讃岐は我那覇ワントップでトップ下を配した4411。SHの活動量が多く内側にどんどん絞っては開き、絞っては開きする。このチームは前線の動きはかなり流動的で、フォーメーション的にも試合中にチェンジできる3~4種の選択肢を保有しています 。
2014-03-11 14:32:17讃岐はこのゲームでは前節から人の差配を変えています。DMFの岡村を右SHに上げ、左DMF山本を右寄せ。もともと右SBはMFの藤田をコンバートしていて作り重視の差配で守備に難があるのですが、開幕戦の怪我でより攻撃的な選手である持留を起用。
2014-03-11 14:33:17本来のDMFコンビを右に寄せてウィークポイントである右サイドのバランスを取ろうという意図かと思えますが、左DMFに入った綱田も上背やプレーぶりを観るとやはり攻撃的な選手で、左右共に守備面の強度が上がっているとは言いがたい状況。
2014-03-11 14:34:00讃岐は中盤で出てくる選手がほとんど攻撃的な選手で、守備を気にするより攻撃でサイドを押し込んで自陣から遠いところでエリアを取りたい(そのことでゴールを守る)というコンセプトなのかもしれません。そういえば讃岐ってバルサ大好き羽中田さんのチームでしたね。納得
2014-03-11 14:34:21アタッカー・DMF・DFそれぞれのユニットの連動性がまだ十分に取れていない、そのためユニット間(ライン間)のスペースをどう見るか、潰すかという点で後手を踏む傾向があります。
2014-03-11 14:36:16同じユニット内でも例えばDMFが二枚ともボールが入った同じエリアに同じアングルで関与しようとしてしまうなどの欠点も。 全体として、相手に裏(背中側)を取られやすく、その状況が連続すると厳しくなります。
2014-03-11 14:37:01讃岐は、パスプレーで相手の裏に入り込んでいって崩そうというチームで、攻撃では磐田ユニットの裏側を積極的に狙おうとしていました。試合開始後しばらくは、磐田はそこから危難が続き、前半の主導権を握られます。開始2:20前後のシーンは今後を睨むとぐぬぬ感ある、しかも再現性のあるものでした
2014-03-11 14:39:41藤田が中央でボールを奪われ、トップ下の位置に絞ってきているSHのアンドレアにボールを生かされます。この時点でも既にDFラインとDMFのエリアには大きなスペースができており、トップ下の位置に入ってきている25番山本翔平とアンドレア二枚にフリーで入り込まれている状況。
2014-03-11 14:40:51ここでアンドレアにボールを生かされ、フリーで前を向かれラインを押し下げられます。斜めにドリブルするアンドレアに宮崎が引っ張られ、サイドで3対3。これでフェルジはボールサイドに釘付け。DFラインも我那覇によってペナ前に釘付けにされているので、バイタルエリアにはなお大きなスペースが。
2014-03-11 14:41:37ここはシュートに行ってくれて助かったというシーンでした。アンドレアが宮崎を釣り、高木がギュンを釣り、フェルジは内側に返されたボールに食いつきに行っているので、SBとCBの間にスペースができてしまっていました。
2014-03-11 14:43:10そこに我那覇がうかがっています。宮崎はアンドレアに引っ張られていたので、我那覇を見る人間はおらず、山本にもプレッシャーをかけられていなかったので彼から我那覇にスルーパスを出されていればGKと一対一を作られていたところでした(我那覇はスルーパスを受けられるスペースを見ていた)。
2014-03-11 14:44:11札幌戦の総括でも書いたユニット毎の連携の不整備、ユニットの裏を簡単に使われる畏れが如実に出ているシーンで、讃岐はスカウティングし狙い撃ちにきていたと思われます。ここは早急に整備しなければ、より強力なアタッカーやパサーを有するチームにそのうちやられてしまうでしょう。
2014-03-11 14:48:23また、つないでくるチームは中盤にスペースを得る準備段階としてロングボールを使ってくることがもともと多いのですが、札幌と同じく讃岐もその主旨で蹴ってくる傾向がありました。
2014-03-11 14:49:58ロングボールでDFラインを押し下げられた場合、各ライン間にできるスペースを逐次どう管理していくか、磐田はユニット間で整理が付いていないので、有意に使えるスペースが至る所に得られるのです。実際に前半ではそうでした。後半は磐田側がある方法でこの状況に対応し、そこから讃岐を突き放します
2014-03-11 14:55:39讃岐の弱点は作りとユーティリティ中心に構想されている右サイド。こちらはSB、DMFとも守備の練度が低い。そのためCBか逆サイドのDMFが積極的にケアに出なければならない。ここでスペースや一対一を得れば大きなチャンスを生み出せます。
2014-03-11 14:57:40ギュンを左(讃岐右)に置いているのはこの弱点を念頭に置いたもので、素早い突破からシュート、逆サイドからの作りと呼応してボックス内浸透を図る、といった攻撃を想定しての差配だったと思います。
2014-03-11 14:58:13ギュンの起用は直接的には大記が風邪で外れていたためですが、ポジションを讃岐のウィークサイドに設定したのは狙いでしょう。ボックス内での右SBの守備にも難があるので、右(讃岐左)から左(讃岐右)へのクロスを意識していたのもその狙いの上です。
2014-03-11 14:58:45磐田は先制してからは後ろに重めになり、ボールサイドに人をかける讃岐に対して同様に人をかけ、サイドからボールをリサイクルされ内側のスペースを使わせないようプレー。
2014-03-11 14:59:26それでも讃岐が作りを重視している右(磐田左)では再三危難に。駿哉のオウンゴールは結局アンドレアにサイドを破られよいクロスを上げられたのが原因でした。
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