最近思ったこと:医療とマスメディア

俺の思考録みたいなものなので他の人が見てもあまり有益ではないかとww
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ちいかわちゃん太郎 @dashimarutarou

医療過誤、というものに関する認識が宜しくない。というよりは、「医療」が安定的に供給されるべく存在する社会的なシステムだという世間の認識が危ない。それが「医療ミス」について「ミス」という負の要素を何食わぬ顔で責め立てる医療消費者社会を生み出してしまったのかもしれない。

2010-09-06 23:34:48
ちいかわちゃん太郎 @dashimarutarou

医療ミスの被害者に関しては確かにご愁傷さまである。しかしそれが明らかな医師の怠慢によってもたらされたものなのか、医療という実は物凄く精密に出来た小さな受け皿から偶然零れ落ちてしまったような事例なのかには、焦点が当てられない。というより、全て前者であるかのように扱われてしまう。

2010-09-06 23:37:42
ちいかわちゃん太郎 @dashimarutarou

恐らく殆ど全ての国民がかなりの部分安定的に医療を受益出来ることに関して、それが途方もない人的資源の消耗によってもたらされていることへの意識が希薄であると、保証された「医療」という絶大なるプラス要素が当たり前になり、その視線は自ずと「医療事故」という負の方向ばかりを向いてしまう。

2010-09-06 23:40:59
ちいかわちゃん太郎 @dashimarutarou

もちろん医者の中には粗悪な人間もいるかもしれない。しかし、みな途方も無い勉強を積み重ねた上で患者の健康保持の為に全力を尽くしている幼気な「労働者」なのである。その点で彼等はもっと権利を保障されるべきであるのが、「命」というものに関わる職業だからか、「誠実」な対応を迫られている。

2010-09-06 23:45:31
ちいかわちゃん太郎 @dashimarutarou

医療は我々に対して「誠実」であるが、残念ながら今の世間は医療に対して「誠実」ではない。そのような認識が拡大していく中で、全力を尽くした結果零れ落ちていった命に関しての責任を全て押し付けられる恐怖に医者は怯え、業界を去っていく。そして、残された医者にはその分の業務が集中する。

2010-09-06 23:47:29
ちいかわちゃん太郎 @dashimarutarou

こうして、特に「産婦人科」などの「命」というものに大きく関わり、そしてその分確率的に医療の手から零れ落ちてしまう命が多い現場では、どんどん医師が撤退し、残された医師に業務が集中し、過労から医師が業務続行不可能になりまた撤退していく。そんなふのスパイラルが繰り返されていく。

2010-09-06 23:49:58
ちいかわちゃん太郎 @dashimarutarou

単なる仕事における不可避のミスだから「しょうがない」というのが、「命」というものが掛かっている状況ではタブー視される。医者はもちろんそんなことを言わずに済むように常に全力を尽しているが、避けられないものは避けられない。そして何度も言うが医療消費者の中ではこの意識は極めて薄い。

2010-09-06 23:52:44
ちいかわちゃん太郎 @dashimarutarou

こうして現在着々と進行している「医療崩壊」。これに関してマスメディアというものは大きな責任を負っています。

2010-09-06 23:55:17
ちいかわちゃん太郎 @dashimarutarou

医療事故に関する選択的な情報の報道。医療事故被害者目線からの、医者に対しての非常に厳しい批判。最善を尽くしたであろう医師に対しての「何故救えなかった?それはお前が間違いを犯したからじゃないのか?」という糾弾。医療を絶対的な物としてみた上で、何故全うできなかったのかと攻め立てる。

2010-09-06 23:58:24
ちいかわちゃん太郎 @dashimarutarou

@sakurayuriyuri そもそも「医療ミス」というものに関して、その当事者である医者が責められるべきようなミスを本当にしたのか?という意識を消費者側が持つことが大事なのかなと。医療というものが持つ大きなリスクを消費者が無視し、その恩恵だけしか視ないのは変じゃないかなと

2010-09-07 00:02:58
ちいかわちゃん太郎 @dashimarutarou

そして、この医療崩壊に大きな拍車をかける出来事となったのが、海堂尊さんも同内容の事件をモデルとして小説中に登場ささせている「福島県立大野病院産科医逮捕事件」です。

2010-09-07 00:04:01
ちいかわちゃん太郎 @dashimarutarou

事件の概要は、2004年12月17日に福島県立大野病院で帝王切開手術を受けていた産婦が出産後に死亡した件に関して、手術を執刀した産婦人科医が業務上過失致死と医師法違反容疑で逮捕されたというものです。ちなみに、該当医師は現在では一応無罪判決を受け復職しています。

2010-09-07 00:08:28
ちいかわちゃん太郎 @dashimarutarou

この事例では、当時常勤としてひとりだけ努めていた産婦人科医が執刀したところ、極めて低確率な合併症が子宮においており、出来うる限りの手を尽くして治療に当たるも患者を「死なせて」しまった医者が「医療ミス」被告として逮捕・起訴されるという何とも恐いことが起こっています。

2010-09-07 00:12:49
ちいかわちゃん太郎 @dashimarutarou

まだ有罪が確定していない時点で、起訴した警察署は県警本部長賞を受賞し、また彼の手術時の立ち回りに関しての報告書も正当な分析を行わずに「執刀医のミスである」と断罪するなど、まるでその産婦人科医を目の敵にしているかのような動きが多々見られました。

2010-09-07 00:16:07
ちいかわちゃん太郎 @dashimarutarou

そしてここで医療に大きな追い打ちをかけたのがマスメディアでした。彼等は自分たちが「不当な不利益を強いられた」被害者であるかのように産婦人科医を糾弾します。この時期のニュースは、俺もいくつか見たような記憶があります。当時は何も考えてませんでしたが。

2010-09-07 00:19:47
ちいかわちゃん太郎 @dashimarutarou

もちろん我々は産婦人科医療についての知識なんて全く持ち合わせていませんから、適正な自己判断は下せません。その時に世論の判断材料となるのが「マスメディアの報道」となることは既に自然の流れ。そして、この時、マスメディアが適正な情報の吟味を行って事件報道をしていたかには疑問が残ります

2010-09-07 00:22:59
ちいかわちゃん太郎 @dashimarutarou

何はともあれ、これは当の医者達から見たら衝撃的な事件でした。「最善を尽くしても患者が死ねば逮捕される」という不条理が医者を現場から遠ざけていくようになります。医者の業務上過失致死とは一体何なのでしょうか。常に死と隣合わせの現場で「最善」を「過失」と断罪する。これは適正でしょうか。

2010-09-07 00:26:41
ちいかわちゃん太郎 @dashimarutarou

ただ、俺は「最善」としていますが、実際のところ「最善」であったのかは俺にはわかりません。とりあえずそう仮定して進めているに過ぎません。しかし、「最善」でなければ評価されないというのだとしても、医者が過酷な職業であることは間違いないんじゃないかなと思います。

2010-09-07 00:28:47
ちいかわちゃん太郎 @dashimarutarou

ここに関して、少なくともマスメディアが医療に大きな害悪をもたらす働きをした点に間違いはないと思います。その姿勢に大きな疑問が提示されているにもかかわらず厳然とそこに居座り続けるこのマスメディアというものに関して、いい加減世の中は認識を変えなければいけないと思います。

2010-09-07 00:33:30
ちいかわちゃん太郎 @dashimarutarou

そして、こういった事例に関して、「マスメディアの知性の不調が、日本人全体の知性の不調を導いている」という意見があります。つまり、マスメディアがバカになっているのです。そしてそのバカが垂れ流すコンテンツを四六時中享受している我々もつられてバカになっていると。

2010-09-07 00:35:54
ちいかわちゃん太郎 @dashimarutarou

新聞もテレビも機能不全に陥っていると、そして大衆はそれに巻き込まれて一緒に墜ちていくと。しかし、テレビや新聞がなくなったら人々は一体どこから情報を得たらいいのかという問題はあると思います。今の日本人のメディアリテラシーの程度では、とてもインターネットには対応できない。

2010-09-07 00:40:38
ちいかわちゃん太郎 @dashimarutarou

まぁあくまでここで語ってるのは他人の意見なども借りた結果の俺個人の視点なのであんまり鵜呑みにされないでください(笑

2010-09-07 00:44:55