森下式磐田の現状検分(前編)

五百蔵 容(@500zoo)さんによる森下磐田の現状検分ツイートをまとめました。 後編はこちら: http://togetter.com/li/494370
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五百蔵 容 @500zoo

今季2インサイドのシステムに変更されたのは、1トップ下のフリーランを浮かされるようになり、トップ下1枚とワントップシステムで敵ボランチのエリアをこの攻め筋で急襲するのが難しくなったからです。

2013-04-23 00:55:45
五百蔵 容 @500zoo

この攻撃面での骨格は、アイディアとしては昨今珍しくはありません。ボランチを飛ばして二列目に直接つけ相手に即応を迫ることで主導権を握る、というのは多少足下のあるバックを保有しているチームならどこでも狙っています。

2013-04-23 00:58:10
五百蔵 容 @500zoo

森下式の特徴は、非常に復元性が高く、組織的に、相手の弱いところに当てられる強靱な戦術的手札としてこの攻め筋を確立している点だと思われます。

2013-04-23 01:01:39
五百蔵 容 @500zoo

怒濤のハードワーク&トランジションからのショートカウンターとセットで、昨季前半は猛威をふるいました。

2013-04-23 01:02:54
五百蔵 容 @500zoo

森下磐田は、巷間言われているようなポゼッションサッカーのチームではないです。少なくとも今は。現在このチームが攻撃面で保有している「できていること」は、このような疑似カウンター的なバイタルエリア急襲戦術(便宜的にバックライン・カウンターと称しておきます)とそのバリアント。

2013-04-23 01:06:10
五百蔵 容 @500zoo

3142を採用している現在でも時折炸裂が見られるショートカウンターも含め、印象に反してカウンターのチームだと言えると思います。ただ、監督とチームの発想自体が我々素人の振り回すポゼッションとかカウンターとかのワーディングとは別の所にあるので、そういう区分はあまり意味が無いでしょう。

2013-04-23 01:08:06
五百蔵 容 @500zoo

攻撃面で「できている」のはそんな感じで、一方「できていないこと」はこういったところ……相手を押し込んだ状態での、ポゼッションワークからの崩し、ワイドカウンター、今季においては5-3セットからのボールポゼッションの回復。

2013-04-23 01:11:30
五百蔵 容 @500zoo

このチームは、今のところポゼッションのチームではない。少なくとも相手を敵陣に押し込んだ状態で崩せるチームではない。目安のひとつとしては、ペナルティエリア角のスペースを使って敵を動かして目詰まりを打開する。これがヘタ。

2013-04-23 01:15:07
五百蔵 容 @500zoo

ここは昨季から我々サポが一丸となって苛ついているところだと思います。バックからの一気の寄せでは美しい効果的な攻撃ができているのに、いったん状況が相手陣内で落ち着いたらほとんど得点のにおいがしなくなる。

2013-04-23 01:18:19
五百蔵 容 @500zoo

実際は得点できていない/脅威を与える攻撃ができていないわけではないのですが、ほとんどは詰まったボールをサイドに逃がしてクロスからのゲット、やぁ~まだの個人技なんかだと思います。

2013-04-23 01:19:41
五百蔵 容 @500zoo

なぜこれだけの技巧家を揃えているのに、崩せないのか?様々な理由があると思いますが、単純に相手の状態に応じたバックラインカウンターのバリアントの充実度に比して、たぶんあまり量的にトレーニングされてないか、有効なトレーニングができていないのではないかと自分は見ています。

2013-04-23 01:21:01
五百蔵 容 @500zoo

先日の広島戦などは顕著で、もちろん広島の5-4守備……とりわけ組織的視野の維持のすばらしさ、西川のポジショニングの完成度(シュートポイントを与えてもコースを確実に切る)があっての失態だったわけですが、そうだとしても成算のほとんどないアタックをチームは繰り返していました。

2013-04-23 01:25:22
五百蔵 容 @500zoo

成算がほとんどない、というのは、広島守備陣の視野を切れる、制限できるような攻撃、全体としての連携をほとんどできていない、という意味です。

2013-04-23 01:28:33
五百蔵 容 @500zoo

それでも、わずかに隙間を……やはりCBとWBの間に……作り出すことはできていたのですが、レシーバーが自由になってもパサーの判断が遅れ、パサーが見えていてもレシーバーが遅れ、といった次第で、ニントモカントモでありました。

2013-04-23 01:29:34
五百蔵 容 @500zoo

一瞬、サイド、サイドで攻撃し伊野波も上がってきた効果が上がり、CBとCBの間にできた比較的大きな隙間に松浦が走り込め、そこにナナメにつけられる連動でじじいがボールを持ったのですが、わずかに出すのが遅れて森崎(か青山)にコースを遮断されてしまいました。

2013-04-23 01:31:24
五百蔵 容 @500zoo

広島の穴熊のど真ん中に風穴を開けかけた惜しい事態でしたが、あの瞬間をもう少し前倒しで予測できて、バックラインカウンター時のような速いパスを機械的につけられるようにならないと、今もですが、将来も難しいでしょう。

2013-04-23 01:34:46
五百蔵 容 @500zoo

押し込んだ状況で崩せるようになるには、このチームはまだアイディアが足りない……よく言われる、個の動きやパスの意外性といったレベルのアイディアではなく、その前の、ボックス攻略のための組織的なアイディア。バックラインカウンターを発想させているような、フレームのアイディアが。

2013-04-23 01:38:18
五百蔵 容 @500zoo

まあそんなんどこの国、チームでも超絶難しいんですけど。森下が、よりオープンな状態で敵組織を破壊できるバックラインカウンターのアイディアをビルトイン、ヴァリアント蓄積するのを優先し時間をかけているのは正解ではあるます。

2013-04-23 01:40:12
五百蔵 容 @500zoo

ラベルが違いすぎるのでこんなん例に出してもしょうがないんですが、グアルディオラ最強時代のバルサ(ウェンブリーでマンU屠殺したシーズン)は、相手をペナルティ幅に圧縮し、クロス対応時のタテヨコ方向凸凹化みたいな対応を相手に強要して、

2013-04-23 01:43:10
五百蔵 容 @500zoo

その凸凹の間に人とボールを素早く入れてかすめ取るみたいな荒技アイディアで、ゴール前にバス並べる学派をちぎっては投げちぎっては投げしてました。メッチビジャペドロが良コンディションだからこそ可能だったフレームのアイディアだと思いますが

2013-04-23 01:45:38
五百蔵 容 @500zoo

個々人の器量、その時々のひらめきに依存した「アイディア」で崩そうとするのではなく、そういう全体としての企みが必要だと思います。

2013-04-23 01:46:59
五百蔵 容 @500zoo

その他攻撃面での「できていないこと」、ワイドカウンターとポゼッション回復については問題としては同じ穴の狢的なとこがあります。

2013-04-23 02:02:37
五百蔵 容 @500zoo

守備の問題とも絡んでいるのですが、何が問題と言って、5-3に押し込まれた状態でインサイドの2枚+FWの1枚が守備に吸収されてしまう、されてしまうのを許容していること。

2013-04-23 02:04:13
五百蔵 容 @500zoo

このため、耐えきってボール狩った→カウンター移行時、ボールを前目、もしくはオープンサイドに一時避難するポイント確保に苦心することになっています。

2013-04-23 02:06:14
五百蔵 容 @500zoo

これはまだ現在進行形で観測中なのですが、どうも2インサイド+アンカー+1FWを吸収した状態での守備のケーススタディがイマイチ整理できていないのではないかという疑惑がありまして、そのことで低い位置に無駄に人を投入してしまう、よってレシーバーとして高い位置に進出する人が足らなくなる、

2013-04-23 02:09:44