コンクリ柱を立川断層がずれた痕跡と誤認。ただし、断層自体がないという判断ではない-東大地震研 その3
うーむ、報告書に分析結果や薄片写真が一枚もないな。「上から人工物を挿入した」って言うことはグラウティングかな?だとしたらベントナイトが入っている可能性が高いので、XRDでは判断が難しい。やっぱり疑わしいところは薄片・研磨片での観察が必要。
2013-03-28 16:11:01・2013年3月28日 平成24年度立川断層帯トレンチ調査「榎(えのき)トレンチ」の調査結果について (暫定版資料)
http://wwweprc.eri.u-tokyo.ac.jp/files.php?file=Tachikawa______2013329_2L_127490747.pdf
- 鏡下観察 | 株式会社 蒜山地質年代学研究所
http://geohiruzen.co.jp/?p=224
岩石や堆積物などを顕微鏡で観察できるように薄片に調整し、偏光顕微鏡で観察します。試料中の様々なスケールでの組織を検討した上で、各構成要素(鉱物、岩片、化石、非晶質など)の種類、形態、粒径、色、包有物、変質の度合いなどについて記載します。
- 特に有効と思われる点
鉱物組み合わせだけではなく、鉱物の形状や分布の特徴など、試料の岩石組織・微細構造の情報が得られます。
「現状での鉱物組み合わせ」の他に、「源岩の鉱物組み合わせ」、「変質鉱物の組み合わせ」、「変成鉱物の組み合わせ」、「岩片の組み合わせ」など、試料の状態によっては様々な視点からの鉱物組み合わせの検討が可能です。
別途ポイントカウントを行うことで、定量的な量比の決定が可能になります。
含有量が少ない鉱物についても、薄片中に認められれば記載が可能です。 - ご注意頂きたい点
粒径が数10ミクロン以下の鉱物は、光学的な特徴の情報が得られにくく、同定が困難な場合があります。
@me_rl_in 俺は関係者じゃないからどういう判断がなされたかわからないけど、本当に観察ができる人間が入っていたのかが気になる。報告書を読んでも断層と認定した根拠が良く分からないのよね。そういう意味では我々のように物を見る事を訓練された地質屋というのは貴重な存在なのです・・・
2013-03-28 18:35:52@me_rl_in 「観察」と言うのは人の主観が入るからね。どうしても下に見られがち。けれども、やはり自然を相手にする以上、人間の言葉に翻訳するという作業は非常に重きをおいたほうがいいと思うのです。
2013-03-28 19:09:54学生の調査の指導補助をしてた時、学生が薄片を持ってきて「この石なんですか?」って聞かれたことがあった。いろいろ見ていてどうも不思議な感じがしたので、採取してきた石を見せてもらったらコンクリートだったことがある。
2013-03-28 19:24:44同期の人も、進級論文でコンクリの薄片を作っていました。本気で地質調査をしたことある人なら、一度や二度コンクリを採取して悩んだ事があるはず。こうやって徐々に観察眼が養われていくのです。
2013-03-28 19:25:17けれど今、地質学科で進級論文をやっている大学が激減してしまいました。このままだと物を正しく観察できる人間が減っていってしまうのです。大変なことです。
2013-03-28 19:25:51主断層帯の説明。
やはり、白い粘土質塊は不思議と書かれており、解明されていないようです。
時は前後しますが、会場出口近くで、地質学会の腕章を巻いた方と、その知己の方が会話していて「あの白いの何だい?」「あれは全くわかんないんだ。 不思議なんだ」と言っていました。
- 立川断層トレンチを見学 - 光と影のつづれ織り 2013年02月11日 | 自然科学
http://blog.goo.ne.jp/te-reo/e/56819dfdc49b903a17fc9f6bcfb491f6