超電磁砲に上条さんが出ないのはアレが出ると美琴が男に依存するヒロインになっちゃうからでしょ。そういう性質じゃないのは思う。
2010-02-03 08:07:09虚構作品に対してよく「人間が描けている・いない」というときの、「人間」で意味されている対象と アニメやラノベにでてくるいわゆる「キャラ」というのは 人間を表面的にしか描けてない、類型的にしか描けてないのがキャラ なのではなくて 人間と動物のようにそれぞれ全く別な種類の存在者で
2010-02-03 12:20:54両者を描くための方法はそれぞれ異なるものであり 従って人間が描けてもキャラがどうしても描けない人 その逆もまたある と考えるのが自然だと思うけど 例えば桜庭一樹がラノベ描くときにいつも人間になっちゃってるからダメだと編集者に言われ 頑張ったけど結局描けなかった的なことを言ってたし
2010-02-03 12:23:17美琴の能力が努力によるものだと言われるだけでその過去の努力の過程が描かれないことに対していつも文句が出る という状況で気づいたんだけど 「超能力」という概念には 単に物理法則に逆らった結果をもたらす能力というだけでなく
2010-02-03 13:13:53訓練や学習によっては獲得できない能力であるということも実は含意されてるんではないか ノウハウがないから「超」能力なんだよ みたいな感じ そう考えると禁書世界の「超能力」ってかなり我々にとって分かりにくい異形な概念なんだなあ
2010-02-03 13:15:32単なる我々が自転車に乗ったり料理ができるのと同じようにテレポートや透視ができるということになってる世界 というわけではないようだし そうするとやっぱりノウハウがないということで「超」能力性が成立してるように見えるわけだけど 習得過程があるとも同時に言われてる
2010-02-03 13:18:36じゃあやっぱりあの世界の人にとっては我々にとっての自転車に乗る能力のようなもので 視聴者にとってのみ超能力に見えるんじゃないか ストパンのパンツみたいに というふうに考えられそうだけど しかし作品内で上条さんの右手によって「幻想だ」と見なされている というややこしさ
2010-02-03 13:20:05幻想殺しがなんなのかは難しいと思うんだけど いずれにせよ意図して特定の物理的な結果を引き起こせるにも関わらず幻想だと言ってしまうのだから 普通は実在すると思われているものが本当は存在していないんだよという反実在論的な観念の具体化として解釈されなければならないのは確かだと思う
2010-02-03 13:27:20そこで言われてる「普通は実在すると思われてるもの」が何なのかが難しいってことなんだろうけど それがはっきりすれば超能力の超が何なのかもわかるんだろう… とりあえず能力ランキングはそこに入りそうなものの一つだとは思う
2010-02-03 13:29:11とある科学の超電磁砲15・16話 黒妻の蛇谷への「お前、変わっちゃったなぁ」というセリフを なんとなくいいもの、そしてこれまでのレールガンの世界にはなかったもの の現れとして感じたのはなんでなんだろうと考えたんだけど
2010-02-03 14:49:41それは蛇谷を殴りながらそう言っている感じが 相手を許さないんだけど 同時に相手に愛情も持っている、つまり正しい正しくないと愛情のあるなしが区別されてる感じでもあるからなんじゃないかと思った
2010-02-03 14:51:41それは弱さそのものへの愛情なわけであって そして弱さへの愛情とはまさに子供には持てないものの最たるものの一つなんじゃないかと 大人がみな持っているわけではないけど 子供は絶対に持ってないもの という気がするし
2010-02-03 14:53:26@sananaka なるほど。同感です。その弱さそのものはかわいさと分離されているところも重要だと思いました。かわいいペットをかわいがるのは子供でもできますので。
2010-02-03 15:23:25@tatsuzawa そうそう、自分より弱いからかわいがるというのとは本質的に違うというか もっと一般的な愛情って感じがしますよね 人間はすべからく弱くてみじめな存在で、それをまとめて肯定する、みたいなすごく大きい話につながるのかもしれないというか
2010-02-03 15:52:47とある魔術の禁書目録ノ全テの対談パートを読んだ。おもしろかったのは、超電磁砲マンガの冬川基が上条を出したいと言っていること。オトナアニメVol.15のインタビューで、上条を出したくないと語るアニメの構成・水上清資と対照的。
2010-02-03 20:49:55「冬川:それと美琴についてですけど、実際に動かしてみると、彼女は上条がいないとツッコミにくい完成度の高いキャラなので、上条を出した方がやっぱりキャラが活き活きすると思います。」(『とある魔術の禁書目録ノ全テ』)
2010-02-03 20:50:25冬川の発言は、同書の別の箇所で、マンガ編集の荻野謙太郎が述べていることと呼応している。いわく、「皆さんご存じの通り、御坂美琴は強い。戦闘力だけならまだしも、人格的にも強い。あまりに強すぎる、完成されたキャラクターは物語の主人公にはしにくい」。
2010-02-03 20:51:05冬川が上条に望んでいるのは、美琴の強さ=完成度を破壊するものとしての働きではないかと思われる。美琴の最強無敵のキャラクター=パーソナルリアリティは、上条の幻想殺しによって破壊される。そこで導入される美琴の「弱さ」は、物語(ロマンス)を起動させる。
2010-02-03 20:52:15@_kokone 美琴って本質的には「ボケ」だと思うんですよね。禁書で自販機蹴ってたりしますがそういった所もボケの一環。だから日常パートでは突っ込み役に回れる上条と絡むと面白くなる。
2010-02-03 20:52:20美琴は「ボケ」だけど、上条以外にツッコミに回れるキャラがあんまり居ないのがネックかもしれない。黒子もマジメな所はあるから「ツッコミ」に回れるけど、ヘンタイガチレズな所は「ボケ」だから小回りは効かない。特に上条さんが美琴と絡むと黒子は発狂せざるを得ない訳で。
2010-02-03 20:53:36アニメが佐天を押し出すのも、この美琴の「物語の主人公にはしにくい」性質によるといえるかも。アニメのレベルアッパー編の物語を支えるのは、佐天のキャラクター(人格)の「弱さ」だ。所々佐天こそ主人公にみえさえする。佐天のような悩めるキャラクターは主人公にしやすい=物語を駆動させやすい。
2010-02-03 20:54:26アニメは、この佐天をキャラクターを糸口として、美琴のキャラクターを原作マンガからずらしてきている。上条を出すことも佐天を出すこともいずれも、美琴の「強すぎる、完成されたキャラクター」をいかに破壊して彼女の物語を呼び起こすか、ということに賭けられるものとしてあるようにみえる。
2010-02-03 20:55:39