竹熊健太郎さん、出版業界に対して(自称)過激なTweet

コメントつけやすくするためにまとめました。 しばらく編集自由にしておきますので装飾や更新などご随意に。
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row_m @row87400822

昼間の気になるリツイートの続きを。少女(女性)漫画家の栗原まもるさんのブログから。http://t.co/I7zl3Zvfh8 『Kiss』と言えば、版元が大手の講談社だし、女性漫画誌の中でも結構名の知れた雑誌だ(青年漫画中心読者の僕でも雑名を知っているくらい)。

2013-04-08 21:56:30
row_m @row87400822

続き)ここには結構深刻な状況が描かれている。「打ち切り」が深刻なのではない。今ひとつ読者に受けずに「打ち切り」が生じる事は、作家に取っては辛いことにせよ、この業界では珍しくはない。深刻なのは、作品が「打ち切り」宣告される背景だ。読者人気があるのに売れない、という。

2013-04-08 22:03:13
row_m @row87400822

続き)僕は女性誌までフォロー出来ていないので、作品そのものを読んではいない。ただ栗原先生がキャリア25年ということから考えても、「打ち切り」対象となった作品は一定のレベルを保ったものであったろうと推察出来る。雑誌上では、読者人気があったと伝えられていたなら尚更だ。

2013-04-08 22:05:55
row_m @row87400822

続き)そこそこの面白さを持つ作品が売れない、という事態はコンテンツパブリッシャーにとっては非常にまずい事態と言っていい。なぜなら、「作品」に対する基準がなくなり、同時にそれは「作家」に対するリスペクトも消えてしまうからだ。残るのは「マーケティング」という事になる。

2013-04-08 22:10:58
row_m @row87400822

続き)もちろん面白さとは多種多様で、特に近年細分化している。とはいえ「作る側」の論理から言えば、「面白い」と信じないと作品など作れはしない。だが、現在進行形の例が示すように「そこそこ」面白いレベルではビジネスにならないと言うのであれば、ほとんど作品は作れなくなる。

2013-04-08 22:18:36
row_m @row87400822

続き)確かに「圧倒的に」面白い作品も世の中にはあるし、それはまずヒットしていく。「ハンター×ハンター」とか「ドリフターズ」とかがそうだ。だが、世にある漫画の大半はそこそこだ。その中間層ともいうべき作品群が、今後というか現在進行形でビジネスにならなくなっていっている。

2013-04-08 22:24:52
row_m @row87400822

続き)そうなると中堅作家が食えなくなり、それを支えて来た「漫画雑誌」という媒体自体がゆるやかに消滅していく。スパイラルは加速し、おそらく一握りの作家しか「ビジネス」としては残らなくなる。逆に言うと作品は「ビジネス」ではなく、「趣味もしくは執念」で作作るしかなくなる。

2013-04-08 22:29:39
row_m @row87400822

続き)形態としては、今の純文学系のビジネスに近い形に落ち着いていくだろう。さすがにもう少し規模は大きいだろうが、構造はさほど変わらない。「賞」レースに残ったものか、別メディア(TVや映画)にコンバートされて、「情報」が一般に流通したものしか売れない。

2013-04-08 22:32:47
row_m @row87400822

続き)そういえば、暫く前に竹熊健太郎氏が「才能ある作家が同人に流れる」「それを止めるシステムを出版が作らないと」と呟いていたが、それは即ち才能ある若い作家たちは無意識にこの構造について気づいているからだと思うのだ。「ビジネス」ではなく「趣味」でしか出来ないと。

2013-04-08 22:44:52
row_m @row87400822

続き)ただやりようはある。「身の丈」を考えたビジネスモデルに戻す事だ。おそらくだが、栗原先生の作品は現時点で一万部を割り込んでいる。だが、文学系作品で一万部を割るのは珍しくない。そういうスタンスで「出版」を考え直すのが、生き残る一つの方法だろう。

2013-04-08 22:48:06
row_m @row87400822

続き)でも、たぶんこの辺の論議は、角川会長が既に大塚英志氏あたりとやってるんだろうな。KADOKAWAの今後5年の動きはおそらく、極めてラディカル(大手出版社から見れば)なものになっていく予感がある。メディア横断と、規模縮小しか「出版」の生き残る道はないのだから。

2013-04-08 22:56:13
row_m @row87400822

続き)ついでに言うと「メディア横断」は、かつての出版主導のメディアミックスと異なる話になるだろう。既に「出版」という概念を使用するのが怪しいレベルの話になるだろう。たぶん「マーベル」とか「ディズニー」とかと共通していく「ビジネス」だ。

2013-04-08 22:59:27
row_m @row87400822

続き)しかし、ホント悔しいがアメリカはコンテンツビジネスに関しては日本の先を行っている。「クールジャパン」じゃねーよ、ほんとにもう。

2013-04-08 23:02:43
竹熊健太郎《地球人》 @kentaro666

.@row87400822 後半はその通りだと思います。前半について僕の考えは違います。「才能が同人に流れるシステムを出版は用意すべき」だと考えておりません。既に氷山がぶつかって浸水が始まっているのですから、今考えるべきは「脱出」であって、修理ではないと思います。

2013-04-09 10:31:40
竹熊健太郎《地球人》 @kentaro666

.@row87400822 訂正です。「才能が同人に流れることを阻止するシステムを出版は用意するべき」がそちらのご趣旨でしたね。それは、もう無理だと私は考えます。既にサバイバル段階なのですから、何とかなるさと甲板でダンスを踊っておられる人はもう放っておいて、救命艇に乗る場合です。

2013-04-09 10:40:49
竹熊健太郎《地球人》 @kentaro666

漫画に限定して言うなら、私はかなりの確率でコミティアが「一次創作」の供給元になって、コミケその他の即売会が二次創作の場になるんじゃないかと思います。その時「同人」という言葉は消滅するのではないでしょうか。

2013-04-09 10:50:55
竹熊健太郎《地球人》 @kentaro666

先日から私、出版業界に対してかなり過激なTweetをしていると思うのですが、RTされるばかりで、ツッコミが殆んどゼロという事に驚いております。「痛い人」を遠巻きに見ているというのなら、まだわかるのですが、RTはともかく「お気に入り」されるのがよく分かりません。

2013-04-09 10:59:41