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【原発再稼働の新基準】 5/10〆切の今回のパブコメに「書かれていない」として争点になっているものが、いわゆる「立地評価(立地指針)」の問題である。 但し、立地評価は新基準に書かれていないけれど「盛り込まれていない」というわけではない。
2013-05-07 19:49:23続き)@Kontan_Bigcat 原発の新設に際しては、まず、広範囲の影響を調査するいわゆるアセスメント調査( http://t.co/ki7wDfUeHO )があり、次いで原子炉設置許可の「安全審査」がある。
2013-05-07 19:50:08続き)@Kontan_Bigcat この安全審査の中で、万一のシビアアクシデントの場合を評価する「原子炉立地審査指針」が「立地基準の問題」として争点になっている。
2013-05-07 19:52:01続き)@Kontan_Bigcat まず「原子炉立地審査指針」自体は、今回は手をつけられることがなかった。すなわち、廃止されたわけではなく、今でも有効である。原子力規制委員会→ http://t.co/6b493yU7pA
2013-05-07 19:52:31続き)@Kontan_Bigcat 「原子炉立地審査指針及びその適用に関する判断のめやすについて」 http://t.co/39ikBd82kq の内容は大きく2つあり、一つが、地震、津波、気象災害等の調査、もうひとつが、過酷事故時に公衆の被曝が一定以下におさまることである。
2013-05-07 19:53:47続き)@Kontan_Bigcat このうち、地震、津波、活断層、火山、竜巻、山火事、などについては、新基準では、それぞれについての新しいガイドラインが作成され、これにより「設置基準の可否」を判断することになっているし、これらはバックフィットの対象にもなっている。
2013-05-07 19:57:39続き)@Kontan_Bigcat しかし「過酷事故時に公衆の被曝が一定以下におさまること」の評価については、今回の新基準に盛り込まれることはなかった。(但し、取り消されたわけではない。)
2013-05-07 19:59:27続き)@Kontan_Bigcat 2013/1/11の原子力規制委員会、新安全基準に関する検討チームの資料 http://t.co/ijlPKC7oz7 では「仮想事故」を用いて線量評価をする、という目標が書かれていた。 http://t.co/9DxubiQ8vN
2013-05-07 20:00:24続き)@Kontan_Bigcat ここで「重大事故」というのは「炉心の著しい損傷」または「貯蔵設備に貯蔵する燃料体の著しい損傷」(「実用発電用原子炉の設置、運転等に関する規則 第4条」(今回新設)また、「仮想事故」とは、「重大事故」を更に上回るような事故のことを指す。
2013-05-07 20:01:21続き)@Kontan_Bigcat しかしこの「重大事故」「仮想事故」という言葉は、従来の立地基準の安全審査でも用いられていた用語でもあることには注意が必要だ。 (今回の新基準と、従来の安全審査とで、「重大事故」「仮想事故」の意味は全く異なる。)
2013-05-07 20:03:34続き)@Kontan_Bigcat 従来の立地規制(BWRの場合)では、「重大事故、仮想事故」は「原子炉冷却材喪失事故」及び「主蒸気管破断事故」である。→ http://t.co/VCaiwZlRQN
2013-05-07 20:04:10続き)@Kontan_Bigcat また、従来の立地規制(PWRの場合)では、「重大事故、仮想事故」は「原子炉冷却材喪失事故」及び「蒸気発生器伝熱管破損事故」であった。→ http://t.co/T4LVnVtBy2
2013-05-07 20:04:52続き)@Kontan_Bigcat 従来の立地基準での線量評価のやりかたについては、「設置許可申請における線量評価の概要」(JNES 2009/11/30) http://t.co/vA9fcOomBw などで概要を知ることが出来る。
2013-05-07 20:05:34続き)@Kontan_Bigcat しかし、炉心損傷事故を想定した場合、フィルターベントなどがあったとしても、敷地境界の被曝線量は、従来の立地規制の線量を容易に超えるだろう。
2013-05-07 20:06:30続き)@Kontan_Bigcat これではあらゆる原発の稼働は不可能になるから、原子力規制委員会は、今回の「重大事故」「仮想事故」の定義を用いての立地評価は行わないことにしたのだろう。
2013-05-07 20:07:23続き)@Kontan_Bigcat 立地評価を行わないことは、2013/3/28の原子力規制委員会、新安全基準に関する検討チームの資料 http://t.co/VXfwkTWWLJ のP.73で、以下のように説明されている。
2013-05-07 20:08:38↓ P.74(誤)→ P.73(正)
2013/3/28 「新安全基準(シビアアクシデント)骨子案へのご意見」 P.74より http://t.co/VXfwkTWWLJ http://t.co/Gv4ddrvJ2j
2013-05-08 12:25:03続き)@Kontan_Bigcat 同、P74より。 「重大事故」=「炉心損傷事故」の対策は行うけれども、それが起きることを前提とした立地の評価はしない。 http://t.co/KEiK3IIrTB
2013-05-08 12:27:15続き)@Kontan_Bigcat 「有効性の評価で想定する格納容器破損モードは、従来の立地評価における重大事故及び仮想事故を上回っていると考えられます。したがって、重大事故及び仮想事故を用いることはありません。」というのがその説明だ。
2013-05-07 20:09:28続き)@Kontan_Bigcat 但しここでは、重大事故(炉心損傷)が起きる前の「フィルターベントによる管理放出」の場合の線量評価は行うような書き方になっている。(今のところ、そのことは新基準には盛り込まれていないので、何が行われるかははっきりしない。)
2013-05-07 20:11:15続き)@Kontan_Bigcat 「重大事故(炉心損傷)」が起きれば、公衆は危険にさらされるかもしれないが、その場合の評価は行わず、重大事故に至らないようにするための、各種の対策(新基準により、いろいろな対策が盛り込まれた)の評価を、その代替として行うと言っているのである。
2013-05-07 20:12:26続き)@Kontan_Bigcat 原子力規制委員会のこの方針に対する代表的な反論が、「新安全基準骨子案に対する意見書」 (3/14 日本弁護士連合会) http://t.co/UXu4kkxFX7 だろう。
2013-05-07 20:13:14続き)@Kontan_Bigcat 日弁連の意見書では「立地評価の不合理性を改めずにシビアアクシデント対策の有効性評価に置き換えることは,形を変えた不合理な基準の策定にすぎない。立地指針に関係する安全評価指針を改定すべきである。」と指摘し、
2013-05-07 20:13:53続き)@Kontan_Bigcat 「立地評価の誤りをシビアアクシデント対策にすり替えてはならない」と厳しく批判している。 原発規制に何を求めるかはいろんな意見があると思うけど、「立地規制」の議論とはおおむね以上のようなものだと思う。
2013-05-07 20:17:15