ドイツのエネルギー政策の見通しは一部の人が信じているほどには楽観視されていない。タイタニックは無事新大陸に辿りつけるのか……

前出のまとめ「ドイツの電力輸出超過の話が一部で騒がれてるみたいだけど、どうも話がズレてるというか。「輸出超過だから、輸入超過だから」どうこう、という類いの話ではないと思う。」に関連する hanswurst (@klammer_affe) さんのその後のツイートをまとめました。
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hanswurst @klammer_affe

「最新のガス火発は止められ、古い石炭火発がうなりを上げる。発電所が生む電気の価格は底無しに下がり、末端消費者の払う電気代は跳ね上がる。ドイツはいよいよ多くの電力を輸出し、その対価はどんどん少なくなる。エネシフはいまパラドクスのステージを向かえている」

2013-04-14 23:21:56
hanswurst @klammer_affe

”Im Stromnetz hat's gewackelt” 「送電網、不安定になる」http://t.co/ujhCZZIJjG 連邦系統規制庁が半月に一回発表している速報によると、去る3月11日から18日の間に系統への負荷が深刻な時間帯が複数回あった、とのこと。

2013-04-17 01:19:43
リンク t.co Bundesnetzagentur: Im Stromnetz hat's gewackelt - Deutschland - Politik - Handelsblatt In der zweiten Märzhälfte ist es im deutschen Stromnetz mehrmals zu schwierigen Situationen gekommen. Fast 40 mal mussten Netzbetreiber eingreifen. Die Stromproduktion aus Erneuerbaren stellt das Netz vor Probleme.
hanswurst @klammer_affe

その間、各系統運用会社は38回に渡って出力抑制などの操作を行なった。24日にも極端な供給過剰になり、4時間に渡って電力市場価格はネガティブプライスを記録したと12日付けのFAZは報じている。

2013-04-17 01:22:22
hanswurst @klammer_affe

特筆すべきは、これまでネガティブプライスが発生していたのは需要の少ない夜間であったが、今回はそれが日中だった点。送配電会社はいよいよ難しい運用を強いられている。

2013-04-17 01:24:25
hanswurst @klammer_affe

例えばドイツ北東部を管轄する50Herzが風力発電施設を系統から切り離す操作を行なったのは、2013年の第1四半期だけで23日に及んだ。2009年には年間で4日、2011年と2012年はそれぞれ45日と77日であったそうだ。

2013-04-17 01:26:51
hanswurst @klammer_affe

出力調整の鍵を握る送電網の拡張と蓄電設備の増設も遅々として進まない。その原因になっているのがまさに電力市場価格の下落によるインセンティブの低下と、大電力会社の業績悪化だというからいよいよ悩ましい。

2013-04-17 01:28:25
hanswurst @klammer_affe

現在建設/拡張予定の揚水発電施設が次々と計画の見直し、凍結、延期を発表している。Atdorf、Lägerdorf、Halde Sundern、Waldeck……。いずれもE.on、RWE、EnBWなどの大電力会社が絡んでおり、財政難や収益性への疑問から足踏みしている状況のようだ。

2013-04-17 01:31:18
hanswurst @klammer_affe

こうした中で希望の光となっているのがPower to Gasの実用化だが、試験施設の運用が始まったところで、今年中に実用化のGoサインが出るかどうか。実際商業運用が始まるのは当分先のことと目される。

2013-04-17 01:35:27
hanswurst @klammer_affe

これらに加えて今EUで議論されているCO2排出権、各セクションでの環境団体の抵抗の話も絡んできて、ドイツのエネルギー政策の見通しは一部の人が信じているほどには楽観視されていない。タイタニックは無事新大陸に辿りつけるのか……と言ったところ。

2013-04-17 01:40:14

まとめ主のおまけ

スライドショー:バイロイト音楽祭「パルジファル」
http://www.flickr.com//photos/hitsoshi_hof/sets/72157624491505193/show/
(同アルバム : http://flic.kr/s/aHsjro8Z7R)