一年を占うスタート地点と言うことで、細かいプレー追う形での検分はやめて、「チーム作り」という観点で考えてみたいと思います。一年、その先の一年を模そう可能な基盤を見通したい的な方向で。
2014-03-05 01:28:38そうしてみたいと思ったのは、対戦相手の札幌が将来を見据えたチーム作りをしていて、試合を観ていて対比的に磐田の、シャムスカのチーム作りがよく見えてくる感があったからです
2014-03-05 01:29:11札幌はおそらく降格後、結果を出していると評判のユースのコンセプトとトップチームのそれを統合することで中長期的に一貫した強化をねらう、という方針でやっていると感ぜられます。
2014-03-05 01:33:21昨季のゲーム何試合か観ましたが、チームとして連動した守備、パスワーク、それらを具体的に実現するメカニズムがしっかりと構想され落とし込まれています。しかも、そのメカニズムは効果的でもあります。
2014-03-05 01:35:37今の札幌は端的に言ってひどく良いチームになりつつあります。今季も昇格争いに間違いなく絡んでくるでしょうし、もうひと越えレベルの高いスコアラーが得られれば確実に昇格、J1定着すら視野に入れられるのではと思わされます
2014-03-05 01:37:02ボールの位置を一列落としても良いので、前を向いている味方にボールを預ける(ボールより後ろの選手は受けられるようポジション)。そこから前の味方に縦を付ける。優先順位は内側。無理なら外側。
2014-03-05 03:00:06肝心なのはこの受け手が入ってくるポイント。札幌のやり方では、おそらく三つのエリアが「落しを受けたフリーの選手」からのパスを受ける場所として決まっています。たぶん中央のゾーン、中央と両サイドのゾーン間。
2014-03-05 03:00:51ここで受けた後、再び落とすなり前を向いてより高い位置で同様の三つのゾーンどこかに入り込んでいる味方につなぐなりして前に運んでいく。味方がうまく入って来れなかったり、敵の守備者に付かれている場合は大外のSHかSBが準備をしており、そこへ長いパスを送ります。
2014-03-05 03:01:29これらのアクションをできる限りダイレ、もしくはワンタッチプレーで行うことで展開の高速性を維持し、そのことで相手の守備をはがしていきます。レシーブポイントへ入ってくる為の動きを縦のゾーンに沿うように設計してあるのも巧妙です。
2014-03-05 03:01:59レシーバ・パサーは短い上下のスプリントを繰り返していくだけでトライアングルを作り、バイタルエリアで斜めに流れるなどのくふうを加えたりして効率的に展開を構成できます。
2014-03-05 03:02:25このチームが守備時にかける運動量を考えると、攻撃の展開をこのように効率化しておくことは、組織的にゲームを作って行く上で大きな意味を持っていると思われます。
2014-03-05 03:02:52ちなみにこの仕組みにはDFラインの選手も組み込まれています。開幕戦でも、味方のDMFが奪ったボール、磐田のアタッカーの前に入ってブロックしたボールを落とされたCBが中央かサイドの予定位置に入ったレシーバーに迅速に付けるシーンはいくつも目撃されました。
2014-03-05 03:03:11ボールに関わる人間が近接して同じポジション・エリアのイメージをもって動けるよう 攻撃が設計されているので、守勢転移時はまずこの攻撃関与者たちがファーストDFを行います。そこでボールを奪えれば、既述した攻撃のメカニズムに回帰し少ない動きとタッチで攻撃を再展開。
2014-03-05 03:03:50奪えない場合の守備機動も整備されています。サイドを突破された場合、DMFの動いた後のスペースを使われるような場合などでCBが出て行って潰す、内側へのコースを消す、CBがサイドにでた場合はDMFが降りてカバーを行う、など。
2014-03-05 03:04:39こういった構造が札幌がチームとして共有しているセオリー、プレーモデル、基本戦術とおおまかに描写できると思います。攻守が一貫性をもった機動パターンとして設計されていること、機能しないぱすさっかあとは異なり、ボール・人とも縦の動きでゴールに迫れるようになっていることがイイネと感じます
2014-03-05 03:05:03札幌のようなDFからFWに至る全てのライン、エリアで行うべきアクションが一貫して設計されているような仕方とは異なるやり方で大佐はチーム作りを行っているようです。
2014-03-05 03:06:15具体的には、DFユニット、DMFユニット、アタッカーユニットそれぞれ役割分担をして基本的に動く。DMFの攻撃参加は許されていますが、チームとして予めたくらまれているようなものはなく、あくまで臨機応変にという形です。便宜的にユニットサッカーと表現しておきます。
2014-03-05 03:06:52長所としては、切り替えの速い遅いに関わらず守備時の中盤でのフィルタリング、バックでの受け取りが容易に。短所としては、とくにアタッカーユニットを自由に動かす為、主にDMFユニットとの間でトランジション時プレッシングの連動性が計画的に確保されていません。たぶん現状は放棄されています。
2014-03-05 03:07:48前から追い込まれたボールをDMFがチームとして取りたい場所で取る、ということはほぼできなくなっています。ですが守備に軸足を置いたDMFをDMFユニットとして動かしている事、このカテゴリのアタッカーの実際上の脅威度といった要因により現状奪うことがができています。
2014-03-05 03:08:47セットした状態での守備は442で行います。ここでもユニット毎に三々五々ボールアプローチを行うことに現状なっていて、前からアプローチしていっているように見えても計画的に追い込む動きは存在しません。
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