咲霊♂関係

ハチ🐾 @hachisu716

金魚今日もかわいい pic.twitter.com/2O6VoInar4

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金魚に餌やる霊夢くんとか

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霊夢くんが倉に押し込まれてた甕ひっぱりだして天気石の金魚飼うのとかかわいいんじゃない？

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霊夢くん「この金魚にねえ、咲夜って名付けた」 咲夜「咲夜ここにいるんだから名付けないでよ」 霊夢くん「華扇が長生きするって言ってた」 柔らかく目を細めて金魚を眺めてる霊夢くん

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霊夢くん「ずっと石の中にいたら不老不死だったみたいだけど」 パラパラとエサをやりながらつぶやく霊夢くん。 それを何ともいえない表情で見て黙り込む咲夜さん。

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霊夢くんの隣に座り込んで、甕の中の金魚を眺める咲夜さん。金魚はエサが沈むたびちょこちょこと旋回しながら、エサをつついている。小さなあぶくが水面に浮かぶ。 咲夜「……石の中にいたの？」 金魚を覗き込みながら訊ねる咲夜さん。 霊夢「うん。俺と魔理沙で削った。薄く綺麗に見えるまで」

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霊夢くん「最初は龍がいる筈だったんだ。石が育って龍が生まれるって知ったら有り難がる参拝客が増えるから、小さい社を作って神社でたくさん宣伝したりして」 咲夜「……大きくならなかった？」 霊夢くん「ならなかった。龍石じゃなくて魚石だったから」

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霊夢くん「魚石でも、薄く削って中身が見えるようにすれば、価値があるって。だから、綺麗に削ろうとしたんだけど」 でも、うまくいかなくて割れちゃった。とぼそりと付け足す霊夢くん 霊「ただの金魚になった」 呟くその言葉には、曖昧な憐憫のようなものが含まれているような気が咲夜にする

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不死であったはずの金魚が、死を得ることで普通の金魚になってしまった。そのことに、霊夢なりに責任のようなものを感じているのだろうか。 咲夜「……普通の人間と一緒ね」 霊夢くん「うん」 だから滅多に整理しない倉の甕まで出してきて、飼うことにしたのかもしれない。

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咲夜と名付けた金魚。甕の前に座り込んで、穏やかな視線でぼんやりとえさをやる霊夢。 霊夢にしては訥々としながらも、なんとなく多い口数。 『ただの金魚になった』 ……だとすれば、これは霊夢なりにへこんだ形なのかもしれない。

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咲夜「……私の名前がついているようだから、私が金魚になったつもりで意見を言わせてもらうけれど」 霊夢くん「うん」 咲「何も見えない暗い石の中で永遠を生きるよりは、つけられた名前を呼ばれて、のんびりした巫女の顔を眺めながら、それなりに楽しく生きて、適当に看取ってもらうほうが、」

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咲夜「……マシなんじゃない？ 金魚にとっても、」 咲夜にとっても。 と、胸の内で付け足す。 じっと甕の中を見ながら、咲夜さんの言葉を聞いてる霊夢くん。 咲夜「……割と」 霊夢「わりと」 咲夜「割とね」 霊夢「……わりと」 ぽそりとお互いに繰り返し合う咲夜さんと霊夢くん。

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咲夜「エサは自分で用意したの？」 霊夢くん「うちの米、」 みそ汁につかう煮干し、パンくず、とぽつぽつと付け足す霊夢。 割と頻繁に切迫する感がある博麗家の台所事情としては、貴重な食料と言えるかもしれない。

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霊夢くん「……麩、」 咲夜「霊夢大丈夫？ 食べるものある？」 霊夢「さっちゃんがばかにしてる」 咲夜「さっちゃん言うな」

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ぺん、となるべく優しく頭をはたく。 咲夜「霊夢が誰かに食料分けるのって珍しいから」 笑っていう咲夜に、 霊夢くん「咲夜にはご飯出してるじゃん」 夕飯を共に食べることを自然と引き合いに出す霊夢。

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咲夜「そうね」 咲夜の名がつく金魚も、やはり自分と同じく咲夜なのだと、その発言に煮含められた柔らかな情を感じ取る咲夜さん。 咲夜「長生きしそう」 金魚は薄く透けるヒレを水の中で紅くひらめかせながら、初めての棲み家を探るように甕の中を隅から隅まで泳いでいる。 霊夢くん「うん」

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大きな甕の上には三分の一程度を埋めるように、細い晒竹を繋げた小さな簀の子が置かれていて、その上に柄杓が乗っている。 咲夜「これも霊夢が作ったの？」 霊夢くん「それは魔理沙。あいつ器用だから」 どうやら不老不死から普通の魚になった金魚は、ふたりにそこそこ気遣われているらしい。

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霊夢くん「長生きして」 金魚に向かってそう呟く霊夢に、 咲夜「分かった」 と返事する咲夜さん。 霊夢「うん」