森下式磐田の現状検分(後編)

五百蔵 容(@500zoo)さんによる森下磐田の現状検分ツイートをまとめました。 前編はこちら: http://togetter.com/li/492278
1
前へ 1 2 ・・ 5 次へ
五百蔵 容 @500zoo

ジウシが早々に退場して数的不利になった劣勢はあるものの、正面衝突のプレス合戦、トランジション合戦で敗北した開幕の柏戦なんかは顕著で、その課題を最後まで解消できなかったシーズンでした。

2013-04-27 08:26:35
五百蔵 容 @500zoo

約束通り動けているのにハメ切れない原因は二つあって、ひとつめはFW以下中盤のタスクが多すぎること。そのためどこかでアプローチ不順が起きる。ふたつめは、アプローチ不順が起きることと関係がありますが、球際が弱いこと。

2013-04-27 08:29:39
五百蔵 容 @500zoo

内山はトレーニングでこれらの原因を解消していこうとしていました。風の噂に聞くところによると、磐田式352には大部のマニュアルがまとまっていてノウハウは確立されていたとの由。目標地点は明瞭ゆえ、できていないことはできるようにするのみ、という思潮だったのでしょう。

2013-04-27 08:32:44
五百蔵 容 @500zoo

しかしそれは間に合いませんでした。

2013-04-27 08:33:02
五百蔵 容 @500zoo

なので翌年、ヤンツーが就任後すぐに打ち出したテーゼは納得感の行くものでした。彼は前年までの問題を解決するために、1)オーソドックスな442の導入によるタスクの整理 2)球際激しくいけない奴は使わない の2点を掲げ、問題点を絞り込んで再強化に乗り出しました。

2013-04-27 08:34:28
五百蔵 容 @500zoo

それぞれ時間はかかりました。プロセスに関しても言いたいことは色々あるのですが、それぞれクラブの基礎として浸透したと思いますし、継承する企図も持続していると思います。

2013-04-27 08:38:24
五百蔵 容 @500zoo

第二次ヤンツー政権~森下一年目を通して、守備に関しては以下のフレームが定着しました。

2013-04-27 08:43:28
五百蔵 容 @500zoo

1)個々のタスクを整理し連動したグルーピングで守備を行う 2)球際に激しく行くことを共通の価値観に 3)1)2)の浸透により、組織面からも個の側面からも一貫性をもったハードワークの価値観が確立

2013-04-27 08:44:25
五百蔵 容 @500zoo

2008年~昨年までで「できて」いて、今も「できている」のはこういったところです。これらの要件が確立しているため、前からの守備も、中盤での差し合い、サイドへの追い込みも、自陣にセットしての守備も同程度の強度で、よどみなく連続できるグループができあがりました。

2013-04-27 08:47:34
五百蔵 容 @500zoo

今季のシステム、人の差配での守備もその「できていること」の延長線上に組織されています。

2013-04-27 08:48:39
五百蔵 容 @500zoo

長所と短所がはっきりしているシステムを選択している関係上、今季守備面でやらせようとしていること、できていることも比較的はっきりとしています。

2013-04-27 08:50:25
五百蔵 容 @500zoo

まず、相手が自陣でボールを保持している時。,コースは切りますが、前からはあまり取りに行きません。取りには行きませんが、前に4枚いるのでサイドに出させやすいポジショニングを取り、サイドにボールを誘導します。

2013-04-27 08:53:01
五百蔵 容 @500zoo

サイドにボールを誘導した場合・もしくはサイドでのネガティブトランジションが発生した場合、初動はインサイドとWBでディレイをかけます。WBはタテを切り、インサイドは内側(ワンボラの脇スペースへのコース)を切ります。

2013-04-27 08:55:59
五百蔵 容 @500zoo

ボールサイドのFWは、状況によってボールホルダーの後方を切りつつ回収されたボールを受けられるポジションを取る、ワンボラ脇のスペースへ入る人を見る、コースを遮断する、といった動きをします。

2013-04-27 08:57:36
五百蔵 容 @500zoo

アンカー(ワンボランチ)はセンターのポジションからボールサイド寄りにポジションを取ることで、ボールサイドのバイタルエリアを圧縮し殺します。逆サイドのインサイドは連動してボランチのエリアに降りてきてサイドチェンジに備え、アンカーが空けたところを見る。

2013-04-27 09:00:02
五百蔵 容 @500zoo

3バックはボールサイドにスライドし、WBの裏をボールサイドのCBが直接管理します。逆サイドのWBが降りてきて、状況に応じてサイドチェンジに備えるなりラインに落ちてSB化してファーへの急襲に備えるなりします。

2013-04-27 09:01:46
五百蔵 容 @500zoo

インサイド・WBの網を早い段階で食い破ったボールが真ん中に入れられたりレシーバーに走り込まれた時は、真ん中のCBがアンカーのサポートに進出してこれを潰します。

2013-04-27 09:05:12
五百蔵 容 @500zoo

バックラインからの楔、ロングボールをこのエリアに入れられる場合も同様。

2013-04-27 09:05:43
五百蔵 容 @500zoo

インサイド・WBのディレイを有意に突破された場合は即座に5-3に移行します。この場合ボールサイドはFW・インサイド・WBが見ますが、状況に応じたマークの受け渡しカバーリングは良く組織されています。浦和戦であれだけ押し込まれながら5トップのカットインすら許さなかったのは、このため

2013-04-27 09:08:56
五百蔵 容 @500zoo

このように、現在の守備組織は非常に整理されています。純粋に崩されての失点がほとんどないのも頷ける整理感。

2013-04-27 09:12:57
五百蔵 容 @500zoo

こういった組織を可能にしているのは、ヤンツー以降確立された要件群です。すなわち、個々のタスクを整理する。そのことで連動して動けるよう共通意識をもったグルーピングを構成すること。ボールアプローチを厳しくして相手を自由にさせないこと。

2013-04-27 09:13:56
五百蔵 容 @500zoo

ここまでの検分で磐田が今守備面で「できていること」をおおむね総括できているのではないかと思います。これら「できていること」は、単にできているだけでなくはっきりとした長所でもあるので、維持していくべきです。

2013-04-27 09:17:51
五百蔵 容 @500zoo

ただ率直に言って過去~現状をかんがみるにこれらの事案はとりあえず、どうでもいい。重要なのは「できていないこと」です。こちらは「できていること」とは逆に、現体制で「できていないこと」から検分していきます。

2013-04-27 09:19:34
五百蔵 容 @500zoo

(直近で数字的には最大の課題であるはずのセットプレーについてはゆえあって後に回します)

2013-04-27 09:20:35
五百蔵 容 @500zoo

現体制の守備面でできてないとマズイのに「できてないこと」は、「できていること」がはっきりしているのと同様、はっきりしています。以下列挙します。

2013-04-27 09:22:11
前へ 1 2 ・・ 5 次へ