必要。そして中止するときの精神面でのサポートは欠かせない。
2013-03-23 07:23:38![](https://tgfile.tg-static.com/static/web/img/placeholder.gif)
早い時期に緩和ケアへ進んだ医師の中には、最近の抗がん剤治療、支持療法の進歩を理解していなくて、一昔前のイメージで止まってしまっている人もいて、「抗がん剤治療なんて……」という語り口で(しかもそれを一般化して)語ってしまうのをよくみかけるんだけど、
2013-03-23 07:26:37![](https://tgfile.tg-static.com/static/web/img/placeholder.gif)
あくまで個々の患者さんによって、抗がん剤治療をやるほうがいい場合、やるほうがいい時期、やらないほうがいい場合、やらないほうがいい時期があるのであって、そこの見極めこそが、臨床腫瘍医の大事な大事な仕事。
2013-03-23 07:28:51![](https://tgfile.tg-static.com/static/web/img/placeholder.gif)
そうやって仕事しているうちに、前の勤務先では最初は「抗がん剤治療なんて」だった緩和ケアのDrたちが、だんだんと緩和ケアの患者さんを逆紹介してくれるようになった。
2013-03-23 07:32:10![](https://tgfile.tg-static.com/static/web/img/placeholder.gif)
もちろん抗がん剤治療はやらないほうがいいですよ、とお話する方も多かったが、中には抗がん剤治療に踏み切って症状が軽減して退院できた方も、少なからずいた。
2013-03-23 07:32:21![](https://tgfile.tg-static.com/static/web/img/placeholder.gif)
抗がん剤は私にとっての「緩和ケア」での重要な武器なので、いかに上手く使いこなせるようになるか(使いこなす、には、変更、中止の際のコミュニケーションも含むんだよ)というのが日々の命題。
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前にもたぶんつぶやいたことがあるけど、緩和ケア病棟の専従医だったときには、治療医が抗がん剤治療をやるだけやってぼろぼろになった患者さんが「見捨てられた」と恨みつらみでいっぱいになってやってくるので、こんなつらくなるまで治療してあとは緩和ケアへってなんだよ、と思ってた。
2013-03-23 07:40:13![](https://tgfile.tg-static.com/static/web/img/placeholder.gif)
根底にそういう感情があったせいで、治療医のDrたちとぶつかることも多かったんじゃないかと思う。両方の立場を経験すると治療医が悩んでいることも、よくわかるようになったし、でも治療を中止することが必要なら躊躇もしない。
2013-03-23 07:43:38![](https://tgfile.tg-static.com/static/web/img/placeholder.gif)
そして治療医の立場からなら、他の医師へ、そこまで治療を粘ってはだめだということを、たぶん緩和ケア医からよりは少しは伝えやすいのかなとも、思う。
2013-03-23 07:44:47![](https://tgfile.tg-static.com/static/web/img/placeholder.gif)
いい関係がつくれたんですね。RT @necohime: そうやって仕事しているうちに、前の勤務先では最初は「抗がん剤治療なんて」だった緩和ケアのDrたちが、だんだんと緩和ケアの患者さんを逆紹介してくれるようになった。
2013-03-23 07:37:31![](https://tgfile.tg-static.com/static/web/img/placeholder.gif)
@oncook そうかもしれません。なにより、緩和ケアの先生たちが抗がん剤で元気になる患者さんを目の当たりにしたことが大きかった気がします。
2013-03-23 07:47:08![](https://tgfile.tg-static.com/static/web/img/placeholder.gif)
@norishiroyukiya そうですね。有害事象が許容範囲で患者本人も迷っていたら家族が抗がん治療中止を容認できるまで時間をかけることもあります。でもご本人がもうやめると決意されていたら、私は家族のためだけに治療を引っ張ることはしないです。
2013-03-23 07:55:10![](https://tgfile.tg-static.com/static/web/img/placeholder.gif)
@tkdmHawkeye そうなんですよね。緩和ケアへの志向が強いスタッフに「え、なんで抗がん剤やるの?抗がん剤なんてやらないほうがいいよ!!」と面とむかって言われたこともあります。(でもその患者さんはリンパ腫で初回治療だった……)
2013-03-23 07:59:16![](https://tgfile.tg-static.com/static/web/img/placeholder.gif)
@tkdmHawkeye 抗がん剤はつらい思いをするだけで悪いもの、というのも、抗がん剤を使いつづけられることのほうがいい、というのもどちらも違うんですよね。 立場の違うスタッフがお互いを尊重できなければ、治療を受けてきた患者さんの人生を尊重することだってできないでしょうにね。
2013-03-23 08:02:25![](https://tgfile.tg-static.com/static/web/img/placeholder.gif)
@tkdmHawkeye そうなんですよね、私も血液内科の移植中心のとこから緩和ケアへ飛び込んで、緩和ケアってなんて大事なんだ!!!と思っていて(今大事と思っているのとはテンションが違うw)その勢いで治療医の先生たちと相対してしまった。思い出すとほんと未熟だったし恥ずかしいです。
2013-03-23 08:06:07![](https://tgfile.tg-static.com/static/web/img/placeholder.gif)
@necohime ARCOのTop Five Listの第1がすとんと腑に落ちないのは、緩和としての抗がん治療という視点が見えにくいからかと思いました。 http://t.co/GBMoGyd5pI
2013-03-23 08:02:02![](https://tgfile.tg-static.com/static/web/img/placeholder.gif)
@MoriiY ChemotherapyがPlliative Careだという発想はひょっとすると血液内科的発想かもしれません。症状を緩和できる手段が他にない血液疾患ではたぶん昔からPlliative Chemotherapyをそうとは言わなくてもやってた。
2013-03-23 08:12:09![](https://tgfile.tg-static.com/static/web/img/placeholder.gif)
@MoriiY 固形癌にそれが応用できるようになったのは最近の話ですね。抗がん剤治療、支持療法が進歩したからこそ。でも血液疾患ほど効果が高くないので撤退する時期を慎重に見極めながらじゃないとやり過ぎちゃうんですよね。
2013-03-23 08:13:17![](https://tgfile.tg-static.com/static/web/img/placeholder.gif)
@necohime 賭けにでて大幅にPS改善した例も。でも治療死のリスク覚悟だから患者の正しい理解と決心、医療者との信頼関係が不可欠。全く勝算のない賭け、患者が望まない賭けをしてはいけないし、ましてやぼったくってはいけない。
2013-03-23 08:22:15