睡蓮根さん（＋ねぎ）がグランドマスターを見てきた件

睡蓮根 @bongtangfuk

グランドマスター観たよ！

睡蓮根 @bongtangfuk

グランドマスター・一つの武術という伝統・文化・技術・意志を背負い受け継いでいく立場にある人たちの物語を、女性である若き八卦掌の伝承者・宮若梅の物語を軸にして、王監督お得意の時系列ザッピングの手法でまとめたオムニバス・ストーリーでしたね。

睡蓮根 @bongtangfuk

予告編だけ見ていて「南北カンフー大決戦！一番強いやつは誰だ！？愛を捨てなければ強くなれない……っ。ダバダ～♪」みたいなカンフー映画を期待した見た人は肩透かしをくらいそう。というか確実にくらう。これが化勁かっ。（ちがいます）

睡蓮根 @bongtangfuk

アクションそのものは特殊効果・CG・ワイヤー等々使っているために実に華がある。風が吹き、血がしぶき、滴がはぜて、雪が舞うなかで、人は容赦なくぶっ飛ばされる！ しかし、それでも一番強いやつなんかいないよ。と語りかけてくるようなしっとりしたテンポの作品でした。

睡蓮根 @bongtangfuk

やっぱり予告編は編集と言葉のマジックでしたなあ。これこういうのじゃねえですよ。

睡蓮根 @bongtangfuk

そんなわけで詠春拳の達人・葉問（イップマン）や八極拳の達人・一線天（カミソリ）はこの作品のメインではありません。若梅の儚くせつない恋心が向かうさきであり、作品全体の傍観者、語り部に近い立場の葉問はともかくとして、一線天は本当にメインストーリーにからまない！背景も描写されない！

睡蓮根 @bongtangfuk

カミソリさんは戦争のなかで国家の走狗として駆け抜け、余生を人知れず、しかし熱く過ごす。こういう武術家もいたんだよ。というキャラだったのかなあ。

睡蓮根 @bongtangfuk

カンフー映画としては地味とかエンタメ性が足りないという意見はきっと多いと思うのです。でも私はこういう作品もこれはこれで好きだなあ。

睡蓮根 @bongtangfuk

何がすきかといえば、この映画って庶民的なポジションやシチュエーションがないんですよ。結構少ないんですよねこういうカンフー映画。

睡蓮根 @bongtangfuk

王監督の映した芸術家としての武術家たち。

睡蓮根 @bongtangfuk

この映画に登場するグランドマスターと呼ばれる主要人物たちには庶民的な雰囲気というものがない。誰もが孤高であり超然とした様子。監督はそれぞれの生き方の哲学を表現することで、スクリーンの此方に座る我々に対して、距離感を感じさせる描写を非常に丁寧に繰り返して見せているように感じた。

睡蓮根 @bongtangfuk

丁寧な造形で飾られた妓楼で微笑む纏足に化粧の遊女たち、くゆる阿片の煙に、たっぷりとした毛皮、そのなかで達人同士がおこなう野卑な殴り合いとは一線を画した功夫比べがおこなわれる……華美で優雅な作風です。

睡蓮根 @bongtangfuk

何処かアンニュイな舞台でシックなストーリー、しかしアクションだけが目も覚める鮮やかさ。こういう作品もいいんじゃないかなあと思った次第でありました。

睡蓮根 @bongtangfuk

でもカミソリさんはやっぱりおしいなあ。この人だけ血飛沫殺人カンフー大爆発！俺に触れるとふっとぶぜ？なサツバツ！なキャラでしたのでスピンオフでもつくったらいいのにとか思ったり。

睡蓮根 @bongtangfuk

詠春拳の描写は映像美を重視したのか派手さを押し出した感じ、手技や歩法で十八番の粘貼の性質はどちらかというと後ろに隠れて、攻撃をコンパクトに弾き返して激烈なフロントキックやサイドキックが炸裂！これはこれでカッコいいから好きかな( ￣▽￣)

睡蓮根 @bongtangfuk

チャンツイイーの八卦掌はひたすら雅ですなあ。元ネタの宮家は尹派の本堂ですが、映画の動作演技の指導された老師が程派なので流流としていて見ていて感心。

睡蓮根 @bongtangfuk

キャラ的には大好きな敵役（かたきやく）の馬三（マーサン）。敵役であって悪役ではないのがイイネ！でしたわ。

睡蓮根 @bongtangfuk

馬三の形意拳は一瞬の止め絵やエフェクトもあって非常に力強く見えますな。ただひたすら捻り込んで突き殺すシンプルで派手さのない形意拳もいいけど、映画内で魅せるスタカットにキレキレのアクションとして形意拳もいいじゃないか。

睡蓮根 @bongtangfuk

あと止め絵で見ると劈よりも鑽の方がかっこよくはあるのかな、などと思ってしまった。

睡蓮根 @bongtangfuk

若梅の物語だけで見ればシンプルな復讐劇なので、あまり考えず感覚だけで好きなポイントを探してみればいいんじゃないかなと思いました。まる。

川上泰生（ねぎ）／おせっかい新聞社・次世代建設業勉強会「ネクスト」主催 @negi0425

グランドマスターなう

川上泰生（ねぎ）／おせっかい新聞社・次世代建設業勉強会「ネクスト」主催 @negi0425

グランドマスター、カンフー映画では無くて「芸術家の群像劇」と言った感じ。　メインは詠春拳…では無くて八卦掌の映画でした。ホームページを見て、グランドマスターを目指した天下一武闘会的なものをイメージすると肩透かし。　人生の切なさを感じさせる…なかなか渋い映画でした。

川上泰生（ねぎ）／おせっかい新聞社・次世代建設業勉強会「ネクスト」主催 @negi0425

アクションシーンは少な目だけど、八卦掌・形意拳・八極拳はカッコ良かった！　形意拳の三体式（構え）はそれだけで威圧感があるわ～　詠春拳は手技少な目で、サバットじゃね？ってぐらい蹴りまくっているのが若干興ざめｗ　まあ、大人数相手だとその方がわかりやすいのかもしれません…

川上泰生（ねぎ）／おせっかい新聞社・次世代建設業勉強会「ネクスト」主催 @negi0425

思想を問いながら行った”楊式太極拳（楊露禅）の雀の伝説”をオマージュした推手的なものが一番の見所！壊し合うのでは無く、技術のみを競ったのが美しい！　医者が聴診器で診断するが如く、触れた箇所から相手の力の流れを感じとる「聴勁」の繊細さはある意味で芸術とも言えるかもしれません。

川上泰生（ねぎ）／おせっかい新聞社・次世代建設業勉強会「ネクスト」主催 @negi0425

武術的な背景は一通りわかっているので自分はそれなりに楽しめましたが、「イップマン」みたいなのを期待すると肩透かしを食うので要注意！　映像美、ストーリー美を楽しむ「芸術作品」です。　気になる方は一緒に観た友人のツイートもどうぞ。　http://t.co/dlN25KrHN9