- mitsugimura
- 10441
- 0
- 2
- 2
これが現役自衛官2名による、イラク特措法、ROEの法解釈です。 私が受けた教育でも、対象が明らかに武器を携帯し、それによりこちらに危害を加える意図が明らかな場合は状況に応じ武器を使用出来る、としていました。
2013-05-27 00:17:54また、法的優位性の極めて低い筈のROEが、それ以外の武器使用を許可する諸々の法律より優位に立つと解釈されている点は、明らかに現実における法律運用とは異なっています。
2013-05-27 00:18:54そもそもイラク派遣を機にこれらのイラク特措法の制定、国連平和協力活動法、武器使用基準の改正は行われたのであり、その現場でその法律に基づいた行動を取れないというのは余りに不自然です。
2013-05-27 00:19:44篠山さんがどのような意図でもってこの法解釈を根拠に話を組み立てたかは不明です。意図的に作ったフィクションなのか、それとも。
2013-05-27 00:20:17しかしいずれにしても、篠山さんが「君が〜」について事あるごとに口にする「ポリティカルフィクション」という題目において、この法解釈の齟齬は致命的な要素となるのではないかと私は考えます。
2013-05-27 00:20:51「ポリティカルフィクション」というジャンルがフィクションの要素を内包するとは言っても、現実の世界観、現実の法律を基礎として物語を構築する場合、フィクションの要素を加えて良いのは物理的に発生する「イベント」であり、「法解釈」ではないのではないでしょうか?
2013-05-27 00:21:31批判や疑問提起を投げかける為の「現実の法律」にフィクションを混ぜてしまっては、その意義を喪失するのではないでしょうか。
2013-05-27 00:22:53「フィクションのイベント」に対し「現実の法律」がどのような判断を下すのか。それこそがポリティカルフィクションというジャンルが目的とする「社会への疑問の提示」「政治に対する批判」への橋頭堡であると私は考えます。
2013-05-27 00:24:05このイラク派遣のくだりは、繭川が現在の日本に絶望し、クーデターを画策する動機になるという、本作において最も重要な部分の一つです。
2013-05-27 00:25:20そのような物語の根幹に関わる部分が錯誤、もしくはフィクションによって改変された解釈によって成立しているのでは、「政治的疑問を発信する」というポリティカルフィクションの本懐を遂げる事も出来ず、また繭川の決意も失笑ものと成り果てます。
2013-05-27 00:25:50万一この法解釈がフィクションの解釈によるものであったとしても、その旨を注釈なり作品中なりで解説し、現実の法律運用と作中のそれとの違いを読者に周知させるべきであり(続く
2013-05-27 00:27:13それを怠って現実の世界観、現実の法律、現実の時間軸を踏襲して表現した場合、何の説明も無いまま独自の法解釈に基づいた展開をされても読者は戸惑うだけです。
2013-05-27 00:28:02