狂ったルーミアちゃんがやって来るおはなし

ルーミアちゃんが強いおはなし @strong_rumia

アリス「『芸術』とは！　魂の声ッ！」 アリス「『創作』とは！　魂の歌ッ！！」 アリス「そして『模倣』とは！　魂が共に歌う事ッッ！！！」 アリス「そう、模倣も芸術なのよ魔理沙。　何も恥ずかしい事ではないわ」 魔理沙（コイツは何を言ってるんだ…）

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ア「さあ、まずは私の絵を模写してみるのよ！」 魔「あー、なんだ…アリス、こう言っちゃ悪いが…お前、とうとう頭おかしくなったか？」 ア「失礼な。　私はあなたのような短絡的で子供っぽくて、芸術とは縁の無い子が描く絵に興味があるだけよ？」 魔「喧嘩売ってんのかお前」

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魔「大体、短絡的で子供っぽくて芸術とは縁の無い子ならもっと適任が居るぜ？」 ア「あら、あなた以上の？」 魔「いちいち癪に障る言い方するなお前…　まあいいや。　ほら、ルーミアとか」 ア「ああ、色味も似てるしね」 魔「お前はよっぽど私を怒らせたいみたいだな…」

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ア「大体、ルーミアなんていつもフラフラしててそう簡単に捕まるものじゃないでしょう？」 ルーミア「そーなのかー？」 魔「いや、私の家にはよく来るんだな」 ル「そーなのかー」 ア「この子、こんな感じだったかしら？」 魔「…いや、なんか雰囲気違うな」 ル？「そーなのかー？」

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魔「さっきからそーなのかーとしか喋らないし、これじゃそーなのかー妖怪だぜ」 ル？「そーなのかー？」 ア「そうじゃなかったっけ？」 魔「いや、もうちょっと可愛げがあるし、何より意外と知的だぜアイツは」 ル？「そーなのかー」 ア「…じゃ、目の前のは何？」 魔「さあ…？」

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ア「イントネーションが違う事を見ると、一応の知能はあるようだけど…ん？」 魔「ど、どうした？」 ア「危ないッ！！（ｶﾞｼｬｧﾝｯ！」 魔「うわわっ！？」 ル？「そーなのかー」 魔「な、何だ今の…？」 ア「あいつ、銃持ってる…！　しかも、狙いが妙に的確よ！」 ル？「……。」

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魔「ひゅー…まあ、おおかた…どっか別の幻想郷から飛ばされて来たんだろうな。　ここは『壁』が薄いからなぁ…」 ア「そういえば、神社には幼いルーミアが来たらしいわね…」 ル？「そーなのかー」 魔「…目もイッてるし、ありゃ狂ってるぜ」 ア「でしょうね…さて、どうしたものかしら」

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ル？「……。」 ア「乱射して来ないわね」 魔「弾数が少ないのか？　知能の無い狂ったヤツの動きではないぜ」 ア「どうかしら、冷静な狂人も居るわ」 魔「説得できそうにないか？」 ア「できると思うならやってみれば？　あなたの頭に穴が空く方が早いと思うけどね」 魔「だよな…」

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魔「しょうがない、弾幕で何とかするしかないか…」 ア「…確かに制圧力なら弾幕の方が上だけど、あれは当たったら一発でお釈迦よ。　慎重かつ大胆に行きなさい」 魔「…いや、お前も来るんだよ」 ア「私は非戦闘員、頭脳労働が仕事。　肉体労働はあなたの役目よ」 魔（コイツ後で絶対殴る）

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魔「ったく、ごっこじゃない弾幕遊びなんてする事になるとは思わなかったぜ…！」 ル？「そーなのかー」 魔（あの頭おかしそうなルーミアモドキ…いや、別の幻想郷のルーミアだからルーミアなのか？　まあどっちでもいい、アイツが持ってるのは銃だよな…実物を見るのは初めてだが、どうするか）

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魔（恐らくアイツは弾の無駄使いはしない筈だ。　そんでもって狙いも正確…となると、弾を撃ち切らせるのは至難の業だな。　なら弾幕で制圧して打たせないようにするか…いや、もしあいつが狂ってるなら弾幕の痛み程度なら無視して撃ってくるかもしれん。　だとすると今一番ベターな答えは――）

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魔「そりゃっ！（ｼｭｯ」 ル？「！！（ﾀｧﾝｯ」 魔「…へへ、ハズレだぜ」 ル？「…そーなのかー（ｶﾁｶﾁ」 ア「ああっ、私の人形！？」 魔「悪いなアリス、また借りるぜ！（ｼｭｯ」 ル？「！（ﾀｧﾝｯ！」 ア「ちょ、嫌ぁぁ！？」 魔「へへ、出来のいいダミーだぜ！」

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ア「ちょちょちょちょっと待って、まさかこのままあいつが弾切らすまで人形投げ続けるつもり！？」 魔「ま、そいつは運次第だ…な！（ｼｭｯ」 ル？「……。」 魔「おおっと」 ア「ほっ…　そりゃ、何回もやられてたら警戒するわよ」 魔「へへ、これでいいんだぜ」 ル？「……。」

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魔「それそれ（ﾎﾟｲﾎﾟｲ」 ル？「……。」 ア「ちょっと、撃たれないとはいえ落ちたら傷つくんだからあんまり投げないでよ！」 魔「…へへ。　アイツ撃ってこなくなったな」 ア「だから何だって…」 魔「…アリス」 ア「ん？」 魔「失敗したら、後は頼むぜ」 ア「は？」

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魔「マスター…（ﾊﾞｯ！」 ア「ちょっ、飛び出っ…」 ル？「……！！」 魔（躊躇ったな？　なら私の勝ちだ！） 魔「…スパァァァァク！！」 ル？「…そーなのか（ｼﾞｭｯ」 . .. … ア「……沙」 魔「…ん」 ア「…魔理沙」 魔「ん、ああ…まだ生きてるぜ」

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ア「はあ…私の家がメチャクチャよ。　まさかマスパぶっ放すなんてね」 魔「んで…あのルーミアみたいなやつはどうなった」 ア「…辛うじて、生きてるわよ。　放って置いても死にはしないでしょう」 魔「へへ…そっか、そいつは良かった」 ア「バカね、あなたも…」 魔「そうか？」

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ア「ええ、大馬鹿よ。　自分の命が危ないって言うのに…　ごっこじゃないなら、出力上げればあんなヤツ一発で蒸発させられたでしょうに」 魔「いやあ、私はこれでも人間だからな…　敵とはいえ、顔見知りに似たヤツをこの世から消滅させるなんて真似は出来なかったんだよ…」 ア「…全く」

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ア「で、アイツどうするの？」 魔「んー…そうだな、うちで飼うか」 ア「はぁ！？」 魔「いや、見た感じ、銃さえ持ってなければ安全そうだからな。　最近はルーミアのヤツ、神社の方に入り浸りだし…」 ア「…はぁ、まあ…あなたがそれを望むなら、止めないわ。　ただし自己責任でね…」

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. 魔「…という経緯で、こいつが来たわけだ」 ル？「そーなのかー」 霊「へえ…まあ、あんたがいいならいいけど。　危ないもの渡しちゃだめよ？」 ル？「そーなのかー」 魔「はは、大丈夫大丈夫。　そーなのかーしか言わないが中々可愛い奴だぜ」 ル？「そーなのかー？」

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霊（まあ、コイツらしいわね…） 魔「あ、そうだ。　こっちの幻想郷のルーミアと区別する為の呼び名を考えたんだぜ」 ル？「そーなのかー？」 霊「へえ、どんな？」 魔「狂ったルーミア、で狂ルーミアだ！」 狂「そーなのかー！」 霊（…まあ、コイツらしいわね） ＥＮＤ